【連載】新体制対談『Think』【第２回】主将・副将対談 | COLLEGE ATHLETE TV

　今年の４年生は昨年に比べ人数が多く、チーム全体でも個性豊かな選手が揃っている。そのような代をまとめ上げるＦＷ鎌田悠希主将（スポ４＝北海道・駒大苫小牧）とＦＷ金井真副将（スポ４＝北海道・苫小牧東）、ＤＦ棚橋俊太副将（スポ３＝愛知・東海）に昨…

　今年の４年生は昨年に比べ人数が多く、チーム全体でも個性豊かな選手が揃っている。そのような代をまとめ上げるＦＷ鎌田悠希主将（スポ４＝北海道・駒大苫小牧）とＦＷ金井真副将（スポ４＝北海道・苫小牧東）、ＤＦ棚橋俊太副将（スポ３＝愛知・東海）に昨年のアイスホッケー、今年の抱負などを伺った。

※この取材は３月26日に行われたものです。掲載が大変遅くなってしまい、誠に申し訳ございません。

――お互いに紹介をお願いします

金井　スポーツ科学部3年棚橋俊太です。ディフェンスの要として、いつも試合中は熱くプレーをしてくれているので、先輩としてすごく助かってます。今年はもちろんA（副将）マークがついたので、更なる飛躍を期待してますね。

棚橋　スポーツ科学部４年生の鎌田悠希です。見たら分かる通り身体が大きいので、その大きい身体から繰り出される豪快なプレーが得意です。でも、乙女心を持った素晴らしい方なので。新しいキャプテンとしてチームを引っ張ってくれることを願っております。

――乙女心とは

棚橋　日常生活で一緒に過ごしたら分かると思うんですけど、身体も大きいじゃないですか。でも、つまらないことでボケたり。意外と可愛いんだなって思います。

金井　恋愛ドラマでドキドキしちゃったりね。

鎌田　そりゃ、ドキドキするだろ（笑）。

一同　（笑）。

鎌田　スポーツ科学部４年金井真と申します。本日はよろしくお願いします。

金井　面接や（笑）。

鎌田　１年生からずっと同じ教職の授業を取っていて一緒にいる時間が長いので、お互い信用してるところもあるし。プレーでも真はどうか分からないけど、ライバル関係みたいな感じでやってきたと思っているから。

金井　俺の方がちょっと上だけどね（笑）。

鎌田　特技はべしゃリです。

金井　今日は任せたので（笑）。

――去年を振り返って、競技と生活面はどのような１年でしたか

棚橋　去年１年は…何だろう。

鎌田　しょっちゅう泣いてたもんね。

棚橋　思いを馳せる方たちが多いほど、泣けてきちゃうので。

金井　プレー面だからまず。

棚橋　プレーではディフェンス６人いましたけど、その中で務台さん（ＤＦ務台慎太郎、令５スポ卒＝北海道・駒大苫小牧）に頼る部分が多くて、結局頼りっぱなしで終わっちゃったのかなと思います。生活面では２年生らしくというか、自分では結構考えてるつもりだったんですけど、そういうわけでもなくて。のほほんとやってたと思います。

金井　僕はプレー面は上級性として、自覚が芽生えてきて。声出すことも心がけてやってたんですけど、やはり影響力でちょっと及ばなかったところがあるかなと思っていて。そこは今年（副将）マークもつけたので、しっかりやっていきたいなという風に考えています。プライベートの方はめっちゃ遊びましたね。旅行とか行ったりして、それこそ後輩を連れて海行ったりね。就活があると分かっていたので、それまで遊んでやろうと思って遊んだ１年でした。

鎌田　プレーでは副将という立場を自覚してるつもりではあったので、そういうつもりで各試合臨んではいたんですけど。ここぞという時に点を決められなかったりとか、勝敗に直結するような場面を逃してしまうということもあったので。これは去年に限らず、ずっと課題としてやってきてますし、それは今年も変わらないと思っているので。一層キャプテンとして結果を出せるように頑張りたいと思います。プライベートでは授業も結構取って落ち着いてきたので、バイトしたりとか、生活に余裕が出てきた感じはありました。なので、お金を貯めて趣味に使ったり、飲み行ったりとかが増えた年ではあったと思います。

