大偉業にチャレンジだ。川田将雅騎手がクイーンズウォーク(牝3、栗東・中内田充正厩舎)で、史上初となる桜花賞(3歳牝・GI・芝1600m)の3連覇に挑む。  これまでに桜花賞を連覇した騎手は、川田騎手を除いて5人いる。古い方から77〜78…

 大偉業にチャレンジだ。川田将雅騎手がクイーンズウォーク(牝3、栗東・中内田充正厩舎)で、史上初となる桜花賞(3歳牝・GI・芝1600m)の3連覇に挑む。

 これまでに桜花賞を連覇した騎手は、川田騎手を除いて5人いる。古い方から77〜78年の福永洋一元騎手、93〜94年の武豊騎手、95〜96年の田原成貴元騎手、06〜07年の安藤勝己元騎手、18〜19年のC.ルメール騎手。いずれも錚々たる名手だが、連覇の翌年の成績は順に不出走、2着、不出走、12着、6着。95年の武豊騎手のダンスパートナーでの2着が最高着順となっている。他にも惜しいケースは多くあり、河内洋元騎手は86年、88年、90年、92年と「隔年4連覇」を達成、安藤勝己元騎手は09年1着→10年2着→09年1着で「準3連覇」を果たしているが、3連覇は1人もいない。

 他のクラシックでも3連覇は簡単ではない。長い競馬の歴史において、達成者は僅かに2人だけ。1人目は渡辺正人元騎手で、皐月賞を58年にタイセイホープ、59年にウイルデイール、60年にコダマで勝利。もう一人は嶋田功元騎手で、オークスを72年にタケフブキ、73年にナスノチグサ、74年にトウコウエルザで制している。しかし、その後は今年までちょうど半世紀、1人もクラシック3連覇を達成した騎手はいない。

 川田騎手は一昨年に7番人気のスターズオンアースを勝利に導き、14年のハープスター以来となる桜花賞2勝目をゲット。そして昨年は圧倒的1番人気のリバティアイランドで鮮やかな追い込みを決めた。今年勝てば、5勝の武豊騎手に次いで、4勝の安藤勝己元騎手、河内洋元騎手、田原成貴元騎手と並ぶ、2位タイの4勝目。そして前人未到の桜3連覇となる。

 今年はクイーンズウォークに騎乗予定。GI馬グレナディアガーズの半妹という良血で2月のクイーンカップを制しており人気を集めそうだ。日本人ジョッキーをリードする絶対エースが、新たな勲章を手に入れることができるか。どんな時も冷静沈着な手綱捌きに要注目だ。