TEAM12345678910計早大02202100018東洋大00010023107(早)松村、宮内、髙橋浩、髙橋隆、〇大澤―阿部剛◇(二塁打)岡田(1回表、3回表)、渡邉(2回表)、松永(3回表、6回表) 3回戦、4回戦の2戦連続で延長…

TEAM10
早大
東洋大
(早)松村、宮内、髙橋浩、髙橋隆、〇大澤―阿部剛
◇(二塁打)岡田(1回表、3回表)、渡邉(2回表)、松永(3回表、6回表)

 3回戦、4回戦の2戦連続で延長戦を制し、関東地区大学選手権(関東大会)ベスト8入りを果たした早大。準々決勝は東洋大との対決となった。この日も早大は幸先よく先制し、主導権を握る。しかし、東洋大も簡単には食い下がらない。6回までは6点リードも終盤3イニングで追いつかれ、3戦連続の延長戦へと突入した。それでもこれまでの延長戦を勝ち抜いてきた早大。10回に相手のバッテリーエラーで勝ち越すと、その裏をゼロに抑え、東洋大に辛勝。準決勝では日大と対戦することとなった。

 関東大会はここまで3試合でいずれも先制してきた早大。この日も序盤から相手投手を攻めた。2回、2連続四球と送りバントで2死二、三塁のチャンスを迎えると、渡邉真之介副将(社4=早稲田佐賀)が左中間へ2点適時二塁打。この日も先制点を獲得した。3回には岡田和也(スポ3=東京・国学院久我山)の二塁打をきっかけに一、三塁とすると、松永賢三(スポ3=東京・早実)の適時二塁打で2点を加える。5回には安打の後に失策やセーフティスクイズが絡んで2点、6回には四球と暴投をきっかけにチャンスを広げ、市川諒汰郎(社3=早稲田佐賀)の適時打で1点をさらに追加。一方、先発の松村悠生(教3=神奈川・川和)は時折ピンチを招きながらも要所を三振でしのぎ、5回1失点の好投を見せる。6回までに6点のリードをつくり、試合は終盤を迎えた。


2回表、先制の2点適時二塁打を放つ渡邉副将


5回1失点の好投を見せた先発の松村

 しかし、ベスト8入りの東洋大も粘りを見せる。7回から早大の中継ぎ陣を捉え出すと、7回に2点、8回に3点を返して一気に1点差。早大は逃げ切りを図るべく、9回にエースの大澤龍登(文構3=埼玉・星野)を投入するも死球と内野安打で同点のピンチ。無失点のまま試合終了に持ち込みたいところだったが、1死の後センター前にはじき返され同点に。3戦連続で延長戦を戦うこととなった。

 早大はこの日もタイブレーク制の延長戦に突入。裏の守備回に備え、点数を少しでも多く重ねることが求められた。ところが、先頭の岡田が併殺打に倒れ、2死三塁に。まずは三塁走者を生還させたい場面を迎え、打席には久保嶋真也(社3=神奈川・桐蔭学園)が入った。久保嶋がボール球を見極めた後の2球目、相手捕手が後逸し、三塁走者が生還。勝ち越し点の獲得には成功したものの、1点リードの緊迫した展開で守備に臨んだ。マウント上には前の回に引き続き大澤が登る。先頭打者の捕飛に仕留めて送りバントを防ぐと、そこから気合の2者連続三振。1点のリードを守り切ると大澤からは渾身のガッツポーズが飛び出し、チームメイトも称えた。


10回裏を無失点で締めた大澤

 『一戦必勝』を有言実行し続けているこの関東大会。強豪を相手に苦戦を強いられる中、最後まで集中力を切らさず勝利をつかみ取った。しかし、中央大戦からのここ2試合は終盤で一気に追いつかれ、試合は最後の最後まで油断できないことを実感させられたはずだ。見事ベスト4入りを果たした早大が次に対峙するのは、昨年の全日本出場予選会では屈辱のコールド負けを喫した日大。リベンジ、そして決勝進出へ向け、早大は次なる戦いに挑む。

