大谷とのやり取りを米メディアで告白している水原氏。その証言が各国でクローズアップされている。(C)Getty Images ありとあらゆる情報が飛び交っている。現地時間3月20日にドジャースが解雇を通告した大谷翔平の専属通訳であった…

大谷とのやり取りを米メディアで告白している水原氏。その証言が各国でクローズアップされている。(C)Getty Images

 ありとあらゆる情報が飛び交っている。現地時間3月20日にドジャースが解雇を通告した大谷翔平の専属通訳であった水原一平氏が違法賭博に関与、ギャンブルによる巨額負債を抱えていたという問題だ。

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 真相はいまだ闇の中だ。米連邦捜査局の調査を受けている南カリフォルニアに拠点を置くブックメーカー(賭け事の取扱業者)にギャンブルで負債をつくった水原氏が、大谷の銀行口座から少なくとも450万ドル(約6億8000万円)が送金。それが発端となり、同氏は同球団を解雇されていた。

 3月22日(日本時間23日)には、MLBも正式に問題解決に向けた調査を進めることを表明。今後どのような事実が明らかになっていくのかが注視されている。そのなかで謎を深めているのが、二転三転している水原氏の証言だ。

 というのも、水原氏は今月19日に米スポーツ専門局『ESPN』の行ったインタビュー内で負債の送金について「翔平は事実に喜んではいなかったが、私がこれからギャンブルをしないよう助けると言った」と証言。大谷自身が1度は肩代わりを了承し、ふたりでパソコンを介して相手側の口座に入金したとしていた。

 しかし、翌20日に大谷の弁護人が「イッペイは嘘をついていた」と否定。当人も証言を撤回して「翔平は賭け事にはまったく関与していない。これが違法だとは知らなかったことを知ってほしい」と語ったのだ。

 すでに大谷の弁護士が所属するバーク・ブレトラー法律事務所の広報担当者は「我々はショウヘイ・オオタニが大規模な窃盗の被害者である」と声明を発表。さらに「巨額の窃盗」に対する調査を求める意向も明らかにし、大谷がブックメーカーの支払いに関与していないという主張を展開している。

 ただ、一般的に「巨額」と言えるだけの資金を大谷本人が預かり知らないまま、動かせるものなのか。球界内では“疑念”も向けられている。

 米フィラデルフィアに拠点を構える日刊紙『Philadelphia Inquirer』は、地元の贔屓チームであるフィリーズの関係者は「今は数千ドル(数十万円)を電子送金するだけでも何重もの本人確認が要求される。いくら通訳が親しいからといって、オオタニの承諾なしに送金できるかは疑わしい」と指摘。さらに別の同球団関係者は「せいぜい年収50万ドル(約7600万円)の通訳にブックメーカーがあんな大金を賭けさせることはあり得ないのではないか」と断じた。

 もっとも、多方面からの本格的な調査が始まったばかりとも言える。それだけに今回の一件は不透明な要素も多く、疑念が向けられるも致し方ないのかもしれない。今はとにかく真相解明の進展を願うばかりだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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