【MLB】カブス9-7ドジャース(4月5日・日本時間6日/シカゴ)  ドジャースの大谷翔平投手が「2番・DH」でスタメン出場し、5回の第3打席にライトポールぎりぎりに飛び込む2試合連続の2号2ランを放った。この一発、見た目にはホームランには…

【MLB】カブス9-7ドジャース(4月5日・日本時間6日/シカゴ)

 ドジャースの大谷翔平投手が「2番・DH」でスタメン出場し、5回の第3打席にライトポールぎりぎりに飛び込む2試合連続の2号2ランを放った。この一発、見た目にはホームランにはならないような打ち方ながら、打球は余裕を持ってフェンスを越えていったというもの。相手投手からすれば、タイミングばっちりで完璧に打たれるよりも精神的ダメージは大きいことだろう。

【映像】崩されてないの?大谷翔平、豪快2号2ランの行方

 5回、カブスの先発ヘンドリックスからすれば、6-2とリードしていただけに、この回を投げきって勝利投手の権利を得たいところだったろう。ところが先頭のベッツにヒットを打たれて無死一塁。ここで迎えたのが前の試合で復活の今季1号を放ち、第1打席でも左中間へ二塁打を放っていた大谷だった。開幕から40打席ノーアーチだった大谷は高めの速球、低めの変化球に対応できておらず、高低と緩急をうまく使えば打ち取れる打者だった。ところが第1打席、その低めの変化球をうまく左中間へ運ばれたことで、嫌な予感もしていたかもしれない。それでもこのピンチを切り抜けるべく、バッテリーは初球にチェンジアップを選択した。

 第1打席に打たれたものと同じ球種だが、それよりやや甘く入ったとはいえ、大谷はタイミングばっちりというスイングではなかった。ところが右手一本で払い打つようなスイングから放たれた打球は、打球速度105.2マイル(約169.3キロ)、角度32度で飛び出し、飛距離379フィート(115.5メートル)の飛距離で、ライトポール際に着弾。スイングの見た目以上に手応えがあったのか、大谷はすぐに「確信歩き」を始めると、打たれたヘンドリックスは「えっ?」とばかりに、すぐさま打球を目で追うこととなった。

 「出会い頭」という言葉があるように、投手と打者のタイミングがばっちりと合ってしまい、思い切り振ったところにたまたま投げ込んでしまってホームランを打たれる、ということはある。気持ちよくスイングされて打たれたのであれば、諦めるしかないだろう。ところが今回の大谷は、時折「変態打ち」と表現される崩れたようなスイングでのホームラン。時にはグラウンドに膝をつくほどの体勢でも柵越えしてしてしまうから驚きだ。

 第1号は気持ちよく振って、思いっきり飛ばした。第2号は対応しながらフェンスを越えた。投手にとっては脅威でしかない大谷が、ついに帰ってきた。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)