■CBにふたりの即戦力が加入 クラブ創設30周年、2024年シーズンに臨むベガルタ仙台。 GKは加入2年目のベテラン林…
■CBにふたりの即戦力が加入
クラブ創設30周年、2024年シーズンに臨むベガルタ仙台。
GKは加入2年目のベテラン林彰洋と、アカデミー育ちの小畑裕馬の争いになるだろう。どちらが定位置をつかんでも、クオリティに問題はない。
若狭、福森、キム・テヒョンが抜けたCBには、ブラジル人のマテウス・モラエスと知念哲矢が加わった。モラエスは22年途中から横浜FCでプレーしており、日本のサッカーにはすでに適応している。スピードを生かしたカバーリングとラインコントロール、さらには左足からのフィードを特徴とする。
知念も左利きのCBだ。前所属の浦和レッズでは出場機会が限られたものの、プロデビューを飾ったFC琉球では22年にチームの中核を担った。178センチのサイズでも対人プレーに強く、空中戦でも不安を感じさせない。
仙台は22年に59失点、23年には61失点を喫している。J1昇格争いに絡んでいくには、とにかく失点を減らさなければならない。
プレーオフ圏へ食い込むには、得失点差プラス10がひとつの目安になる。シーズン60得点なら失点は50、50得点なら40を目指したい。そのためにも、モラエスと知念、それに菅田真啓、小出悠太が競うCBが守備を統率しつつ、「個」でも危機を回避していくことが必要になる。
右サイドバックの競争も面白い。このポジションのシンボルである背番号25を受け継ぐ真瀬拓海がファーストチョイスだが、新加入の高田椋汰も面白い。大卒1年目の昨シーズン、ブラウブリッツ秋田で40試合に出場した。ロングスローが得意な彼も、スタメンを任せられる存在だ。
■FWの軸になるのは新外国人エロンか
システムを4-4-2にすると、ダブルボランチの候補は5人になる。今シーズンから背番号10を着ける鎌田大夢、昨シーズン途中加入の長澤和輝、経験豊富なレフティー松下佳貴、富田晋伍さんの背番号17を継承した2年目の工藤蒼生、新加入の工藤真人である。昨シーズンまでの実績から判断すると、鎌田と長澤のコンビになるだろうか。
2列目右サイドは、郷家友太だろう。昨シーズンチームトップの10ゴールをあげた24歳には、今シーズンも多くの得点とアシストが期待される。
左サイドは相良竜之介と名願斗哉の争いか。どちらもドリブルで局面を打開できるタイプだが、23年の期限付き移籍から完全移籍へ移行した相良が、先にチャンスをつかみそうだ。右サイドが本職の快速・オナイウ情滋が、左サイドでプレーするオプションもある。
前線はセカンドトップ気味に立つ中島元彦のパートナーを、誰が務めるのかがポイントになる。ブラジル生まれの新外国人FWエロンか、プロ2年目の菅原龍之助か、あるいはJ2通算57ゴールの中山仁斗か。
菅原と中山は180センチ以上のサイズを持つが、エロンは176センチだ。誰をチョイスするのかで攻め筋が変わるだけに、パスの出し手となるMFも含めた選手の組合せが注目される。
誰がFWの軸になるとしても、確固たる得点源の登場は不可欠だ。対戦相手に警戒されるFWがいることで、昨シーズン6得点の中島や郷家らの決定力も生かされる。
加入3シーズン目でキャプテンを務める遠藤康は、攻撃のジョーカーとしての役割か。35歳が備えるクオリティを、どのように勝利へ結びつけていくのか。ここでも森山監督の手腕が問われる。
補強充実度:B
経験豊富な選手や中堅選手が多くチームを離れたが、GKは4人による競争で、フィールドプレーヤーは各ポジションに2人以上の候補者がいる。新外国人のモラエスとエロンがレギュラーに定着すれば、センターラインに芯が通る。
昇格可能性:B
クラブとしてのポテンシャルや実績は、間違いなくJ1昇格候補である。ただ、そうしたものがさほど意味を持たないのが、近年のJ2でもある。シーズン前半は辛抱強く戦い、後半戦から勝点獲得のペースを上げ、J1昇格プレーオフに出場するイメージか。昨年のジェフユナイテッド千葉が、今シーズンの仙台のモデルケースになるかもしれない。