<大相撲三月場所>◇七日目◇16日◇大阪・エディオンアリーナ  新入幕の前頭十七枚目・尊富士(伊勢ヶ濱)の勢いが止まらない。無傷の7連勝を遂げ、同日に同じく無敗だった前頭五枚目・大の里(二所ノ関)が負けたことから、単独首位に立った。先輩力士…

<大相撲三月場所>◇七日目◇16日◇大阪・エディオンアリーナ

 新入幕の前頭十七枚目・尊富士(伊勢ヶ濱)の勢いが止まらない。無傷の7連勝を遂げ、同日に同じく無敗だった前頭五枚目・大の里(二所ノ関)が負けたことから、単独首位に立った。先輩力士の前頭十二枚目・湘南乃海(高田川)に対する、完勝劇を受け、「何もさせてもらえない」「無敵やん……」と圧倒される視聴者が続出した。

【映像】実際の取組の様子

 横綱・照ノ富士(伊勢ヶ濱)が3連敗を喫し、七日目の16日、日本相撲協会に休場を届けを出すなど、荒れる春場所で旋風を巻き起こしている尊富士。体格の大きい湘南乃海に対しても、得意の素早い立ち合いから左を差し、一気の攻めで完勝した。あまりのスピードにABEMAで実況を務めた高橋大輔アナウンサーは「湘南乃海、何もさせてもらえませんでした!」と驚いた。

 この取組を受け、同じく解説を務めた元横綱・若乃花の花田虎上氏は「(尊富士と湘南乃海は)腰の位置が違います。尊富士は腰を前に出しながら、攻めているから、引っ張り込むこともできないんですよ。引っ張ろうとしても、あっという間に腰が追いついているので、抱え込むこともできない。この腰の早さなんです。これは大の里の同じことです」と指摘していた。

 十両は1場所通過、初土俵からは歴代1位タイ(幕下付け出しを除く)の所要9場所のスピードで新入幕を果たした24歳・尊富士。今場所では、幕内というフィールドでも圧倒的な力を示し、日々、存在感を高めている。折り返しとなる中日は、前頭十三枚目・竜電(高田川)との取組が行われる。なお、初日から7連勝で単独首位に立った新入幕力士は、1991年九州場所の貴ノ浪以来の33年ぶりの快挙となった。
(ABEMA/大相撲チャンネル)