現ボクシング界で屈指のポテンシャルを発揮し続けている井上(左)と中谷(右)。この両者が実現するとなれば、話題沸騰となるのは必至だ。(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext、(C)Getty Images…

 

現ボクシング界で屈指のポテンシャルを発揮し続けている井上(左)と中谷(右)。この両者が実現するとなれば、話題沸騰となるのは必至だ。(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext、(C)Getty Images

 

 日本の偉才による至高の勝負に対する期待が膨らんでいる。世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)と、WBC世界バンタム級王者の中谷潤人(M・T)の激突だ。

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 無論、即座に両雄が対峙するわけではない。スーパーバンタム級の“絶対王者”として君臨する井上は、24年内は同級での防衛戦3試合を行うと明言。一方で先月24日にアレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)に6回KO勝ちを果たして王座についた中谷も、バンタム級の4団体統一を目標に据えていると見られている。

 ゆえに“モンスター”と“ネクストモンスター”の大一番は、実現するにしても、しばらく先になる。しかし、ボクシング界でいまだ敵なしの強さを誇る二人の日本人チャンプが拳を交わす可能性はゼロではない。事実、中谷のトレーナーを務めているルディ・エルナンデス氏は、『Boxing247』など複数の米メディアで「スーパーバンタムかフェザーで最高のジュントが見られるはず」と明言。そして、数多の王者を指導してきた名伯楽は、こう続けている。

「我々の目標は誇れるキャリアを残して引退すること。彼は今、ナオヤ・イノウエに向かって強く踏み出している。もしも、この試合が実現できなくても、我々はジュントが日本の史上トップ3ファイターの1人になれることを願って、自分たちの仕事を続けていく」

 このエルナンデス氏のコメントから推察するに中谷陣営が、当代屈指と言われる井上を目標に据えているのは明白と言えよう。それだけに米メディアでも日本屈指の名手による対戦に対する期待は高まっている。『Boxing247』は「ナカタニがバンタム級の王者たちを一掃できれば、おそらく“モンスター”にとって、最大にして、そして最も分かりやすく強い挑戦者になるだろう」と分析。そして、「彼らの試合は本当に『モンスターファイト』になるかもしれない」と続けた。

「日本中、いやボクシング界全体が、畏敬の念を抱きながら、ナカタニとイノウエによる究極の日本人対決を見守ることになるだろう。両者とも一騎打ちまで無敗を保てば、日本にとって10年、いや今世紀最大のビッグファイトになるかもしれない。現実味のあるドリームファイトのひとつだ」

 果たして、井上と中谷のビッグマッチは実現するのか。いずれにせよ、両者の今後の動向から目が離せない。

 

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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