大学生の大会としては、現体制最後となる全日本大学選手権(全日本インカレ)。早大は1回戦、2回戦とリザーブメンバーも多く使いながら、ストレートで勝利を収める。3回戦では早慶戦が実現。勢いある慶大に1セットを奪われたものの、相手の粘りを断ち切…

 大学生の大会としては、現体制最後となる全日本大学選手権(全日本インカレ)。早大は1回戦、2回戦とリザーブメンバーも多く使いながら、ストレートで勝利を収める。3回戦では早慶戦が実現。勢いある慶大に1セットを奪われたものの、相手の粘りを断ち切って伝統の対決を制した。準々決勝では関西王者・近大に快勝し、前年に悔しい思いをした準決勝に臨んだ。第1セットの序盤はサーブミスが続き、相手のミス以外になかなかブレイクが出ない。3点ビハインドのまま中盤へさしかかったが、MB麻野堅斗(スポ1=京都・東山)のブロックやクイック、OH山田大貴(スポ4=静岡・清水桜が丘)のライトからのスパイクで15-16まで迫った。その後、OP畑虎太郎(スポ2=福井工大福井)のバックアタックやOH水町泰杜主将(スポ4=熊本・鎮西)のブロックで同点に。終盤は相手のサービスやブロックに苦しめられ、20―23とリードされてしまう。しかし、畑のサービスエース、セッター前田凌吾(スポ2=大阪・清風)のブロックで再び同点とし、勢いにのる早大。デュースに突入したものの、その勢いのままセットを先取した。


スパイカー陣を巧みに操った前田

 続くセットも、第1セットと同様に点差が開くことがなく中盤に。 MB伊藤吏玖副将(スポ4=東京・駿台学園)のクイックや水町・畑の緩急あるスパイクで得点を重ね、18―15と先行する。しかし、早大のミスから相手の3連続得点を許し、18―18で終盤へ突入した。その後、水町が前後に揺さぶるサーブで東海大を翻弄(ほんろう)。早大は伊藤・山田を中心に、連携の取れたブロックにより6連続得点を決めて突き放す。最後は山田が打ち切ると、25―18で第2セットを取った。


畑のサービスエース

 第1セットは競った展開が続いたが、次セット以降に主導権を握り、後半は早大らしい安定したプレーが見られた。特に秋季関東大学リーグ戦以降力を入れてきたブロックがシステムとして非常にうまく機能し、決勝に 向けて自信と勢いがついた試合となった。

(記事 荒井理沙、写真 五十嵐香音、三條大翔、末松花菜)