3月2、3日の2日間に渡り開催された東西私立競技会。競技会には3人の選手が出場し、来シーズンを見据えて様々な挑戦を見せた。一方、競技会後のエキシビションに出場した4年生2人は、各々の魅力を存分に発揮して会場を魅了した。多くの部員が駆け付け…

 3月2、3日の2日間に渡り開催された東西私立競技会。競技会には3人の選手が出場し、来シーズンを見据えて様々な挑戦を見せた。一方、競技会後のエキシビションに出場した4年生2人は、各々の魅力を存分に発揮して会場を魅了した。多くの部員が駆け付け、早大フィギュア部門の絆も見えた今大会。今週末に行われるWASEDA ON ICEへの期待も高まる。

★1日目 1級女子

 2日に行われた女子1級の競技には嶋田輝(教3=千葉・昭和学院秀英)が出場。映画『アナスタシア』の切なげでミステリアスなピアノ曲に合わせて滑り出すと、ジャンプを立て続けに成功。腕をしなやかに動かす振り付けや軽やかな滑りを披露した。終盤のループジャンプでは転倒してしまったものの、曲に遅れることなく最後のポーズを決めると笑顔を見せた。嶋田の次なる舞台は3月9日のWASEDA ON ICE。大勢の観客が集まるアイスショーという大舞台でも「あまり緊張せず楽しんで滑れるように」と意気込む。


笑顔でフィニッシュポーズを取る嶋田

★2日目 7、8級女子

 女子7、8級の競技に登場したのは吉本玲(国教1=兵庫・芦屋国際中教校)。今大会ではショートプログラム『展覧会の絵』を披露した。冒頭の3回転トーループ+2回転トーループのコンビネーションは着氷。しかし、その後は単独のサルコウとアクセルの回転が抜けてしまうミスが出るなど、演技後半はやや精彩を欠いた。それでも滑りや所作の美しさは健在。数週間前から教えを乞う新コーチからの「体を起こして滑る」という指摘を意識しながら滑ることができたと、充実感をにじませた。


しっとりと演技をする吉本

★7、8級男子

 男子7、8級の競技に出場した山田琉伸(人通1=埼玉栄)は、今大会では久々に大技を解禁。冒頭に3回転アクセル、後半にコンビネーションを入れる高難度のSPに挑んだ。練習でも確率は高くなかったという3回転アクセルは両足で着氷。後半のコンビネーションでは1本目が詰まってしまうなどミスが続いた。ステップでもやや乱れがあり悔しい演技内容にはなったが、来シーズンを見据えたジャンプ構成をやり切った。課題としていたスピンやステップにも磨きをかけ、さらなる飛躍を目指す。


軽快に演技をする山田

★エキシビション

 引退生が演技を披露するエキシビションには、主将・岡島右京(商4=東京・早大学院)が登場。壮大な『A Journey / Fix You / Viva La Vida』の音楽に乗せて滑り出すと、冒頭から3回転トーループに挑戦した。3回転ジャンプの成功を、今シーズンの目標の一つとして掲げていた岡島。「今日は(山田)琉伸と(坂﨑)愛介から、トリプルを絶対やれといわれていた」と苦笑した。部員に背中を押されて挑んだ1本目の3回転トーループが、回転が足りない状態での着氷となり乱れると、演技終盤にも再び同じジャンプに挑戦。1本目よりも成功に近づき、「自分の中では自信になったかな」と充実した表情を浮かべた。高難度のジャンプに挑みつつ、バタフライや情熱的なステップなど、岡島の魅力を存分に詰めこんだ演技に、会場からも万雷の拍手が送られた。


勇ましい表情で演技をする岡島

 演技を終えた岡島とハイタッチを交わし、続いて氷上に登場したのは、西浦穂香(スポ4=東京・都立隅田川)。WASEDA ON ICEでも披露予定だという新しいエキシビションプログラム『Nero』を披露した。以前までは、軽やかなピアノ曲に乗せて可憐に演じるプログラムが多かった西浦だが、今回は「今まで挑戦してこなかったような曲調」だという壮大な曲に合わせた、緩急のついた表現や上半身を大きく動かすような振り付けのあるプログラムで新たな一面を見せた。2回転アクセルを始めとするジャンプも美しく決め、その度にリンクサイドからも大きな拍手が送られる。演技後は、「(周りの人の応援を)印象に残しながら滑ることができた」と、大勢の選手の応援の元で演技した喜びを噛み締めた。


伸びやかに演技をする西浦

(記事 吉本朱里、荘司紗奈、及川知世 写真 荘司紗奈、吉本朱里)

結果

▽1級女子

嶋田輝

 

3位 11・67点

▽7、8級女子

吉本玲

 

5位 38・53点

▽7、8級男子

山田琉伸

 

3位 46・69点

コメント

岡島右京(商4=東京・早大学院)

――どのようなことを意識して演技しましたか

前回(のバレンタインカップ)と一緒なのですが、エキシビションなので、引退生ということもあり、たくさんの人が応援してくれたので、この時間を少しでも楽しいものにできればな、と思いながらやりました。

――今日の演技を振り返っていかがですか

 今日は後輩の(山田)琉伸と(坂﨑)愛介から、トリプルを絶対やれ、と言われていたので、最初チャレンジしたのですが、あまりうまくいかなかったので、2回転の予定だった最後のジャンプも3回転にしました。初めてやったのですが、それが結構いい形になったので、自分の中では自信になったかなと思います。

