日本で王座を防衛し続ける井上。その戦いに思わぬクレームが飛んだ。(C)Getty Images  ボクシング界で異彩を放つ日本の“怪物”を巡って小さくない論争が巻き起こっている。 話題を集めてい…

 

日本で王座を防衛し続ける井上。その戦いに思わぬクレームが飛んだ。(C)Getty Images

 

 ボクシング界で異彩を放つ日本の“怪物”を巡って小さくない論争が巻き起こっている。

 話題を集めているのは、世界スーパーバンタム級の4団体統一王者である井上尚弥(大橋)のマッチメイクだ。

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 井上は21年6月にマイケル・ダスマリナス(フィリピン)とのWBA・IBFバンタム級タイトルマッチを米ラスベガスで行って以来、5戦連続で日本のタイトルマッチを実施。来る5月6日に開催される元世界2階級制覇王者のルイス・ネリ(メキシコ)との防衛戦も東京ドームで行う予定となっている。

 母国でメガマッチを実現させる――。より国際化が進んでいる昨今のボクシング界を考えても必然のようにも思えるが、これを“ボクシングの本場”の一部の識者たちは快く思っていないようである。

 現地時間4月12日には、米ボクシング専門YouTubeチャンネル『ProBox TV』に出演した元世界ウェルター級王者2団体王者のショーン・ポーター(米国)氏が、「ボクシングでは海を渡り、アメリカに来て、アメリカ人を倒して、ファンに注目してもらわなければならない」と強調。数多の名勝負が繰り広げられてきた“本場”でタイトル防衛をしてこそ「最高」という、驕りにも聞こえる異論を展開した。

 この元世界王者の意見はSNSで瞬く間に拡散。賛否両論を巻き起こしたのだが、一部の識者からはポーター氏の考えに賛同する声が上がった。

 米ボクシング専門チャンネル『Fight Hub TV』のディレクターを務めているマルコス・ビジェガス氏は自身のXでポーター氏の意見を拡散。そのうえで、「イノウエはすでにスターだ。しかし、アメリカのボクシング市場は最大級だ。もっと大きなスターになりたければ、アメリカに来るべきだ」と強調。さらに米国で「戦う」意味も説いている。

「アメリカでの戦いが、どれほど重要なものであるかは誰もが知っているはずだ。アメリカは世界最大のメディア市場もある。本当に大スターになりたいなら、ここに来ればいいんだ。小柄だったマニー・パッキャオがアメリカに来て試合をする。そして英語を学ぶ。その後に世界的な人物になった。これを誰が想像しただろうか?」

 果たして、井上はアメリカで戦うべきか、否か。SNSでさまざまな意見が飛び交っている論争はしばらく収まりそうにない。

 

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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