早田をはじめ、盤石のオーダーで挑んだ日本。しかし、中国の牙城は崩せなかった。(C)Getty Images 文字通りの死闘だった。 現地時間2月24日に韓国・釜山で世界卓球選手権の女子団体戦の決勝が行なわれ、日本(世界ランキング2位)は、大…
早田をはじめ、盤石のオーダーで挑んだ日本。しかし、中国の牙城は崩せなかった。(C)Getty Images
文字通りの死闘だった。
現地時間2月24日に韓国・釜山で世界卓球選手権の女子団体戦の決勝が行なわれ、日本(世界ランキング2位)は、大会5連覇中の中国(同1位)と対戦。マッチカウント2-3で敗れ、5大会連続の銀メダルが確定した。
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準決勝まで1人も負けずに勝ち上がり、5大会連続で決勝進出を果たした日本は、張本美和、早田ひな、平野美宇という盤石のオーダーで挑んだ。
1番手を担った15歳・張本が世界1位の孫穎莎にストレート負けを喫する厳しい出足となったが、第2試合でエースの早田が、東京五輪金メダリストの陳夢を逆転の3-1で撃破。1-1のタイに戻すと、続く平野が世界ランク2位の王芸迪にストレート勝ち。一気に王手をかけた。
あと一歩まで追い込んだ。しかし、土俵際に立たされた絶対女王の牙城は崩せなかった。第4試合で早田が孫穎莎との「日中エース対決」で一進一退の攻防の末にストレート負けを喫すると、最終試合で陳夢に挑んだ張本はサーブを工夫するなど相手を揺さぶったが、敗北。快進撃を続けた日本は万事休すとなった。
卓球界に君臨する“大国”を苦しめた日本には、中国メディアも賛辞が集まっている。スポーツメディア『捜狐』は、母国代表を指揮した馬琳監督の戦術を糾弾する記事内で「なぜ決勝がこのような展開となったのか。理由は日本チームのプレーと戦略が非常によかったことに加えて、中国チームのオーダーが大きな問題を抱えていたからだ」と、張本と早田、平野のオーダーが手強いものであったと強調した。
また、中国のスポーツメディア『新浪体育』は「世界ナンバーワンはやはりナンバーワンだ」と自国代表の地力の強さを称えつつ、「3時間半以上の試合が物語ったように簡単な試合ではなかった」と日本の手強さを強調。さらにウェブメディア『澎湃新聞』も「スリルに富んだ対戦」と試合を振り返り、こう続けた。
「中国はタイトルの防衛を果たしたが、今回の勝利は、すでにパリ五輪出場者名簿を決定した日本との対戦がいかなるときにも過小評価できないことを示していたと言えるだろう」
釜山で味わった悔しさを日本の精鋭たちはパリ五輪で晴らせるか。約4か月後の再戦を期待したい。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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