幅広いレベルの学生スケーターが集うバレンタインカップ。早大からは、競技会に坂﨑愛介(基理1=東京・早大学院)と嶋田輝(…
幅広いレベルの学生スケーターが集うバレンタインカップ。早大からは、競技会に坂﨑愛介(基理1=東京・早大学院)と嶋田輝(教3=千葉・昭和学院秀英)が、競技会後に行われるエキシビションには、2週間前に現役最後の競技会を終えたばかりの岡島右京(商4=東京・早大学院)が出場した。シーズンが終わりに近づく中でも、3人それぞれが挑戦する姿を見せた。
★男子3・4級、女子1級
早大勢トップバッターで登場したのは、男子3、4級の坂﨑愛介。日々進化を見せる坂﨑は、今大会では2回転フリップ+1回転トーループのコンビネーションジャンプに挑戦した。1月のインカレでは2回転ルッツ+1回転トーループを跳んでいたが、今大会の1週間ほど前にフリップの後でもトーループを跳べることに気が付いたといい、早速試合に組み込んだ。その後はミスもあったものの、笑顔で力強い滑りを見せ、自己ベストとなる39.90点をマーク。まだまだ高得点を狙う坂﨑だが、「今までの大会の中では1番完成度が高いスピンができた」と語るなど、収穫も得られた試合になった。

演技をする坂﨑
女子1級の競技には嶋田輝が登場。大学入学後にフィギュアスケートを始めた嶋田にとっては、今大会が、昨年のバレンタインカップ以来2度目の競技会への出場となる。プログラムは昨年から継続の『Once Upon a December』だが、昨年より難易度を上げ、衣装も新しくして臨んだ。ジャンプの転倒が相次ぎ、「変に力が入って緊張してしまった」と悔しさを見せたが、終始柔らかい表情で、華やかに演じきった。

演技をする嶋田
★エキシビション
一昨週に最後の競技会を終えた主将・岡島は、エキシビションに登場。大勢の選手たちにリンクサイドを囲まれ、大声援が降り注ぐ中、昨年使用していたプログラム『A Journey / Fix You / Viva La Vida』に乗せて演技を披露した。エキシビション演技ながらジャンプにも果敢に挑戦。なかなか試合で決めることができていなかった2回転アクセルの成功には、ガッツポーズも飛び出た。ジャンプ以外でも、バタフライや側転など、アクロバティックな技も効かせた演技は、会場を大いに盛り上げ、その盛り上がりが目に入った岡島が演技中に笑みをこぼす場面も。最後までエネルギッシュな演技で、「自分自身も楽しめて滑れた」と充実した表情を見せた。

演技をする岡島
(記事 荘司紗奈、及川知世 写真 荘司紗奈)
結果
▽3、4級男子
坂﨑愛介
3位 39・90点
▽1級女子
嶋田輝
11位 9・22点
コメント
岡島右京(商4=東京・早大学院)
――今大会で『A Journey / Fix You / Viva La Vida』のプログラムを選んだのはなぜですか
いつも試合ではトスカをやっているので、今日は違ったものをお見せできればなと思って。去年のフリーなのですが、すごく小技が色々入っていて、バタフライや側転などいろいろやってみることができるプログラムになっているので、これをエキシビションでは見せようかな、と思って選びました。
――今回は競技会ではなくエキシビションへの参加でしたが、違いなどはありましたか
試合とは違って、自分が引退生という身なのもあり、すごく皆が注目して観てくれる機会だと思うので、技術的にはつたないですけども、少しでも楽しんで観てもらうということを大切にしていて、そのために小技もたくさん入れました。あとは、自分も楽しむことを意識しながら練習をしていました。
――演技を振り返っていかがですか
結構皆さん盛り上がってくれて、それが1番嬉しかったです。また、なかなか試合で2回転アクセルを決めることができなかったので、最初のジャンプで綺麗に決めることができて、すごく嬉しかったです。あとは、自分自身も楽しめて滑れたことが、今回はすごく良かったなと思います。
――私大戦、WASEDA ON ICEに向けて
私大戦では、去年のショートの『ドラゴン桜』を、WASEDA ON ICEでは『トスカ』をやろうと思っています。短い期間ではありますが、どちらのプログラムも、バレンタインカップに引き続き、 少しでも観てくださる方に楽しんでもらえるような演技ができればな、ということを心がけて練習したいと思っています。
嶋田輝(教3=千葉・昭和学院秀英)
――今大会にはどのような目標で挑みましたか
去年よりもプログラムの難易度を上げたので、難易度を上げながらもしっかりと着実に(要素を)一つ一つ成功できたらいいなと思いながら臨んでいました。
――演技を振り返っていかがですか
ほとんどのジャンプでこけてしまったので、正直残念ではあるのですが、次の私大戦に向けて頑張っていきたいと思います。
――久々の実戦でしたが、その辺りはいかがでしたか
前回は初めての大会だったので、楽しんでできたのですが、2回目ということで変に力が入って緊張してしまいました。
――衣装を新しくされたと思うのですが、こだわりはありますか
特にこだわりは無かったのですが、赤い衣装を着てみたいと思っていたので、去年は青だったので、反対の方にしてみました。
――私大戦への意気込みをお願いします
今回跳べなかったジャンプを跳んで、しっかり着氷も成功させて、今回より良い点数を取りたいと思います。
坂﨑愛介(基理1=東京・早大学院)
――演技を振り返っていかがですか
セカンドのトーループを、フリップの後に無理やりつけられることがこの2週間でわかって、 それを実際今回試合でもつけられたので、そこはすごく進歩したかなと思います。 また、スピンを今年は重視してきたのですが、今回は今までの大会の中では1番完成度が高いスピンができたかなとは思いつつ、まだまだ全然足りないので、頑張っていきたいです。
――今大会に向けての調子はどうでしたか
正直、足が動いていなくて、 調子が悪いと思っていたのですが、カーブに乗ってあるいはフリップ降りられるかな、というのに気づいて、それがうまくいったかなと思います。逆にルッツが今うまくいかなくて、2本とも失敗してしまったのですが、何かコツを掴めばできると思うので、そうですね、コツをつかんでいきたいです。
――自己ベストを更新しましたが、その点についてはいかがですか
周りが結構(得点が)出ているので、もっと出てもいいのではないかと(笑)。40点超えたかったです。あとまだ点数の詳細がわかっていないのですが、もしスピンの点が入っていなくてこの点数なら納得ですけど、 きちんとスピンの点が入っていてこの点数なら、まだまだ練習しないといけないなと思います。
――WASEDA ON ICEに向けて
WASEDA ON ICEに向けては別のプログラムを作っていて、試合では時間が足りなくてできなかった部分などをWASEDA ON ICE では表現していきたいので、頑張ります。