11月のナショナルチーム選考会を1位で通過した園田稚(スポ3=エリートアカデミー)。そのナショナルチーム選手のみが出場できる、FTQT(団体戦最終予選)代表選手選考会・パリオリンピック予備選手選考会(FTQT選考会)が夢の島公園アーチェリ…
11月のナショナルチーム選考会を1位で通過した園田稚(スポ3=エリートアカデミー)。そのナショナルチーム選手のみが出場できる、FTQT(団体戦最終予選)代表選手選考会・パリオリンピック予備選手選考会(FTQT選考会)が夢の島公園アーチェリー場にて行われた。この選考の参加者13名中上位2人が6月に行われるFTQTの日本代表選手に決定し、FTQTで日本女子団体のオリンピックの出場枠を獲得すれば、オリンピック代表選手となる。今大会では、1日目に70mラウンドを2回行い、その合計点数に基づいた上位10名が2日目に進出する。そして2日目に再び70mラウンドを2回行い、その順位によって選考を決定する。
ナショナルチーム選考会で行射する園田
肌寒く、暴風の中始まった1日目。普段の大会よりもメディアも多い中、園田は「自分だけに集中して取り組もうと思った」と試合に臨んだ。1回目の70mラウンド前半は298点で3位。風や気温、また会場の緊張感のためか、全体的に点数が低い中でのスタートとなった。しかし園田はその後310点台を安定して取り続け、トップに躍り出ると、そのまま1位で1日目を通過した。
そして迎えた運命の2日目。初めの36射は311点で4位。「出だしはあまり良くなかった」という。しかしそこから調子を持ち直し、「試合の雰囲気が掴めてきた」との言葉通り、どんどん点数を上げていく。最後の70mラウンドでは668点といつも通りの安定感のある行射を見せ、見事1位でFTQT代表選手の座を射止めた。
日本女子はまだオリンピックの出場枠を獲得していない。そのためこの選考会を通過した園田は、これから6月に行われるFTQTの試合に出場し、出場枠の獲得を目指す。ナショナルチーム選考会においても、このFTQT選考会においても、要所で自分らしい行射をやり抜き、結果を残したことは大きな自信になっただろう。園田は試合後「世界の試合で勝っていける選手にならないといけない」と意気込んだ。この大会で得た自信を力に変えてさらなる成長を見せてくれるだろう。
※掲載が遅れてしまい、申し訳ございません。
(記事・写真 梶谷里桜)
結果
▽女子
◇1日目 ※ボーダー:1184点・上位10名が2日目に進出
園田 1位 1243点
◇2日目
園田 1位 1303点
◇最終結果
園田 1位
コメント
※インタビューは後日オンラインで行いました。
園田稚(スポ3=エリートアカデミー)
――選考を1位で通過した今の気持ちは
率直に嬉しいです。でも、まだ日本の女子団体はオリンピックの枠取りができていないので、これで終わりじゃなくてここから世界の試合で勝っていける選手にならないといけないと思ってます。
――今回の試合にはどんな気持ちで臨みましたか
今回の試合は自分だけに集中して取り組もうと思いました。オリンピックの選考会はメディアもたくさん来ますし、緊張もすると思っていたので、そこに意識を取られずに競技に集中しようと思いました。
――1日目は全体的に点数が低い中で、2位と30点近く離した上での1位でした。1日目を振り返っていかがですか
結果として30点ほど離れていただけで、私としては課題もあるし明日の試合に向けて良かったところと明日意識する部分を考えないといけないと考えていました。
――天候はいかがでしたか
風が強く重かったので、いつもより強く射つことがポイントとなる試合でした。時期も寒かったので待っている間に体が冷えないようにすることが大変でした。
――2日目は36射ごとにどんどん点数が上がって、最終的に1位で通過しました。2日目を振り返っていかがですか
2日目の出だしも良くなくて、焦る場面もありましたが、だんだんも試合の雰囲気が掴めて体も動くようになりました。最後はいつも通りのプレーができ、自分にとってすごく自信に繋がる試合になりました。
――今回でFTQTの代表に決定しました。これからの試合の意気込みをお願いします
これからのワールドカップ、FTQTでの試合で日本がオリンピックにいけるか行けないかが決まります。気合いをいれて、安定したプレーができるよう練習したいと思います。