去年を振り返る鎌田

――昨年、特に印象に残ってることは何でしょうか

金井　インカレの最後の試合です。東洋戦は自分たちなりには結構出し尽くしたつもりなんですけど。自分自身１番チームで決定機があっても１点も取れなかったというところで人生で１番悔しい試合ですし、忘れられない一戦でした。悪い方ですごく印象に残ってますね。

棚橋　自分も同じでインカレ最後の東洋戦です。結果だけ見たら耐えていましたが、自分が出ているシフトで２失点したし、最後の最後では反則をして残り時間出られずに終わってしまったり。本当にそこが悔しすぎて。ペナルティボックスにいる時、本当に泣きそうでした。負けたらもう４年生と一緒にホッケーできずに終わってしまうんだということを考えてしまって。

鎌田　夏合宿かな。

金井　おー、懐かしい。

鎌田　あれだけアイスホッケーのことだけを考えて過ごす期間もなかなかないし、みんな辛くなっていくところを見るのも面白いし（笑）。そんな中で１番成長を実感できる期間でもあると思うので、懐かしくてすごい印象に残っていますし、大事にしてます。

――合宿でどのような部分が成長したと思いましたか

鎌田　体力面が飛躍的に向上しましたし、毎日陸トレをやってホッケーしてということの繰り返しみたいな。疲れを超えるよね。それで終わって休んだ時に、より動けるようになっているなと感じました。

――主将と副将になった時の心境とその経緯を教えてください

金井　経緯は去年の４年生と監督たちで話し合って推薦という形で決めました。

棚橋　心境として同期と一緒にいる時にそういう話になって「お前ワンチャンじゃね?」みたいなことを言われたりしてたんですけど。全然自分でも思い切れてなかったので、（副将と）言われた時はびっくりしました。

鎌田　知らなかったわ。

棚橋　ちょこちょこ聞いてたけど、ドッキリかもみたいな。

鎌田　やりかねないからね（笑）。

棚橋　びっくりしましたけど頑張ろうと思いました。

金井　僕は鎌田か自分が主将をやるとちょっと前から薄く感づいてはいて。どちらがやるにしてもチームを引っ張る点は変わらないということを心構えとしてはちゃんとしていました。だから驚きとかはなかったのですが、一層チームのことを引っ張っていこうという気持ちは強くなったと思います。

鎌田　僕は去年副将をやっていて、そういう話も多少4年生から聞いていたので。同じように真か俺かとなった時に正直どっちになってもいいと思ってました。でも、全く違うチームにはなるなとは思っていて。どっちのパターンでもどうしようかなとは漠然と考えてはいました。

――主将が鎌田さんと金井さんの場合でどのように変わりますか

鎌田　タイプが全然違う。

金井　タイプが顕著だからね。

鎌田　真がキャプテンになれば、一緒に行くぞって感じになるのかな。

金井　あと僕がなったら波がすごいんですよ。上に行く時は上振れしますけど下の時はダメで。それは僕自身気持ちの波みたいものが大きい人だからで。逆に鎌田は安定してる。それで最後まで結構悩んでたと言ってました。上振れを期待するのか安定性を取るのかみたいなところでチームのカラー的に安定感の方がいいのかなとなったので、鎌田になったのだと思います。

――主将・副将の理想像はありますか

棚橋　自分は１人だけ最上級生じゃない副将なので。４年生が見きれない部分を自分が見るという。例えば、１、２年生のことを自分がこの２人よりかはもっと見てあげるようにして。そこで思ったことをこの３人で共有して、良いチームを作れるようなアクションを起こしたいです。

金井　僕は主将がちょっと口下手な分、コミュニケーションの面で声出すとか。チームを上振れの方に持っていけるように足りない部分を補うというところを頑張りたいと思います。

鎌田　今、真からもあった通りそんなに人前で思ってることを言語化することが得意なわけでもないし、あんまり感情的になるタイプでもないですが。多少なりともそういうことは必要になってくると思っていて。その分、客観視して全体的に見れるとは思っているので。見守るというようなキャプテン像を描いています。

――今年の４年生を一言で表すといかがですか

棚橋　俺らが言うのはちょっと。後輩の客観的な意見をお願いします。

棚橋　多種多様。ありきたりになっちゃうかな。

金井　変人とか期待してたんだけどな（笑）。

鎌田　ちょっと待って。それだと全然変わってくる。

棚橋　多種多様な変人に変わりないので。本当に色んな方向性がありますね。

鎌田　個性的ってことやな。

金井　まとめるのは大変そうではあるかも。

４年生について語る棚橋

――ちなみにどんな変人がいますか

金井　例出して。

棚橋　強いてあげるとしたら江島さん（ＦＷ江島陸人、国教４＝東京・早稲田）。結構しゃべることもあるんですけど、掴めない感じなので。不思議ちゃん…ではなくて、不思議様（笑）。先輩なので。

