カブス打線を相手に奪三振ショーを披露した山本。(C)Getty Images 土壇場での粘投に、“メジャー史上最高額”の投手たる所以を見た。 現地時間4月6日に敵地で行われたカブス戦に、ドジャースの山本由伸が先発登板。5回(80球)…

カブス打線を相手に奪三振ショーを披露した山本。(C)Getty Images

 土壇場での粘投に、“メジャー史上最高額”の投手たる所以を見た。

 現地時間4月6日に敵地で行われたカブス戦に、ドジャースの山本由伸が先発登板。5回(80球)を投げて、被安打3、無失点、8奪三振を記録。前回登板のカージナルス戦に続く好投を披露した。

【動画】満塁のピンチを乗り切った快投! 山本由伸の三者連続三振シーン

 立ち上がりは苦闘が続いた。ただ、この日の山本は追い込まれてから本領を発揮した。

 初回は2本のヒットと1四球で無死満塁のピンチを招くも、そこから圧巻の奪三振ショーを披露。4番のクリストファー・モレルを3球三振に切って取ると、5番のダンスビー・スワンソンは3-0から追い込むとインローへの96.7マイル(約155.6キロ)の4シームで見逃し三振に仕留める。そしてラストバッターのマイケル・ブッシュは80マイル(約128.7キロ)のカーブで再び見逃し三振とねじ伏せた。

 続く2回も山本は2死から満塁のピンチを作ってしまう。だが、ここでもカブスの主砲コディ・ベリンジャーに対して3球連続96マイル(約154.4キロ)の直球勝負で追い込むと、最後は80.2マイル(約129キロ)の縦に大きく割れるカーブで見逃し三振に切って取った。

 巧みにカーブを織り交ぜ、難を逃れた山本は、その後は危なげない投球を披露。5回表に味方打線から3点の援護を受けると、その裏のカブスの攻撃では鈴木誠也を空振り三振に仕留めるなど、3者凡退に抑えて圧倒。勝利投手の権利を手にしたところで、お役御免となった。

 制球にやや苦しみながらもカブス打線をねじ伏せた山本の投球には、地元メディアの記者たちも舌を巻いた。

 MLB公式サイトのドジャース番を務めているフアン・トリビオ記者は、自身のXで「ヤマモトはまたしても印象的な投球を見せた」と絶賛。序盤のピンチを切り抜けた力投を「大きなピンチを乗り切った1回はとくに凄かった」と振り返った。

 また、ドジャースの専門サイト『Dodgers Nation』のダグ・マケイン記者もXで「ドジャースでの最高の投球だった」と評価。「緊張の連続だった2イニングを切り抜けてからは落ち着いていて、回を重ねるごとに自信を深めていた。ヤマモトは特別な才能の持ち主であり、まだ始まったばかりだ」と今後のさらなる進化に期待を寄せた。

 結局、試合は4-1でドジャースが勝利。3登板目にしてメジャー初勝利を手にした山本は、ベンチでにっこりと笑顔を浮かべた。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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