女子ラグビーワールドカップ2017アイルランド大会に出場している女子日本代表「サクラフィフティーン」は現地時間8月17日、プールCの最終戦をオーストラリアと戦う。世界8強入りをかけた戦いに向け、チームは現地時間16日、大会会場となっている…

 女子ラグビーワールドカップ2017アイルランド大会に出場している女子日本代表「サクラフィフティーン」は現地時間8月17日、プールCの最終戦をオーストラリアと戦う。世界8強入りをかけた戦いに向け、チームは現地時間16日、大会会場となっているダブリンのユニバーシティーカレッジダブリン(UCD)内のピッチで試合前日練習を行った。

 練習は試合開始時刻に近い午後4時から、約1時間。タックル練習に続いて、FWはスクラムとラインアウトというセットプレーに取り組み、バックスは相手のムーブに対するディフェンスを確認した。その後、プールC第2戦のアイルランド戦の後半に苦しんだブレイクダウンをチーム全体でしっかり身体を当てて練習した。

 日本の8強入りには最終戦で4トライ以上を挙げてボーナスポイントを獲得する必要がある。有水剛志ヘッドコーチは、「オーストラリア戦の目標は4トライ以上を奪って勝ち、勝ち点5を取ることと選手に話した。そのために、まだできていない自分たちのベストゲームをする」と抱負を語った。4トライ以上を取るために必要なものとして「チームアタック」を挙げ、「アイルランド戦の後半は守りに入ってしまった。我慢してフェーズを重ねて攻め続けなくてはならない」と話した。

 齊藤聖奈キャプテンも「ボーナスポイントを取り、8強の戦いに進みたい」と口をそろえる。「そのために、キャプテンとしては、試合の入り、後半の入り、そして、最後の10分に特にフォーカスしたい」。オーストラリアはアイルランドよりもフィジカルが強いと予想し、「自分たちFWがどれだけ身体を当てられるかがポイントだと思います」。オーストラリアと同じオセアニア地域のニュージーランドにラグビー留学した経験から、「低いタックルはあまり受けたことがないので、嫌がると思う。日本の低く鋭いタックルを、スピードをつけて入ることが勝利につながる」と話した。3試合連続で司令塔を務める山本実は、試合当日は降雨と強風という天気予報を受け、「オーストラリア戦では、よりエリアを意識し、キックを使って相手を敵陣に釘付けにしたい」。

 開幕前にバックアップから大会登録メンバーに昇格したものの過去2試合はピッチの外からワールドカップの戦いを見つめてきたWTB加藤あかりは、「ワールドカップはレベルが高い。そこで我慢するアタック、我慢するディフェンスをしなければならない」。初出場となるオーストラリア戦に向け、「自分はフレッシュなので頑張りたい。みんなが我慢してつないでくれたパスを貰ったら、全部、前に、トライに持っていくのが自分の仕事だと思っています」と意気込みを口にした。

 オーストラリア戦は現地時間17日午後5時(日本時間18日午前1時)にキックオフされる。
 サクラフィフティーンが8強以内に入るには、豪州に勝ってプールCの3位になることが絶対条件。さらに、各プール3位チームのうち成績上位2チーム(総勝点が高い方。並んだ場合は得失点差で決める)が5位~8位決定トーナメントへ進出する。