3年ぶりに関学大との定期戦が開催された。早大は第1セットからブロックでしっかりワンタッチを取り、守備から攻撃に流れ良くつなげることができた。雰囲気良く試合を進め、セットを連取するとセットカウント2-0(25-19、25-19)で勝利を収め…
3年ぶりに関学大との定期戦が開催された。早大は第1セットからブロックでしっかりワンタッチを取り、守備から攻撃に流れ良くつなげることができた。雰囲気良く試合を進め、セットを連取するとセットカウント2-0(25-19、25-19)で勝利を収めた。
第1セット序盤はお互いに3点ずつ点数を取り合うかたちで幕を開けた。MB伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園)のAクイックや、MB秋間直人(スポ4=愛知・桜台)のブロックで得点を重ねていく。9-9となり、ここから早大が細かいブレイクを重ね、徐々に点差を広げていった。中盤にはOH大塚達宣副将(スポ4=京都・洛南)、伊藤、OP重藤トビアス赳(スポ4=神奈川・荏田)の3枚ブロックで相手スパイクを止め、さらにそのブロックでリベロ荒尾怜音(スポ3=熊本・鎮西)がしっかり上げ切り次の攻撃へとつなげた。最後は荒尾の華麗なレセプションから、セッター前田凌吾(スポ1=大阪・清風)が伊藤とのコンビを発揮し25-19。第1セットを危なげなく先取した。
ブロックする重藤(奥)と伊藤
第2セットでは前田が攻撃を散りばめ、得点を挙げていく。重藤のサービスエースなどチームに流れを呼び込むプレーも要所で見られたが、13-13と中盤まで均衡を保った。だが安定したレセプションから、しっかりと4枚攻撃につなげられた場面では、前田が相手ブロックを欺くトス回しを見せ、ノーブロックでスパイクを打ち込む場面も。終盤にはOH水町泰杜(スポ3=熊本・鎮西)の強烈なバックアタックも決まり、最後まで攻撃の手を緩めることなく25-19で勝利した。
得点に喜ぶ選手たち
全日本大学選手権(全日本インカレ)前最後の実践として貴重な機会となった早関戦。「連係ミスやもったいない凡ミスが多すぎた」と荒尾が試合を振り返るように、細かなミスが散見された。全日本インカレでは、取れる得点を落とすことが命取りとなる。細かな部分をさらに追求し、全日本インカレでは最高のパフォーマンスを発揮したいところだ。
(記事 山田彩愛、写真 新井沙奈、星野有哉)
セットカウント | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | 2 | 25-19 25ー19 | 0 | 関学大 |
スタメン | ||||
アウトサイドヒッター 水町泰杜(スポ3=熊本・鎮西) アウトサイドヒッター 大塚達宣副将(スポ4=京都・洛南) ミドルブロッカー 秋間直人(スポ4=愛知・桜台) ミドルブロッカー 伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園) オポジット 重藤トビアス赳(スポ4=神奈川・荏田) セッター 前田凌吾(スポ1=大阪・清風) リベロ 荒尾怜音(スポ3=熊本・鎮西) | ||||
途中出場 | ||||
布台駿(社3=東京・早実) 山田大貴(スポ3=静岡・清水桜が丘) 岩本大吾主将(スポ4=兵庫・市尼崎) |
コメント
リベロ荒尾怜音(スポ3=熊本・鎮西)
――今日の振り返りをお願いします
インカレ前最後の、AB戦ではなく対戦相手のいる試合ができた貴重な日でした。チームとしては、今年度初めての関学大さんだったので、初めての相手に対してどう動くかという話をしながら、やっていくということを目的にやりました。ただ相手に対してというよりも、自分たちの中の連係ミスやもったいない凡ミスが多すぎたので、そこは試合をしたからこそ出た課題かなと思います。
――自身の調子はどうでしたか
最近は調子はあまり考えないようにしています。勘づくじゃないですか、今日は「ちょっと良くないな」とか。でもそれを考えても変わらないですし、ディグは上げようと思って上げられるものじゃないので。調子の上がり下がりを無くして一定のラインにして、そのラインを高められるようにやっています。
――今日出たチームディフェンスの課題はありますか
もう一度昨日、松井さん(松井泰二監督、平3人卒=千葉・八千代)に話していただいて、ブロックに飛ぶ選手と飛ばない選手との位置関係だったり、こういうボールは捨てるけどこういうボールは絶対上げなきゃいけないというところがすごく明確になりました。ですが、今日はちょっと良くなくて、相手のコンビが合わなかったときのフェイントや軟打は上げられていましたが、次の人が楽にできるような返球ができませんでした。取れるボールに対しての反応、執着心というか「絶対に落とさない」という気持ちがチームとしても全然足りていないのかなと思いました。
――インカレに向けての意気込みをお願いします
負けたら終わりなのですが、それは各々で捉え方が変わってくると思います。自分としては今の4年生とやれる最後の試合ですし、天皇杯はありますが学生とやれるのは最後なので1戦1戦楽しんで、その日の自分ができることを全部出して結果として優勝できたらいいと思います。目標は優勝ですがそこにとらわれすぎず、もっとハツラツと走り回って、無邪気にバレーをみんなで取り組みたいと思います。
MB伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園)
――今日の試合を振り返って
1セット目も2セット目もチームとしてバタバタしていて、安定感のない感じになってしまいました。
――普段対戦のない関西のチームとの一戦でしたがいかがでしたか
関西のチームというのもそうですし、関西学院さんはやったことがなく、対応の部分でバタついてしまうところがありました。インカレでも必ず起こることだと思うので、これから修正していかなければいけないと思いました。
――ブロックについて振り返って
今日も特に良かったわけではなく、もっとブロックの付き方であったり、マークの仕方であったり、改善できるところはまだまだあるので、インカレまでに修正していきたいと思います。
――全日本インカレに向けての意気込みをお願いします
全カレはトーナメント戦で負けたら終わりになってしまうので、一戦一戦目の前の相手に対して100%、120%を出せるように頑張っていきたいと思います。