日本の競馬ファンに大きなインパクトを残した。年明けからJRA短期免許を初めて取得し、今月3日まで騎乗した豪州の名手・レイチェル・キング騎手である。昨夏のワールドオールスタージョッキーズシリーズで初来日。第1戦をドーバーホークで快勝し、女…

 日本の競馬ファンに大きなインパクトを残した。年明けからJRA短期免許を初めて取得し、今月3日まで騎乗した豪州の名手・レイチェル・キング騎手である。昨夏のワールドオールスタージョッキーズシリーズで初来日。第1戦をドーバーホークで快勝し、女性騎手史上最高成績となる2位に健闘していたとはいえ、この2カ月の活躍ぶりは多くの関係者の想像以上だったはずだ。

 とりわけ目に付いたのは、身元引受調教師である堀宣行調教師の管理馬での活躍だった。1月のAJCCをチャックネイトで制し、外国人女性騎手では初となるJRA平地重賞V。さらに2月の東京新聞杯も伏兵のサクラトゥジュールで制覇。初の東京にも難なく対応し、他の調教師や厩舎関係者の信頼も集めていった。2カ月で139戦して、重賞2勝を含む16勝。とりわけ芝のマイル以上では59戦9勝と抜群の成績を残した。

 多くのファンの心も掴んだ。netkeibaのコメント欄には「是非また来てほしい!キング姐さんのおかげで救われた馬は何頭もいる」「『通年免許取ってよ…』競馬ファンはそう思うくらい」「きっと日本の女性騎手に大きな刺激を与えた事でしょう。ぜひ、また来日して下さい。自国での更なる活躍を祈念します」など、メッセージが殺到。おそらくは関係者も同じ思いだろう。

 2回目の短期免許取得は未定だが、なるべく早い時期の再来日を期待したい。その剛腕をGIの舞台で見られる日はそう遠くはないはずだ。