J3の舞台で飛び出した劇的かつ豪快な“GK弾”が反響を呼んでいる。 4月6日に今治里山スタジアムで行われたJ3リーグ第…

 J3の舞台で飛び出した劇的かつ豪快な“GK弾”が反響を呼んでいる。

 4月6日に今治里山スタジアムで行われたJ3リーグ第8節、FC今治対AC長野パルセイロの一戦でのことだった。

 ホームの今治は、前半を0-1で折り返すと、後半も先手を奪われる苦しい展開となった。だが、1-3から後半28分に日野友貴のゴールで1点差に詰め寄ると、迎えた後半アディショナルタイム、2分が過ぎたところでラストチャンスが到来した。

 右サイドからのコーナーキックだ。途中出場のアンジェロッティが左足でファーサイドへ山なりのボールを送り込むと、ゴール前に上がっていたG伊藤元太が、うまく外側に回り込み、マークに付いていた相手DFの上から豪快なダイビングヘッドを放ち、強烈なシュートをゴールに叩き込んだ。

 この劇的な同点弾でスタジアムは興奮状態となり、試合は3-3で終了。そして、GKによるゴールシーンが公開されるとSNS上も大騒ぎとなり、次のようなコメントが寄せられた。

「激アツ!」
「すごい!強い。強烈!泣ける」
「これはもうFWの決め方なんよ笑笑」
「一生に一度は生でみたいやつや!」
「蘇った山岸伝説…」

■2018年の六反以来、10ゴール目

 伊藤は2000年7月2日生まれの現在23歳。愛媛県出身で、松山工業高校から2019年にヴィッセル神戸に加入した後、2022年にザスパクサツ群馬へ移籍。2023年にFC今治に加入すると、昨季リーグ戦14試合に出場し、今季は第6節からゴールマウスを守り、この日が3試合目だった。

 伊藤はもちろんJリーグ初ゴール。1993年に発足したJリーグでは、GKによる得点は過去9例あり、今回の伊藤は2018年11月の六反勇治清水エスパルス)以来、10ゴール目となる。内訳はFKが4得点、PKとパントキックが1得点ずつで、ヘディングが今回も含めて4得点。最も有名なのは、2014年のJ1昇格プレーオフ準決勝で山岸範宏(モンテディオ山形)のゴールだが、その伝説のヘディング弾以上に動き出しの良さと高さが光る豪快な一撃だった。

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