アメリカ・シンシナティで開催されている「ウェスタン&サザン・オープン」(ATP1000/8月13~20日/賞金総額497万3120ドル/ハードコート)の男子シングルスで、ウィンブルドン・チャンピオンのロジャー・フェデラー(スイス)が背中の…

 アメリカ・シンシナティで開催されている「ウェスタン&サザン・オープン」(ATP1000/8月13~20日/賞金総額497万3120ドル/ハードコート)の男子シングルスで、ウィンブルドン・チャンピオンのロジャー・フェデラー(スイス)が背中の故障を理由に、過去7度優勝している大会からの欠場を決めた。

 大会主催者は月曜日にフェデラーの棄権を発表した。

 グランドスラム優勝歴19回のフェデラーは声明文の中で、先週モントリオールで行われたロジャーズ・カップの際に、背中を〝ひねってしまった″と説明した。この決断の前日に当たる日曜日にモントリオールの決勝で、フェデラーはアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)に敗れていた。

 世界ランク3位のフェデラーは、トップ6の中で故障を理由にシンシナティをスキップした5人目の選手となった。彼は、やはり欠場を決めていた世界1位のアンディ・マレー(イギリス)、4位のスタン・ワウリンカ(スイス)、5位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)、6位のマリン・チリッチ(クロアチア)に合流した。トップ6のうち、今大会のトップシードで世界2位のラファエル・ナダル(スペイン)のみがドローの中にとどまっている。

 チリッチを除き、出場を取り消したトッププレーヤーの皆が30歳以上であることについて、「単なる偶然だよ」と31歳のナダルは言った。

「僕らはもはや20歳ではないんだ。毎週毎週、もれなくプレーしてはいない。これはテニスにつきもののことなんだよ。僕は何度にも渡り、彼らと同じ立場にいた。僕はほかの選手たちよりも多くの大会を(故障で)欠場しなければならなかったんだ。それもテニスというスポーツの一部だよ。欠場した皆に、迅速な回復を祈りたい。テニス界には彼らが必要だ。彼らが早く戻ってくるよう願っている」

 フェデラーが出場を取り消したため、大会後の8月21日に発表される世界ランキングで、ナダルが世界1位に戻ることになる。彼がナンバーワンの座に就くのは2014年7月6日以来のことだ。そのナダルは先週のモントリオールでは3回戦で敗れていた。

 ナダルは2008年にシンシナティの準決勝に至ったあと、初めて世界1位に上りつめてからナンバーワンとして141週を過ごした。

「ナンバーワンの座に戻るのは本当にたいへんだった」とナダルは言った。「このポジションにふたたび戻るチャンスを手にできたことをうれしく思う」。

 なお今大会には、世界9位の錦織圭(日清食品)も第5シードで出場予定だったが、右手首の故障を理由に欠場した。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は「ウェスタン&サザン・オープン」(ATP1000)の男子シングルスに第1シードで出場するラファエル・ナダル(スペイン)。ロジャー・フェデラー(スイス)が故障のため欠場することになり、大会後に発表される世界ランキングで1位となることが確定した。(写真◎Getty Images)

Photo: MASON, OH - AUGUST 14: Rafael Nadal of Spain fields questions from the media during day 3 of the Western & Southern Open at the Lindner Family Tennis Center on August 14, 2017 in Mason, Ohio. (Photo by Matthew Stockman/Getty Images)