長年、互いをサポートしあってきた水原元通訳と大谷。しかし、二人の関係が崩れる騒動は世間で大きな物議を醸している。(C)Getty Images ドジャースに所属する大谷翔平の専属通訳であった水原一平氏が違法賭博に関与した疑いで球団か…

長年、互いをサポートしあってきた水原元通訳と大谷。しかし、二人の関係が崩れる騒動は世間で大きな物議を醸している。(C)Getty Images

 ドジャースに所属する大谷翔平の専属通訳であった水原一平氏が違法賭博に関与した疑いで球団から解雇された問題は、日を追うごとに様々な情報が噴出。多方面からありとあらゆる意見が寄せられている。

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 この問題は、水原氏が連邦政府の調査を受けている南カリフォルニアのブックメーカー(賭け事の取扱業者)にギャンブルで負債をつくり、大谷の銀行口座から少なくとも450万ドル(約6億8000万円)を送金していたのが発端。大谷の弁護士が所属するバーク・ブレトラー法律事務所の広報担当者は「我々はショウヘイ・オオタニが大規模な窃盗の被害者であることを分かり、この問題を当局に引き渡している」と公表。

 当初、静観していたメジャーリーグ機構(MLB)も、現地時間3月22日に水原氏を調査するための正式な手続きを開始したと発表。調査部門が立ち上がったことで、大谷側も何らかのアクションが求められる可能性も出てきている。

 今後の焦点の一つに挙げられるのは、水原氏が、いかにして先述にあるような巨額資金を大谷の口座から動かせたのかという点だ。

 近年ではマネーロンダリング対策に厳しい目が向けられている。とりわけ今回のような規模の資金を振り込む場合には、携帯電話の追加認証や本人確認のための手段を銀行側が取るのが一般的。ゆえに大谷本人が預かり知らないまま、送金できるものなのかは不透明。謎は深まっている。

 現地アメリカでもSNS上でもこの点に関して「大谷が何も知らなかったとするのは難しい」といった声が上がる。そうしたなかで、「調査の結果次第だが、現時点の証言からオオタニが処罰を受ける可能性は小さい」と断じた米紙『USA Today』は、数多のアスリートのマネージメントを務めてきた元代理人のリー・スタインバーグ氏の見解を紹介している。

「きちんと調査を受けたうえで、オオタニが本当に何も知らず、問題となっている通訳に資金移動の権限を与えてしまっていたという事実が改めて判明することを願う。ただ人々は彼自身の判断力や、関係性の高い友人を選べるかどうかということに疑いの目を向けるだろう。

 野球界がこの問題を大々的に懸念しているのは、様々なスポンサーがギャンブル業界に足を踏み込んでいるにもかかわらず、『プロスポーツの試合で八百長が行なわれている可能性がある』というギャンブルに対するファンの認識があるからだ。きっとオオタニの問題は、ここから何百万もの陰謀論が広まることになる。ただ、真実は思っている以上に単純だ」

 いまだ不透明な情報が錯そうしている今回の問題。果たして、一部で疑惑の目を向けられている大谷の身の潔白が証明されるタイミングはいつになるだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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