武豊騎手がJRA平地G1完全制覇にリーチをかけている。しかしながら、その機運が下がった時があった。17年に大阪杯とホープフルSがGIに昇格。13年にマイルCSをサダムパテックで制し、コンプリートに向けて朝日杯FSを残すのみとしていたが、…

 武豊騎手がJRA平地G1完全制覇にリーチをかけている。しかしながら、その機運が下がった時があった。17年に大阪杯とホープフルSがGIに昇格。13年にマイルCSをサダムパテックで制し、コンプリートに向けて朝日杯FSを残すのみとしていたが、一気にマジック3に逆戻りしてしまったからだ。

 そんな中で迎えた17年の大阪杯。武豊騎手は1番人気のキタサンブラックで参戦した。前年の天皇賞(春)とジャパンCの覇者。一方で前年の大阪杯(2着)以来となる2000mも影響したのか、単勝2.4倍とはいえ、絶対的な主役という雰囲気でもなかった。しかしながら、レースでは一番人気にたがわぬ走りを見せた。

 大逃げを打ったマルターズアポジーを除き、2番手以下はスローで流れた一戦。キタサンブラックは3番手を追走。勝負所から馬なりで進出すると、残り300mで先頭へ。川田将雅騎手のステファノスが必死に食い下がるが、差は詰まらない。最後は3/4馬身差をつけて、余裕たっぷりの完勝。4つ目のGIタイトルを獲得した。

 GI昇格イヤーの大阪杯を「一発解答」で制し、GIコンプリートにマジック2とした武豊騎手。その後、21年に朝日杯FSをドウデュースで勝ち、再び王手をかけている。今年こそはホープフルSをモノにして、空前絶後の大記録達成となるのか。少し気は早いが、年末も楽しみにしたい。