<大相撲三月場所>◇初日◇10日◇大阪・エディオンアリーナ  体重62キロ差の圧力に土俵際で屈した16歳力士。幸先よく初日白星とはならなかったものの、悔しさを押し殺し、直後に取った行動に「礼儀正しい」「やさしい」など“あっぱれ”の声が相次い…

<大相撲三月場所>◇初日◇10日◇大阪・エディオンアリーナ

 体重62キロ差の圧力に土俵際で屈した16歳力士。幸先よく初日白星とはならなかったものの、悔しさを押し殺し、直後に取った行動に「礼儀正しい」「やさしい」など“あっぱれ”の声が相次いだ。

【映像】16歳力士の振る舞いに“あっぱれ”な瞬間

 序ノ口四枚目・家の島(山響)が序ノ口四枚目・葛錦(錦戸)を寄り倒して今場所初白星を挙げた。

 体重155.9キロの家の島と、体重93.9キロの葛錦。立ち合い両手を先について待った葛錦は、頭を下げて当たるも下からの突き上げ一発で体を浮かされてしまう。そのまま一方的な展開かと思われたが、左腕を抱えて胸をつけ、左下手を取るなど粘りを見せる。

 しかし、両まわしをぐっと引き付けられ、体を密着させられると、最後は家の島の圧力に屈するように崩れ落ちた。館内に拍手が響く中、尻もちをついた葛錦は、土俵際の攻防の際に左手に家の島のさがりが絡んでいることに気づく。

 一方、そのことに気づかず、勝ち名乗りを受けるべく所定の位置に戻った家の島の後を追った葛錦は、丁寧に頭を下げてさがりを手渡した。

 葛錦は平成19年8月16日、静岡県掛川市生まれの16歳。そんな若さに関係なく、悔しい敗戦直後に見せた立派な振る舞いに「礼儀正しい」「やさしい」など称賛の声が寄せられた。(ABEMA/大相撲チャンネル)