中田に生まれた待望の一発がチームのムードも明るくしそうだ(C)産経新聞社 待望の移籍後初本塁打が生まれた。 中日の中田翔は3月6日、オリックスとのオープン戦(京セラD大阪)に「4番・指名打者」で先発出場。4回に迎えた第2打席。1死走…

中田に生まれた待望の一発がチームのムードも明るくしそうだ(C)産経新聞社

 待望の移籍後初本塁打が生まれた。

 中日中田翔は3月6日、オリックスとのオープン戦(京セラD大阪)に「4番・指名打者」で先発出場。4回に迎えた第2打席。1死走者なしの場面で、育成左腕・佐藤一磨と対戦。初球の144キロの直球を捉え、打った瞬間に本塁打と分かる完璧な当たりを放った。

【動画】中日の中田翔に待望の第一号アーチ!オリックス戦で放ったレフトへの会心一発の映像

 長打力を期待して獲得したチームに応える一打で、開幕に向けて大きな一歩を踏み出した。試合前まで、オープン戦の打率は.091。本塁打どころか長打もなく、状態が心配されていただけに見事な一発回答となった。

 一方、「6番・一塁」でスタメン出場したビシエドは、中田の本塁打の後、1死一塁の場面で打席に向かうと、3ボール1ストライクからレフトポール際へ特大ファール。結果は空振り三振に倒れたが、こちらもパワーは見せつけた。

 中田、ビシエドともに求められているのが長打力。昨季、チームは12球団ワーストの得点数、本塁打数に沈み、上位進出に向けた課題は明白。開幕に向け、成績を残した方がスタメンを掴むことになる。

 6日時点で、中田は出場した全ての試合で4番起用されており、レギュラー争いでリードしている。ビシエドは、中田が指名打者の際にスタメン出場している試合が多い。シーズンは一部の交流戦を除き、指名打者を使うことができない。中田が打線に欠かせない4番を担うことになれば、ビシエドはベンチを温めることになる。中田、ビシエドともに一塁以外を守ることはできず、どちらかがベンチスタートとなる。

 このまま中田のコンディションが万全なら、開幕スタメンは中田が務めることになるだろう。ビシエドは来日8年目の昨季、本塁打と打点で自己ワーストを記録。2軍落ちも経験し、中田を獲得する要因にもなった。ビシエドは中田を圧倒する成績を残さなければ、開幕スタメンは厳しい。

 しかし、中田は故障の不安が付きまとう。シーズン中の休養はもちろん、離脱するリスクも無視できない。不足の事態に対応できるビシエドの存在は力強く、中日にとって欠かせない戦力であることに変わりはない。

 アベック弾は叶わなかったが、中田の本塁打でチームに明るい光が生まれ、ビシエドも好守で盛り立てた。

 近年の中日にはなかったハイレベルな一塁争いから、今後も目が離せない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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