アメリカ・シンシナティで開催されている「ウェスタン&サザン・オープン」(ATP1000/8月13~20日/賞金総額436万2385ドル/ハードコート)の男子シングルス2回戦で、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したフランシス・ティアフォ…

 アメリカ・シンシナティで開催されている「ウェスタン&サザン・オープン」(ATP1000/8月13~20日/賞金総額436万2385ドル/ハードコート)の男子シングルス2回戦で、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したフランシス・ティアフォー(アメリカ)が、先週のモントリオールで2度目のマスターズ優勝を遂げたばたかりの世界7位、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)を、4-6 6-3 6-4で打破するという番狂わせを演じた。これでズベレフの連勝は「10」で終わりとなった。

 今大会の男子ドローは、ロジャー・フェデラー(スイス)、アンディ・マレー(イギリス)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、錦織圭(日清食品)、前年度優勝者のマリン・チリッチ(クロアチア)らを故障で欠くことになった。そしてさらにこの日、ここ最近でもっともホットな選手のひとりを失うことに。ワシントンDC、モントリールで連続優勝を遂げていたズベレフは、ほとんど休む暇なくシンシナティにやって来た。そこからくる疲労は、ティアフォーに対する試合で見てとれた。ティアフォーは試合が進むにつれ、よりアグレッシブになっていった。

「今この時点で、僕は完全に、死ぬほど疲労困憊している」とズベレフは言った。「ここ2日、ずっとヘトヘトだったんだ。第2セットでソケットを引き抜くこともあり得たかもしれないが、僕は死ぬほど疲れているという理由で棄権したりはしない。彼(ティアフォー)は、僕自身がこのような状態にいるときに倒すには優秀すぎる選手だ」。

 一方、第7シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)は、フェリシアーノ・ロペス(スペイン)を7-6(5) 6-4で倒して3回戦に進出した。

 第1セットをタイブレークにもち込まれたあと、ディミトロフは第2セットでプレーレベルを引き上げ、13本のウィナーを叩き出した(対するロペスは4本)。ディミトロフは最終的に、ロペスのウィナーの2倍に当たる、28本のウィナーを記録した。

 また、第11シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)はミーシャ・ズベレフ(ドイツ)を6-3 7-6(2)で下した。フアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)は予選勝者のミッチェル・クルーガー(アメリカ)に6-4 6-4で勝ち、カレン・カチャノフ(ロシア)は、フェデラーの棄権のおかげでラッキールーザーとして出場権を得たトーマス・ファビアーノ(イタリア)を6-2 6-2で退けた。

 ダビド・フェレール(スペイン)はラッキールーザーのヤンコ・ティプサレビッチ(セルビア)を6-4 6-7(5) 6-1のフルセットの戦いの末に下した。そして、日本の杉田祐一(三菱電機)は予選を勝ち上がったジョアン・ソウザ(ポルトガル)に3-6 7-6(5) 6-1で挽回勝ちした。杉田は3回戦でカチャノフと対戦する。

 この日、センターコートの最終試合を戦った第1シードのラファエル・ナダル(スペイン)は、リシャール・ガスケ(フランス)を6-3 6-4で倒し3回戦に進んだ。ナダルは次に、第16シードのジル・ミュラー(ルクセンブルク)を5-7 6-4 6-4で倒したアルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)と対戦する。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は「ウェスタン&サザン・オープン」の男子シングルス2回戦で、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/左)を破ったフランシス・ティアフォー(アメリカ/右)(写真◎Getty Images)

Photo: MASON, OH - AUGUST 16: Frances Tiafoe of the United States shakes hands with Alexander Zverev of Germany after defeating him on Day 5 of the Western and Southern Open at the Lindner Family Tennis Center on August 16, 2017 in Mason, Ohio. (Photo by Michael Reaves/Getty Images)