優勝馬には天皇賞(春)への優先出走権が与えられるレースで、有馬記念と同じ距離、コースで行われる別定重量戦。ややトリッキーではあるが、強い馬に有利な舞台設定であり、過去10年間で1番人気馬は[3-3-0-4]。優勝馬は4番人気以内馬だった…

 優勝馬には天皇賞(春)への優先出走権が与えられるレースで、有馬記念と同じ距離、コースで行われる別定重量戦。ややトリッキーではあるが、強い馬に有利な舞台設定であり、過去10年間で1番人気馬は[3-3-0-4]。優勝馬は4番人気以内馬だった。また、コーナーを6度回るコースだけに最終コーナー5番手以内馬が[9-6-7-38]。先行力も欲しい天皇賞(春)に向けては見逃せないレースだが、今年はオールエイジの重賞勝ち馬が2頭。力の比較が難しい。

 ◎マイネルウィルトスは21年の福島民報杯を大差勝ち。長い休養もあって、その勝利から約3年間も勝ち星から遠ざかっているが[0-4-1-8]。中山競馬場での勝利経験はないものの昨年12月のステイヤーズSでは出走メンバー最速2位の上がりタイムでテーオーロイヤルにクビ差まで迫り、前走のAJCCでは逃げて早めに並ばれる苦しい展開になりながらもゴール前まで粘りとおした。芝2500m以上では[0-3-1-0]。ここはメンバー的に自分のポジションで競馬ができそうだ。

 〇ボッケリーニは目黒記念、鳴尾記念など重賞3勝。このレースは2年連続2着と相性が良い。成長力のある血統で22年1月以降、GII・GIII競走では[2-6-1-0]。昨秋の京都大賞典から前走のAJCCまで3戦連続勝ち馬と時計差なしの2着を続けており、8歳馬といえど衰えは感じない。ベテランらしく、どんな位置からでも競馬ができる器用さを持ち合わせており、ここも大崩れは考えにくい。

 ▲ヒートオンビートは昨春の目黒記念優勝馬。さすがに有馬記念では自分の競馬をさせてもらえなかったが、アルゼンチン共和国杯では2着マイネルウィルトスと同タイム3着で、このときに3着を分け合ったチャックネイトはAJCCを勝っている。昨年の日経賞は不良馬場で動けなかったが、一昨年の3着馬。距離コースに不安はない。

 △クロミナンスは度重なる脚部不安で順調とはほど遠いキャリアだが、7歳にして重賞初挑戦のAJCCで3着と健闘した。中山競馬場は[2-0-1-1]。距離は未知数ながら侮れない存在だ。近走は結果が出ていないが、距離延長を味方にしたい△マテンロウレオも抑えておきたい。