<大相撲三月場所>◇九日目◇18日◇大阪・エディオンアリーナ  帰ってきた“元大関候補”が連敗を許さない圧倒的実力を見せつけた。十両十枚目・若隆景(荒汐)が十両十三枚目・天空海(立浪)を送り出しで下し、今場所勝ち越しとなる8勝目を挙げた。敗…

<大相撲三月場所>◇九日目◇18日◇大阪・エディオンアリーナ

 帰ってきた“元大関候補”が連敗を許さない圧倒的実力を見せつけた。十両十枚目・若隆景(荒汐)が十両十三枚目・天空海(立浪)を送り出しで下し、今場所勝ち越しとなる8勝目を挙げた。敗れた天空海が土俵の遥か外へと転がるほどの強さに「勝ち方がえげつなくて」「イリュージョン」などの声が相次いだ。

【映像】館内がどよめきと喝采! 衝撃の結末

 右膝前十字靱帯断裂という大怪我の手術で3場所連続全休、幕下まで番付を落としつつも、令和5年(2023年)十一月場所で復帰してからは順調に勝ち星を積み重ねてきた若隆景。復帰場所では久しぶりの土俵ということもあってか2敗を喫したものの、大関候補と呼ばれた元関脇だけあり、先場所は段違いの強さで7戦全勝の幕下優勝を遂げていた。

 今場所も“格の違い”は際立ち、初日から7連勝、復帰後から数えると破竹の18連勝と他を寄せ付けない圧倒ぶりを示してきた。だが中日に十両十四枚目・千代栄(九重)に立ち合いからの突き落としを食らって敗北、連勝はストップし今場所初黒星を喫した。

 しかし“元大関候補”は連敗を許さなかった。九日目、天空海との一番では、立ち合い左に動いて速攻でまわしを取ると、相手が息つく暇もなく送り出しを決めて勝利。敗れた天空海は勢い余って土俵下遥か外、客席まで転がっていった。若隆景は今場所勝ち越しとなる8勝目。天空海は4敗目を喫した。

 若隆景の余裕の勝利に、ファンも「凄いな」「イリュージョン」「転がってった」「ゴロゴロン」「勝ち方がえげつなくて」と大盛り上がりの様子を見せていた。

 なお、九日目は十両で無敗の単独トップだった十両八枚目・朝紅龍(高砂)が十両四枚目・輝(高田川)に寄り切りで敗れて1敗に後退。同じく1敗の若隆景は朝紅龍と並んで再びトップに立ち、2敗で十両七枚目・大翔鵬(追手風)が続いている。(ABEMA/大相撲チャンネル)