外国人選手はあまり練習しない。いつの時代からか言われてきた野球ファンの間では有名な話だが、これは大きな間違いのようだ。ドジャース大谷翔平投手をはじめ、マイナー契約も含め13人が挑戦しているメジャーリーグ。30球団あるとはいえ、世界中から選…

 外国人選手はあまり練習しない。いつの時代からか言われてきた野球ファンの間では有名な話だが、これは大きな間違いのようだ。ドジャース大谷翔平投手をはじめ、マイナー契約も含め13人が挑戦しているメジャーリーグ。30球団あるとはいえ、世界中から選手が集まるだけに、競争の激しさはとてつもない。選手たちはあくまでメディアやファンの目が届く場所で軽めに動いているだけで、別の場所では必死に汗を流している。

【映像】精力的に汗を流す大谷翔平

 今季から大谷が移籍したドジャースだが、一般的に知られるキャンプスケジュールだと、練習時間はわずか1時間半ほどしかない。朝8時15分にクラブハウスが開き、選手は9時までメディア取材を受ける。9時から10時までミーティングがあり、これが終わると練習開始。ただ11時30分には選手が引き上げる。ここだけ見れば練習は昼前に終わり、体をほぐして少し動いたぐらいでタイムアップだ。

 ただ、MLBジャーナリストのAKI猪瀬氏は「これは僕たちが見ているキャンプ」と指摘した。「(入りが)早い選手だと5時半くらいに来て練習して、僕らがクラブハウスに入る時には(練習を終えて)ひとっ風呂浴びたくらい。練習が足りない選手は居残りもする」と、あくまで公開されている練習時間が短いだけで、裏では個人練習を積み重ねているという。さらにメジャーに上がるまで何段階ものリーグがある競争について「生存競争が激しい。個人でやらない選手はどんどん脱落していく」と加えた。

 ロッテでキャッチャーとして活躍、WBCで優勝経験もある里崎智也氏も同調。「メジャーの選手はあんまり練習しないっていうけど、めちゃくちゃ量はやっている」と補足した。今年のキャンプでは大谷が笑顔で自主トレーニングを重ねている様子が国内メディアで毎日のように取り上げられているが、同じく活躍するメジャリーガーたちは長所を伸ばし、短所を消す猛練習を繰り返している。
(ABEMA「FAN FUN MLB」)