角田はサウジGPで予選9位だっただけに、決勝の15位は不本意だっただろう(C)Getty Images 3月9日に行われたF1第2戦サウジアラビアGPでの、ハースのレース戦略が波紋を呼んでいる。ペナルティを受けていたケビン・マグヌッ…

角田はサウジGPで予選9位だっただけに、決勝の15位は不本意だっただろう(C)Getty Images

 3月9日に行われたF1第2戦サウジアラビアGPでの、ハースのレース戦略が波紋を呼んでいる。ペナルティを受けていたケビン・マグヌッセンが味方のポイントゲットを助けるため、後続の車をブロックした行為に対し、角田裕毅が所属するRBがFIAに提訴する方針だと伝えられている。

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 レース序盤で2度のペナルティ(計20秒)を受けていたマグヌッセンは、チームオーダーによりペースを落とし、中団グループを抑え続けた。その結果、最終的にチームメイトのニコ・ヒュルケンベルグが10位でチェッカーを受け、1ポイントを獲得した。

 マグヌッセンは角田をコース外から追い抜いたとしてペナルティを受けたにも関わらず、その後に角田以下の車をブロック。予選9位の好位置からスタートした角田だったが、マグヌッセンに抑え込まれたことも影響し15位に終わった。このハースがとった作戦に対し、レース直後よりRB首脳陣は非難の声を上げていた中、提訴という具体的な行動を起こすこととなったという。

 この話題は米スポーツメディア『FanNation』でも報じており、3月12日、RBの提訴についての特集記事を配信。同メディアは「RBは、ヒュルケンベルグが確保した10位という結果は、15位に終わったツノダがその順位を得ていた可能性があると主張している」と指摘しており、その上でチームのレーシング・ディレクターを務めるアラン・パーメイン氏のコメントを掲載した。

「マグヌッセンは意図的にユウキの前に立つためにコースアウトし、1周あたり最大2秒ペースを落とした。そのため、まだピットストップをしていなかったヒュルケンベルグがギャップを生み出し、もちろん全員の前でピットインすることができた」

 また、パーメイン氏はその他にも、「私にはそれが正しいとは思えないし、スポーツマンシップに反する行為の定義そのものだ。我々も他のチームも、今後のレースに向けてFIAと話し合うことになるだろう」と自身の見解やこの問題への対応について語っている。

 現行のレギュレーションには抵触しないとはいえ、やはりRBチームは納得できない様子だ。だがやはり、ペナルティを受けたドライバーについてのルール改定など、早急な対応が求められる問題であることは間違いないだろう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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