カナダ・トロントで開催されている「ロジャーズ・カップ」(WTAプレミア5/8月7~13日/賞金総額273万5139ドル/ハードコート)の女子シングルス準々決勝で、第6シードのカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)が世界ランク1位のカロリ…

 カナダ・トロントで開催されている「ロジャーズ・カップ」(WTAプレミア5/8月7~13日/賞金総額273万5139ドル/ハードコート)の女子シングルス準々決勝で、第6シードのカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)が世界ランク1位のカロリーナ・プリスコバ(チェコ)を7-5 6-7 (3) 6-4のフルセットで下し、準決勝進出を決めた。試合時間は2時間56分。

 世界ナンバーワンへの返り咲きを目指す27歳のウォズニアッキは、試合開始早々プリスコバに3ゲーム連取され、第1セットは1-5とリードを許したが、徐々にプリスコバの凡ミスが目立ちはじめ、その後はウォズニアッキが持ち前の堅実なテニスでプリスコバを圧倒した。

 第1セットの第11ゲームでは、凡ミスをおかしたプリスコバがラケットをコートに叩きつける場面がみられた。ウォズニアッキはこのプリスコバのサービスゲームをブレークし、6-5とついに逆転に成功。最後は、ウォズニアッキがサービスエースを決め、6ゲーム連取で第1セットを7-5で奪った。

「私は、ただ自分ができるプレーを一生懸命しただけよ。ボールをネットにかけてミスしないようにしたし、必要なときにはストロークもサーブも攻撃的に打つことを心掛けたわ」とウォズニアッキは言った。

 第2セットは、両者ともにサービスゲームのキープを続け、タイブレークに突入。3-3から4ポイントを連取したプリスコバがこのセットを奪い、試合はファイナルセットにもつれこんだ。

 第3セット第5ゲームでは、プリスコバの強烈なバックハンドのクロスリターンが決まり、ブレークに成功したプリスコバが3-2とリードした。

 プリスコバ4-3リードでの第3セット第8ゲームでウォズニアッキがブレークバックに成功し、ゲームカウント4-4と試合を振り出しに戻した。ウォズニアッキは続く第9、10ゲームも連取し、このセットを6-4で奪い、トロント大会では初の準決勝進出を果たした。これでウォズニアッキはプリスコバとの対戦成績を5勝2敗とした。

「私は、最後まで疲れきっていなかったし、とにかく頑張っただけよ。私もプリスコバも本当にいい試合をしたと思うわ」とウォズニアッキは試合を振り返った。

 ウォズニアッキは、トロント大会にこれまで4度出場していたが、すべて初戦で敗退していた。隔年ごとに行われるモントリオール大会では2010年に優勝し、2012年には4強入りを果たしている。

 2010年から2011年の67週にわたり世界ランク1位の座についていたウォズニアッキは、ケガのために昨年の8月には74位まで大幅にランキングを落としていた。しかし、そこから調子を取り戻し、現在に至っている。

 ウォズニアッキは準決勝で、ルーシー・サファロバ(チェコ)を6-2 1-6 7-5で倒したスローン・スティーブンス(アメリカ)と対戦する。

 雨により試合開始が2時間以上遅れ、第1セットに3度の中断もあったこの試合は、試合前のウォームアップから試合終了まで5時間以上を要した。

 今シーズン5度にわたり決勝に進出しているウォズニアッキは、現在世界ランク6位に位置づいている。ケガから復帰してからのウォズニアッキは、コート上での練習量を少し増やし、ジムでの筋力トレーニングは抑えているという。

「私は、まだベテラン選手ではないけど、長年ツアーで戦っているし、今は18、19歳だったときのように動けるわけじゃないから、その辺は考えないといけなかった。ここに来る前には少し時間があったから、友達や家族と楽しい時間を過ごしてきたのよ」とウォズニアッキはコメントした。

 一方、身長186cmで25歳のプリスコバは、世界ナンバーワンとしては今大会が初参戦だった。

「ウォズニアッキは、私のサーブやストロークをすべて返してきたわ。本当にタフな試合だったし、あのようなプレーをされると勝つのは難しいと思う」とプリスコバはコメントした。

 そのほかの準々決勝2試合は、土曜日に順延となった。昨年の大会覇者で第2シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)がカロリーヌ・ガルシア(フランス)と、第5シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)は第4シードのガルビネ・ムグルッサ(スペイン)と対戦する。

 ダブルスは準々決勝2試合が行われ、第1シードのエカテリーナ・マカロワ/エレナ・ベスニナ(ともにロシア)がリューメラ・キッシャノック(ウクライナ)/ニコール・メリチャー(アメリカ)を6-4 6-4で、第8シードのアンナ レナ・グロエネフェルト(ドイツ)/クべタ・ペシュク(チェコ)は第2シードのチャン・ユンジャン(台湾)/マルチナ・ヒンギス(スイス)を6-4 6-4で下し、それぞれ準決勝進出を決めた。

 そのほかの準々決勝では、地元オタワ出身のガブリエラ・ダブロウスキー(カナダ)とエレナ・オスタペンコ(ラトビア)のペアが第3シードのサファロバ/バーボラ・ストリコバ(チェコ)と対戦する。ナディヤ・キッシャノック(ウクライナ)/アナスタシア・ラディオノワ(オーストラリア)は第4シードのサーニャ・ミルザ(インド)/ペン・シューアイ(中国)の棄権により、不戦勝で4強入りを決めている。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は「ロジャーズ・カップ」(カナダ・トロント)の準々決勝で世界ナンバーワンのカロリーナ・プリスコバを破った第6シードのカロライン・ウォズニアッキ

Photo:TORONTO, ON - AUGUST 11: Caroline Wozniacki of Denmark hits a shot against Karolina Pliskova of Czech Republic during Day 7 of the Rogers Cup at Aviva Centre on August 11, 2017 in Toronto, Canada. (Photo by Vaughn Ridley/Getty Images)