ふきの花である「ふきのとう」。雪が解け始めるころに出てくるので、春の訪れを感じる食材として多くの人に知られています。独特な苦みがあり、アクの強い食材ですが、多くの栄養が詰まっています。今回はふきのとうの栄養とその効果、おいしい食べ方につい…

 ふきの花である「ふきのとう」。雪が解け始めるころに出てくるので、春の訪れを感じる食材として多くの人に知られています。独特な苦みがあり、アクの強い食材ですが、多くの栄養が詰まっています。今回はふきのとうの栄養とその効果、おいしい食べ方についてあすけん栄養士がご紹介します。

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栄養成分と効果

ビタミンE
ビタミンEには抗酸化作用があり、動脈硬化や老化・免疫機能の低下の原因のひとつとなる活性酸素の働きを抑えてくれたり、血液中の悪玉コレステロールの酸化を抑えて、血栓をできにくくします。

ビタミンK
ビタミンKは血液の凝固に関わるビタミンです。ケガをした時などに、自然に止血するように血液が固まる働きを促進します。骨の形成にも関わり、骨の健康のために大切なビタミンの1つです。さらに、動脈の石灰化を抑える作用もあります。

葉酸
葉酸は、赤血球を作り出す働きがあり貧血を防ぎます。また、お腹にいる赤ちゃんの発育に関わる栄養素で、神経管閉鎖障害の発症リスクを下げるため、妊娠前や妊娠中に積極的に摂るのがおすすめです。

他にもふきのとうにはカリウムや銅、食物繊維などの栄養素も含んでいます。

ふきのとうのおいしい食べ方

ふきのとうには、ピロリジジンアルカロイド類という天然毒素が含まれています。(※1)加熱しても減りませんが、水に溶けるため、あく抜きで減らすことができます。あく抜きのやり方は、たっぷりのお湯で数分間ゆでた後にゆで汁を捨て、流水で冷やした後に水を替えながら水にさらします。

ふきのとう味噌
島根県の郷土料理で、あく抜きをし、水気を切ったふきのとうを細かく刻み、味噌や酒、みりんなどの調味料で味を調えたものです。また、すり鉢ですったくるみを入れる宮城県の郷土料理のばっけ味噌という料理もあります。ご飯のお供やお酒のおつまみ、魚やお肉などの上に塗って、味噌焼きもおいしそうですね。

オリーブオイルやバター炒め
あく抜きし、水気を切ったふきのとうをオリーブオイルやバターで炒め、塩コショウなどの調味料で味付けしたものです。ふきのとうには脂溶性ビタミンのビタミンEとビタミンKが豊富に含まれており、油と一緒に摂ることで、吸収率が上がります。また、葉酸はビタミンB12やビタミンCと摂ると効果的なので、魚介類や肉類、パプリカやレモン汁と一緒に食べると効率よく葉酸が働きます。

実は、ふきのとうは平野から山まで様々なところで自生しているので、季節になると見かけることがあるかもしれません。スーパーや八百屋などで見かける時期も限られていますので、ふきのとうを見かけたら、春の旬をおいしく味わってみてくださいね。

<参考・参照>
食品データベース
※1 農林水産省〈https://www.maff.go.jp/j/pr/annual/pdf/hukinotou.pdf〉(最終閲覧日1014/02/07)


[文:あすけん 管理栄養士 公開日:2024年02月29日]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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