昨年夏の新チーム発足以来、Timely!webが取材させていただいた4つの高校が、夏の甲子園初戦を突破しました。彼らがこれまでどのような練習に取り組んできたのか、Timley!webがどのようにお伝えしたのか、改めて振り返ってみます。【広陵…

昨年夏の新チーム発足以来、Timely!webが取材させていただいた4つの高校が、夏の甲子園初戦を突破しました。彼らがこれまでどのような練習に取り組んできたのか、Timley!webがどのようにお伝えしたのか、改めて振り返ってみます。

【広陵】基礎を徹底させてチームの総合力を上げる、伝統の守備練習

総合力を高め、野球を知る 次のステージで輝くための指導法

新チームが発足し2ヵ月も経たない9月中旬。丘の上のグラウンドは100名を超える選手たちで埋め尽くされていた。全国屈指の部員数を誇る野球部を指揮する中井監督は“選手たちの未来”を見据えた指導を心がける。
「私は常に総合力が高くバランスの良いチームというものを目指しています。教え子たちには走、攻、守、全て揃った上で次のステージに上がって欲しいので、ただ勝てばいいとは思っていません。レギュラー、控え、関係なくみんなが基本を知っておくことが今後の野球人生において大切なことだと思います。私たちが野球の基本中の基本を教えることによって、彼らがいずれ親になり、指導者になったとき、しっかりとした野球を他人に伝えられるようにしてあげたいんです」。

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徳栄名物「砂場トレーニング」

「今では徳栄名物になっていますね」と塚原トレーナーが語るのが、砂場を使った強化トレーニングだ。内陸の埼玉県加須市に学校があるため、トラック2台分の砂をグランドに運び込んでトレーニング用の砂場を作っている。

この日行っていたメニューは全て二人一組で行うもので全5種類。
まずは「アトム」と呼ばれるものだ。両脚を相手の腰付近に巻きつけ、そこから体を水平に保ち、巻きつけられた側が砂場の上を歩くというもの。名前の由来はもちろん「鉄腕アトム」。体を水平に保って飛んでいる姿勢をアトムが飛ぶ姿になぞらえたものだ。水平に保つためには背筋とハムストリング(太ももの裏)の強い力が必要になる。数メートル歩いただけで水平に保っている選手の顔は見る見るうちに紅潮し、姿勢を保つことがいかに難しいかがうかがえた。

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室内練習場はなく、雪の上で練習

日中の気温がマイナス2度位まで下がり、年間100日以上雪が降る岩手県盛岡市。市中心部から6キロしか離れていない盛岡大付属の専用グラウンドも、11月から3月は雪との共存を強いられる。積雪の多い北東北地区は公立高校でも室内練習場を持つ高校が多いが、盛岡大付は室内練習場を持たず、真冬でも雪の上で打撃練習を行っている。春4回、夏9回の甲子園出場を果たし、「強豪校」と呼ばれてもおかしくない私立校だけに、長靴姿で打撃練習をしている選手たちを見て、驚く人は多い。

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全国の舞台で勝ってはいない勝利を切望する選手たち

「せーの、ジャンプ!」。とびっきりの明るさと、笑いが絶えない写真撮影。見ているだけで元気をもらえるチーム、それが今年の仙台育英だ。中心にいるのは、2年前の甲子園準優勝エース・佐藤世那投手(オリックス)の弟・佐藤令央だ。投手・打者・ベンチウォーマーをこなす自称三刀流の底抜けに明るい選手。夏に向け、チームのムードは最高潮だと彼は言う。しかし、今に至るまでけっして順風満帆だったわけではない。

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