【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】 ◆血統で振り返るスプリングS 【Pick Up】シックスペンス:1着  母にダンジグのクロスを持つキズナ産駒は、出走9頭中5頭が勝ち上がるハイアベレージ。本馬のほかに、ボルザコ…

【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆血統で振り返るスプリングS

【Pick Up】シックスペンス:1着

 母にダンジグのクロスを持つキズナ産駒は、出走9頭中5頭が勝ち上がるハイアベレージ。本馬のほかに、ボルザコフスキー(阪急杯-5着)、スパイラルノヴァ(オープンクラス)、オンリーオピニオン(札幌2歳S-4着)など、コンスタントに活躍馬が出ています。連対率29.7%、1走あたりの賞金額379万円は、キズナ産駒全体の19.4%、214万円を大きく上回ります。この配合パターンは中山芝コースで連対率47.1%。中山芝1800mに限ると連対率57.1%、複勝率85.7%と驚異的です。

 現3歳限定の種牡馬成績は、勝利数、獲得賞金の双方でキズナがトップ。初年度産駒が3歳春を迎えたときに種付けをした世代なので、繁殖牝馬の質・量ともにハイレベル。それが結果に結びついています。種牡馬成績の大きなカギを握るノーザンファームの生産頭数は、前年比3倍以上に増加しており、重賞を勝った3頭、クイーンズウォーク(クイーンC)、ジャスティンミラノ(共同通信杯)、そして本馬は、いずれも同牧場の生産馬です。本馬の母フィンレイズラッキーチャームは、マディソンS(米G1・ダート7ハロン)を含めて重賞を5勝しており、質の高さはさすがといえるものです。1ハロンの距離延長も問題ありません。

◆血統で振り返るフラワーC

【Pick Up】ミアネーロ:1着

 ファンタジーSを勝ち、牡馬相手の朝日杯FSで1番人気(着順は4着)に推されたミスエルテ(父フランケル)の半妹。きょうだいは本馬を含めて6頭デビューし、すべて勝ち上がっています。母ミスエーニョはアメリカでデルマーデビュータントS(G1・オールウェザー7ハロン)を勝ちました。

 ドゥラメンテ産駒は東京芝2400mで連対率32.1%。2014年以降、東京芝2400mで産駒が20走以上した35頭の種牡馬のなかでナンバーワンという好成績です。オークスは22年スターズオンアース、23年リバティアイランドと連覇しています。ミアネーロがもしオークスに駒を進めるようなら血統的に注目です。