※記事中の学年は新年度のものです。

※掲載が遅くなり、申し訳ございません。

(記事、写真 横山勝興)

コメント

春名真平主将(教4=東京・早大学院)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 もっとしっかり勝ち切ることができる試合だったのかなと思います。もちろんここまで勝ち上がってきた相手なので、強いことは間違いありませんが、歯車がハマり切らない試合だったのかなと思います。

――今日の試合で特に良かったところは

 守備は相変わらずエラーがなくて、バッティングもヒットは出ていたので良かったと思います。

――3戦連続の延長戦となりましたが、延長戦での戦い方の手ごたえは

 延長戦を3回が続いているので、勝ち切る方法はチームで覚えられてきているのかなと思います。

――今日の反省点を踏まえて、準決勝に向けて修正していきたい部分は

 これまでの試合に比べてピッチャーが点数を取られてしまったので、本来強みである守備を見直したいです。あとは、毎イニング点を取ったり足を絡めてみたりして、相手にとって嫌な攻撃をして試合に勝てるようにしたいと思います。

渡邉真之介副将(社4=早稲田佐賀)

――今日の試合にはどのような気持ちで臨みましたか

 3戦連続タイブレークといところで本当に苦しい戦いではありましたが、試合を重ねるごとにチームとして強くなれていっていると思います。

――先制の適時打を放った第1打席にはどのような意識で臨みましたか

 相手も強豪の東海大にコールドで勝っているチームで何としても先制点が欲しいところだったので、とにかく先制点を取ることを意識しました。

――2安打を放ちましたが、打撃の調子は

 納得のいくバッティングではないのが正直なところです。関東大会とその後の(東京六大学春季)リーグ戦もあるので、いいパフォーマンスができるように準備していきたいと思います。

――守備面、走塁面でも積極的なプレーが飛び出しました

 接線をモノにするためには、守備、走塁で(好不調の)波がない部分が大事になるので、いかに丁寧にやるかというところを大事にしていきたいです。

――ベンチでも選手と積極的にコミュニケーションを取られていますが、心がけていることは

 接線になるとどうしても焦りが出てきて、エラーが出たりチームの雰囲気が悪くなったりすることもあるので、少しでも事前に防ぐことができたらなという思いでいました。

――準決勝への意気込みをお願いします

 今日以上に苦しい戦いにはなると思いますが、その中でも勝利を手にして決勝に行けるように『一戦必勝』で頑張ります。

大澤龍登(文構3=埼玉・星野)

――試合の最終盤での登板となりましたが、投球全体を振り返っていかがですか

 最終回の1点が本当に悔やまれます。試合の最後を締めるためにマウンドに上がったので、そこで点を取られてしまったことを反省したいです。

――登板の準備はできていましたか

 心の準備はしていましたが、実際に登板する準備は不足していたと思います。チーム全体としても中継ぎが結果を残せていなかったので、ピッチャー全体で反省したいと思います。

――それでも9回は同点の1点のみで抑えましたが、気持ちはどのように切り替えましたか

 正直、ずっと怖さしかなかったです。緊張もしましたし、切り替えというところではあまりできていなかったかもしれないです。

――延長10回はどのような気持ちで投げ抜きましたか

 9回に失点してしまったので、申し訳ないと思いながら、10回は絶対に抑えるという強い気持ちは持っていました。ですが、野手の皆さんから「1点はOK」と言っていただいたので、思い切り投げられたと思います。

――絶対に抑える気持ちで最後の打者を三振に仕留めた時の気持ちを教えてください

 本当にうれしかったです。あと最後のバッターの松本くんとは小学校の時からずっと知り合いだったので、気持ちも入りましたし、うれしさも増しました。

――2試合連続の登板となりましたが、体の疲れ具合は

 正直、中央戦が終わってからも体全体にそこまで疲れがなかったので、今日しっかり投げ切れた理由でもあると思います。

――準決勝での意気込みをお願いします

 大事な試合になってくるので、個人個人がやるべきことをやって、試合に入る段階からそこを意識していきたいです。