1Q2Q3Q4Q計早大242311東大41229▽得点者増田4、横幕2、久保木1、脇田1、八澤1、西川1、オウンゴール1 先週幕を開けた六大学交流戦(六大戦)。終始相手にペースを掴まれたまま惨敗に終わった立大戦から一週間空いて、第二戦を迎…

 1Q2Q3Q4Q
早大11
東大
▽得点者
増田4、横幕2、久保木1、脇田1、八澤1、西川1、オウンゴール1

 先週幕を開けた六大学交流戦(六大戦)。終始相手にペースを掴まれたまま惨敗に終わった立大戦から一週間空いて、第二戦を迎えた。相手は関東2部リーグに属する東大。「自分たちがやってきたことを出し切れば勝てる相手」(MF増田明香(法3=東京・国学院久我山))との対戦で、早大にとっては負けられない試合であったが、試合は大熱戦を繰り広げた。先制は東大に許すも、その後は追いつき、また離されといった点の取り合いが続く。第2Q(クオーター)終了30秒前にようやくリードを奪い、1点リードのまま迎えた最終Q、開始2分で同点に追いつかれてしまうが、そこから3点を追加し、11―9と、ハイスコアゲームを制した。


東大の選手を追うMF田中美亜(スポ4=東京・国立)

 青空が広がる中始まった今ゲーム。開始早々に動きを見せたのは東大だった。第1Q1分、東大はドローを取ると、勢いそのままに早大のディフェンスをかいくぐり、貴重な先制点を奪う。すると3分、MF脇田萌衣(教4=東京・白百合学園)がクリアを成功させると、AT横幕円香(文構4=神奈川・公文国際学園)が自らゴール前に斬り込み、シュート。試合を振り出しに戻した。しかし今度は東大。ゴール前でパスを回され、早大はマンツーマンディフェンスで必死にくらいつくも及ばず、再びリードを許した。その後も東大優勢の時間は続く。一回り体の大きい相手に対しディフェンスが機能せず、押し込まれがちな展開が多く見られた。そして10分、相手オフェンスに耐えきれず追加点を許してしまう。しかし早大も押されるばかりではない。12分、MF増田からの華麗なパスを受けたMF久保木麻由(スポ2=福島・安積)のシュートで1点を返す。1Q終了1分前にフリーシュートで1点を失い、2点ビハインドで最初の15分を終えた。

 第2Q、反撃したい早大は、最初のプレーでドローを獲得。一気に攻め込みたいところであったが、パスミスにより、逆に東大に速攻を仕掛けられてしまう。ここをなんとか耐え忍んだ早大は4分、MF脇田がゴール前に入り込み、MF田中からのパスをゴールに押し込んだ。すると5分、敵陣に攻め込んだMF増田がフリーシュートを獲得。ここを決めて同点にしたいところであったが、大きく外してしまい、得点できず。しかし、ツキはまだこちらに向いていたのだろうか、こぼれ球を相手ゴーリーが処理しきれず、まさかのオウンゴール。思わぬ形で追いつくことに成功した。流れに乗りたい早大だったが、8分に獲得したフリーシュートを外し、乗り切れず。11分にはまたも東大にフィジカルで押し込まれ、1点を追加されてしまう。このまま1点ビハインドで折り返すかに思われたが、終了1分前、ゴール前でフリーになっていたMF増田にボールが回り、そのままシュート。またも追いついた。そして終了30秒前、またもフリーになっていたMF増田がAT八澤百子(スポ3=東京女学館)からのパスを流し込み、ついに逆転に成功する。


シュートを放つMF脇田

 第3Qは、立て続けに得点が入っていた前半とは一転、両チームともなかなか点を入れることができない。得点板が動いたのは3Q8分、AT八澤が右サイドから相手ゴーリーとゴールの隙間をつき、待望の追加点を挙げた。これで火がついたか、東大も負けじと速攻で1点を返す。逃げる早大は13分、MF増田がシュートを沈めもう1点を追加。しかし終了30秒前にまたも1点を返され、わずか1点のリードで最終Qへ。

 先に主導権を握ったのは東大だった。開始2分でシュートを決め、追いつくと、5分にはもう1点を追加され、ついに逆転を許してしまう。残り時間は10分。関東大学1部リーグとしての意地を見せたい早大にとって、逆転劇を起こすには十分な時間だった。8分、MF脇田がクリアを成功させると、MF増田が自身4点目の同点弾。10分には、MF横幕が自ら相手ディフェンスを突破し、再び逆転に成功した。13分には、ゴール裏からのパスを受けたAT西川佳(文構4=東京・東洋英和女学院)のゴールで勝負あり。白熱した試合を制し、六大戦初勝利を飾った。


果敢に攻め込むMF増田。この試合4得点の活躍

 格下の相手に危ないながらも勝利を収めた早大。G柏原陽菜乃主将(創理4=東京・大妻多摩)は、「率直に安心した」としながらも、「ヒヤヒヤした試合で、まだまだ学生王者や慶大に勝つには実力が足りない」と、目標達成に向けては厳しい視線を向けた。翌日に控える次戦の相手は慶大。昨年5月に開催された早慶定期戦ではあと一歩のところで惜敗した相手に、リベンジを果たすことはできるだろうか。

(記事 長屋咲希 写真 飯田諒、田中瑠花 取材 廣野一眞)

コメント

G柏原陽菜乃主将(創理4=東京・大妻多摩)

――六大学交流戦の初勝利ということでいかがですか

 先週の立大戦で結構やられてしまったので、(勝って)率直に安心したというのはあります。ただヒヤヒヤした試合で、まだまだ学生王者や慶大に勝つには実力が足りないなと感じました。

――先週の立大戦から何か変えた部分はありますか

 個々人の修正力や試合中の修正力が足りなかったので、この1週間でディフェンスだったら、失点された後にパッと反省して修正をするといった修正力は頑張ってきました。

――ここまで新体制で戦ってみて、チームの雰囲気はいかがですか

 まだまだというところはありますが少しずつ、学年に関係なくお互いに意見を言い合ったりすることはできてきました。基礎技術がまだ足りないのかなと感じるので、そこはしっかりやっていきたいなと思います。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

 明日(の相手)は慶大ということで、早慶戦にもつながる試合だと思うので、絶対に勝ちます。