4月22日、ついに関東学生春季リーグ(春季リーグ)が開幕した。早大が初戦で挑むのは、昨年の春と秋ともにリーグ戦で優勝を果たした女王・東海大。前半は序盤からリズムに乗れずリードを大きく奪われてしまう。7点ビハインドで迎えた後半では、点を取っ…
4月22日、ついに関東学生春季リーグ(春季リーグ)が開幕した。早大が初戦で挑むのは、昨年の春と秋ともにリーグ戦で優勝を果たした女王・東海大。前半は序盤からリズムに乗れずリードを大きく奪われてしまう。7点ビハインドで迎えた後半では、点を取っても取られる展開が続き、なかなか流れをつかめない。一時は点差を5点まで縮めたが、終盤で勢いに乗った相手の攻撃を食い止められず。10点差と大差で敗れ、開幕戦は黒星スタートとなった。
対戦相手である東海大のホームで行われたこの試合は、終始アウェーでの戦いとなった。試合開始直後、早大は2得点を奪われ、出だしから相手のペースに飲まれてしまう。しかし、前半2分で7mスローを獲得すると、公式戦初出場となる新入生の井橋萌奈(スポ1=東京・白梅学園)がこれを決めチームを沸かせた。このまま流れを引き寄せたい早大だったが、その後はフィジカル面で勝る相手の堅いディフェンスに苦しみ、点差は徐々に広がっていく。中盤では、途中出場の山野紗由(スポ2=北海道・釧路江南)が4得点を挙げる活躍を見せたが、相手の流れを寸断することはできず、10-17で前半を終えた。
7mスローを投げる井橋
点差を縮めるべく迎えた後半。早大は浦野詩織(スポ4=愛知・旭丘)のカットインや川村夏希(スポ4=東京・佼成学園女)のファインセーブなどで攻守ともに反撃の姿勢を見せるも、すぐに得点を取り返され、相手の背中を捉えることができない。後半18分、浦野の2分間の退場で数的不利な状況に陥るも、相手のミスを誘いこれをなんとか切り抜ける。ディフェンスでリズムを作ると、早大は杉浦亜優(スポ2=愛知・名経大市邨)の速攻や山本桃虹(スポ3=東京・佼成学園女)のシュートで一時は9点差まで開いていた点差を5点差まで縮めた。しかし、体格やパス、バックチェックの速さで勝る昨年のリーグ戦覇者の勢いは止められず。試合時間残り5分での相手の猛攻にも苦しみ、10点差と大差で初戦を終えた。
シュートを放つ山野
出だしから相手のペースに飲まれ、リードを追う苦しい展開となった今回の試合。対戦相手である東海大は早大にとって、「冬休みが明けてからチームで意識していて、この初戦は絶対に勝とうと思っ」(山野)ていた相手だっただけに、選手たちは悔しさをにじませた。しかし、この試合で公式戦に初出場した井原が得点を決めるなど、新戦力の活躍は今後に向けての光となっただろう。次戦の対戦相手は昨年の秋季リーグの準優勝校・筑波大。明日もフィジカルの強い強豪校との戦いが続くが、今日の苦杯を足がかりに初勝利をつかみたい。
(記事 野中美結、写真 渡辺詩乃)
関東学生春季リーグ早大 | 21 | 10-17 11-14 | 31 | 東海大 |
GK 川村夏希(スポ4=東京・佼成学園女) LW 井橋萌奈(スポ1=東京・白梅学園) LB 浦野詩織(スポ4=愛知・旭丘) PV 杉浦亜優(スポ2=愛知・名経大市邨) CB 村上楓(スポ4=福岡・明光学園) RB 山本桃虹(スポ3=東京・佼成学園女) RW 青木里奈(スポ4=東京・白梅学園) |
コメント
山野紗由(スポ2=北海道・釧路江南)
――今日の試合を振り返って感想をお願いします
チームとして出し切れなかったなと思います。
――途中出場で一気に4得点を挙げる活躍を見せていましたが、どのような気持ちでコートに入りましたか
東海戦は、冬休みが明けてからチームで意識していて、この初戦は絶対に勝とうと思って今日までやってきて、ビデオも何回も見てきました。自分の長所を生かしたプレーを意識していましたし、東海戦に向けてのイメージはずっと準備してきていたはずでした。なので練習でやってきたものを出せていなかったかなとは思うのですが、私は(試合に)出られる時間がレギュラーメンバーではないため限られているので、限られた時間の中でしっかり自分の役割を果たすことだけを考えてコートに立ちました。
――ご自身のプレーを振り返って改善点はありましたか
ディフェンスが私はとても苦手で、後半で一回ポストを入れられてしまって。一回5点差に縮まったのですが、10点差まで最後開いてしまったのが悔しいです。
――今日の試合で45だけではなくCBも務めていましたが、これからは両方のポジションをやっていくのですか
元々私はCBがとても苦手なんです。45ばかりいつもやっていて、CBはできるようになれるように練習していたという感じで。ポジションを(メンバー間で)回さないと、1人の相手にずっと同じ人がついていたら(相手が)慣れてしまったりするので、そこは状況を見ながら監督とか先輩が指示してくれて代わっています。
――春季リーグでの個人としての目標をお願いします
オフェンスは、自分の役割と言うのは決まっていて、ミドルシュートを上から入れることと、アウトカット(3枚目のサイドディフェンスと2枚目の45のディフェンスの間を抜くプレー)です。私は詩織さんのプレーを目標としています。私が詩織さんと代わっても同じくらいのレベルで戦えるような選手にならなければチームとして上がっていかないし、自分が上がらないといけないと思っています。春リーグは反省点もいっぱい出ると思うのですが、今のうちにどんどん力を伸ばして実力を上げていこうと思います。
――次戦への意気込みをお願いします
明日は今日よりもフィジカルの強い選手と戦うことになるので、自分は(試合に)出させていただいた時間にしっかり自分の役割を果たして、チームに貢献できるように頑張りたいと思います。
井橋萌奈(スポ1=東京・白梅学園)
――今日の試合を振り返って
東海大学のホームということもあって向こうのペースに最初飲まれて、点差が離れてしまいました。途中で自分たちも2、3点流れに乗った時もあって、一回5点差まで追いついたのですが簡単なミスで速攻に行かれてしまい、最後2、3分で10点差ついてしまったのでそこが悪かったなと思います。
――大学に入って初めての公式戦、スタメンでの出場でしたがご自身のプレーを振り返って
最初すごく緊張して、キーパーをよく見れてなくて。空いてるところがあるのに早打ちしてしまってシュートが決められませんでした。先輩方も大丈夫だよと言ってくださったんですけど後半も出て、絶対にシュートを決めてやろうという思いでコートに立ってました。
――高校と大学との違いは感じましたか
フィジカルが全然違うなと感じました。
――春季リーグでの個人としての目標を教えてください
サイドシュートはつないで、最後シュートをきめるところだと思うんですけど、そこを自分が任されているので精一杯きめて一つでも多く試合に勝ちたいと思います。
――次の試合への意気込みをお願いします
次の試合は、ボールをもらったら全部きめます。