<大相撲三月場所>◇十二日目◇21日◇大阪・エディオンアリーナ  三段目の“細マッチョ”力士が、体重差が約2倍の対決に臨んだ。取組前は「細い」「肋骨が見える」などと心配の声が寄せられたが、珍手で圧勝すると一転。「うめぇええ!」「細いのに強い…

<大相撲三月場所>◇十二日目◇21日◇大阪・エディオンアリーナ

 三段目の“細マッチョ”力士が、体重差が約2倍の対決に臨んだ。取組前は「細い」「肋骨が見える」などと心配の声が寄せられたが、珍手で圧勝すると一転。「うめぇええ!」「細いのに強い!」と驚嘆の声が上がった。

【映像】肋骨が…“細マッチョ”力士が衝撃の珍手

 小兵の三段目八十一枚目・山藤(出羽海)が、三段目八十六枚目・流馬(放駒)を珍手“裾払い”で下して4勝目を挙げた。平成15年(2003年)生まれ20歳の山藤。身長182センチ・体重76.8キロの超軽量級で、筋骨隆々な“細マッチョ”の体つきが特徴的な若手力士だ。

 十二日目の取組では、身長181.5センチ・体重145.7キロの流馬と対戦。身長はほぼ同じながら、体重は実に68.9キロも差がある一番となった。

 土俵に両力士が登場すると、「やまとうー!」と声援が飛ぶ一方、倍以上も厚みが違うように見えるその体格差も注目を集め、ABEMAの視聴者からは「ほっそいな」「肋骨が見える」「77キロしかないのか」「細い」といったコメントが寄せられた。

 だが取組では、立ち合い頭を下げて当たった山藤がすぐに右上手を取って回り込むと、息もつかせぬ速さで右足を使って鮮やかに相手を転がす圧勝ぶりを示した。一瞬の出来事に館内からはどよめきが沸き起こり、その後、拍手も送られた。

 館内にアナウンスされた決まり手は“裾払い”。日本相撲協会の公式サイトによると、“決まり手ランキング”は45位、発生割合は0.04パーセントの珍しい掛け手だ。勝った山藤は4勝目を挙げ、今場所勝ち越しを決めた。敗れた流馬は3敗目を喫した。

 取組前はスリムな体型が頼りなく見えた視聴者も、巧みな技で山藤が圧勝すると一転。「うめぇええ!」「細いのに強い!」「きれいな裾払い」「かっこいい」「これは伸び代ある」と驚きの声が相次いで寄せられた。(ABEMA/大相撲チャンネル)