<大相撲三月場所>◇九日目◇18日◇大阪・エディオンアリーナ  異色の経歴を持つ23歳の序ノ口力士が、無傷で破竹の5連勝を飾り、圧倒的な力を示した。そのただならぬ風格に「序ノ口の体じゃない」などファンから驚きの声が、一方では「伸びしろ抜群」…

<大相撲三月場所>◇九日目◇18日◇大阪・エディオンアリーナ

 異色の経歴を持つ23歳の序ノ口力士が、無傷で破竹の5連勝を飾り、圧倒的な力を示した。そのただならぬ風格に「序ノ口の体じゃない」などファンから驚きの声が、一方では「伸びしろ抜群」「期待しかない」などの声も寄せられた。

【映像】圧倒的な強さと風格漂う異色の新人力士

 序ノ口八枚目・伊波(尾上)が序ノ口二枚目・佐田ノ国(境川)を押し出して5連勝を飾った。立ち合い、伊波は両手を出して相手の動きを止めると、右の張り手を一発。そこから左右の突き押しとともに力強く前進して、佐田ノ国を一気に押し出して5勝目を挙げた。敗れた佐田ノ国は2敗目を喫した。

 伊波は土俵際で勝負が決したと判断するや否や、佐田ノ国の両腕を押さえて減速。先ほどまでの力強さとは一転して、優しく、ふんわりと、ただしっかりと佐田ノ国を土俵の外に押し出した。

 強さと優しさを兼ね備えた伊波は、鹿児島県奄美市出身、平成12年(2000年)生まれの23歳。相撲を始めたのは遅く高校入学後だったが、すぐに頭角を現し高校3年で全国高校総体(インターハイ)のベスト16に。その後日大に進学、令和5年(2023年)春に卒業するとそのままプロの世界には行かず、鹿児島県スポーツ協会に就職した。会社員時代も稽古を続け鹿児島国体に出場すると、令和6年(2024年)1月の新弟子検査に合格。尾上部屋に入門したという異色の経歴の持ち主だ。

 先場所の前相撲で初土俵を踏んだ身長189.3センチ、体重145.1キロの恵まれた体格は存在感もひと際。そんな伊波に対して、ファンからは「序ノ口の体じゃない」「期待しかない」「伸びしろ抜群」など驚きと期待の声が寄せられた。(ABEMA/大相撲チャンネル)