――2回転アクセルも着氷させました

 まあ、ちょっと汚かったですけど(笑)。一応片足で降りられたので成功だと捉えています。

――ラストシーズン全体を振り返ってどうでしたか

 結果としてはもっと上を目指していたのですが、表現の部分とか、試合を通してお客さんにどういう演技ができるかという部分では、自分の中ですごく満足したものができたのかなと思います。表現や滑りの部分については、ヒッチキックなどの小技もたくさん習得することができて、演技の観るポイントが増えたというか、そういうところを充実させることを、ラストシーズン頑張れたのかなと思います。

――WASEDA ON ICEに向けて意気込みをお願いします

 本当にそこがラストになるので、あと1週間ですけど、悔いのないように練習して、自分もそうですし、観ている人に何かを思ってもらえるような演技がしたいなと思っています。

西浦穂香(スポ4=東京・都立隅田川)

――人前での演技は久しぶりだったと思うのですが、どのような思いで臨まれましたか

 久しぶりだったので緊張もしていたのですが、最後のあと2回ということで、どれだけ自分が楽しめるかというところを意識して練習からやってきたので、そこを意識して滑りました。

――今回披露したプログラムは、以前WASEDA ON ICEのために作っていると仰っていたものでしょうか

 そうです。最後なので、今まではハードルが高いかなと思って挑戦してこなかったような曲調の曲を選びました。

――今日エキシビションで滑ってみていかがでしたか

 楽しむことを意識して練習してきたと言ったのですが、結局リンクに出てみたら、たくさんの方々がリンクサイドで応援してくれていたので(意識しなくてもいいくらい)とても心強く、みんなのことを見ながら、印象に残しながら滑ることができました。

――衣装は木南沙良選手(人通3=東京・日大一)が以前使っていたものですか

 そうです。沙良が『Nero』に合いそうと言ってくれて。沙良はいろいろなプログラムをやっていて衣装をたくさん持っているので、私がワセダオンアイスの衣装どうしようかな、って言っていたら、こんなのあるけどどう、って。沙良は背が高いので、私が着ると袖が少し余ってしまって、丈も少し長いんですけど、それはそれで良いかなと(笑)。

――来週のWASEDA ON ICEに向けての意気込みをお願いします

 お客さんもさらに増えると思うので、緊張もしますが、来週も楽しむことを大事に最後まで滑りたいなと思います。

嶋田輝(教3=千葉・昭和学院秀英)

――1週間前のバレンタインカップは思うような演技とはいきませんでしたが、今大会は何を改善するよう意識してきましたか

 前回はアップをしすぎた結果、体力不足でジャンプが跳べなかったので、今回はアップをしすぎず、落ち着いて演技できるように気を付けました。

――今回の演技を振り返っていかがですか

 今大会は前回に比べてジャンプも降りられたものが多かったですし、最後のループジャンプも、転倒してしまいましたが、うまくリカバリーできたので良かったと思います。

――WASEDA ON ICEに向けて意気込みをお願いします

 今年のWASEDA ON ICEは観客がとても多くて、私大戦とは全く違った状況での演技になると思いますが、あまり緊張せず楽しんで滑れるよう、精神面を整えていきたいです。

吉本玲(国教1=兵庫・芦屋国際中教校)

――今大会はどのようなことを意識して臨みましたか

 実は、コーチが数週間前に変わったばかりで、教え方に違いがあり、(新しいコーチに)今言われているメインのポイントを抑えて滑り切れたら良いなと思って臨みました。

――メインのポイントとは何ですか

 スケーティングについては、私は前傾になる癖があるので、体を起こして滑ること。ジャンプもスケーティングと同じように、体を立てて跳ぶことに気をつけました。

――演技を振り返っていかがでしたか

 スケーティングについては、いつもより顔を上げて滑れたかなと思いますし、ジャンプも1本目は注意していたポイントをきちんとできたかなと思います。ですが、まだまだ後半に課題が残っているので、これから練習を積んで、せっかく来週WASEDA ON ICEがあるので、もっといい演技ができたら良いなと思います。

――WASEDA ON ICEに向けて、改めて意気込みをお願いします

 試合とは違い、お客さんに観ていただくショーなので、もちろんジャンプやスピンなど試合でのエレメンツも頑張りたいですが、それよりも、スケートの楽しさやのびのび滑っている姿を観ていただけるように頑張りたいです。

山田琉伸(人通1=埼玉栄)

――今大会の目標を教えてください

 来シーズンSPで、3回転アクセルと後半の3回転+3回転をやろうと思っていて、それを今からやっていこうということで、今大会やってみました。

――今日の演技についてはどうでしたか

 3回転アクセルについては正直、回転不足でも片足で立てる確率がそこまで高くないので、満足という感じです。一方で、後半の3回転ルッツ+3回転トーループは、いつもはないようなミスだったので悔しいです。

――来シーズン力を入れていきたい部分を教えてください

 来シーズンはスピンのレベルを絶対落としたくないです。今シーズンは、スピンのレベルが全然取れていなくて点数が出なかった、という経験が何度かあったので、まずはスピンで全て(最高の)レベル4を取れるようにしたいです。あと、スケーティングやステップなど、ジャンプのようなミスが出にくいところを完璧にし、そして、ジャンプも完璧にして、点数をさらに伸ばせるように頑張ろうと思っています。

――WASEDA ON ICEに向けて意気込みをお願いします

 アイスショーなので、お客さんを楽しませられるように、あと、僕を知らない人たちに名前を知ってもらえるように頑張りたいと思います。