――今年のチームの強みはありますか

金井　強みは経験値だと思っています。昨年、最上級生が少なくて、ほとんどが試合に出ていた状態の人が上級生になるので。そこは他チームと比較しても経験値は大きいと思います。

鎌田　願望も含めてなんですけど、人数が少ない分みんなが自覚してやってくれるのではないかなと思っています。１人でも欠けたら試合がだいぶ辛くなりますし、全員にアイスタイムがあると思うので、誰かがやればいいとかではなく自分がやらなきゃいけないという気持ちを全員が持つことができるというところはとても強みになると思います。

棚橋　自分が上級生になってから、みんな仲良くしているイメージがあるので。学年隔たりなく、鎌田さんが言ったようにみんな自覚を持てば強いと思います。

金井先輩に不思議様とか言えるもんね（笑）。

――今年の自分自身の目標や課題はありますか

棚橋　副将になったということはディフェンスを引っ張る存在であるべきだと考えているので。色々な面でディフェンスを引っ張って、チームを勝たせるような選手になりたいです。課題は去年、リーダーの務台さんに頼りっぱなしで。今年はちゃんと引っ張っていけるような精神でやりたいです。

金井　課題としては決定力ですね。得点力というところが課題にあって。大事な場面で得点できなかった東洋戦もそうですけど。今年は練習からちゃんと決め切るという意識を念頭に置いて取り組んでいって大事なところでチームを助けられるような存在になっていきたいです。

鎌田　去年、副将らしいことをしたかと言えば、そんなにチームに影響を与えられてないので。結果にこだわっていただけに、そのことにちょっと集中しすぎちゃうというか。自分のことでいっぱいいっぱいになってしまうということが多かったので。今年は立場的にもそういうわけにもいかないですし。もちろん自分の活躍もそうですけど、もっとチームをよく見て試合中もみんなの様子だったりとか試合の状況を見て、的確に声かけをしたりとか。そういうチームに関わるようなことをやっていくという目標があります。

――今年、注目選手は期待している選手はいますか

金井　ここにいる奴は面白くないから。ガチなのちょうだい。

棚橋　１年の笹沼君（ＦＷ笹沼葵、教１＝東京・早実）ですね。高校時代から世代別の代表に入ったりしているので、期待しちゃいますね。

――面識はありましたか

金井　俺は練習で何回か一緒にやったり、早稲田の練習にも来てたし。それ以外の練習でも会ったりしていたから、ちょくちょく話してはいたので面識はあります。

――その時の印象はいかがでしたか

金井　印象はめちゃくちゃ真面目ですね。練習の最初のアップみたいなところからちゃんとやっていて。周りもすごい見ながらやってるし、すごく意識が高いなと感じました。一緒にプレーするのが楽しみです。それで、僕の注目選手は林幹汰（文３＝東京・早実）です。あいつは去年、ちゃらんぽらんしていたので。今年こそはちゃんと上級生として自覚持ってこのチームの主力になってもらわないと困るので。これを見てプレッシャーをかけるという意味で林幹汰でお願いします。

鎌田　僕はＧＫ千葉琉矢（スポ４＝北海道・武修館）です。琉矢は去年怪我で試合に出れていないというのもありますし、（今年は）気合を入れてやってくれると信じています。あいつのプレー次第というところもチームとしてはあるので期待しています。もう１人は、剛（ＤＦ松下剛、商４＝東京・早実）です。ディフェンスは４人しかいないので、棚橋が引っ張るということになっていますけど、４年生はあいつなので。あいつは試合に出れないところから這い上がって、（試合に）出れない時の気持ちも知っているだろうし、それだけ4年目にかける思いというのもあると思うから。ちゃんとディフェンスを引っ張ってくれる存在になってくれるのではないかと思います。

――今年もっと仲良くなりたいな、踏み込みたいなという選手はいますか

金井　もう割と仲いい気がする。

棚橋　江島陸人さんですかね。不思議様なので。知ったら絶対面白いと思います。もっと理解してゲームに繋げたいと思います。

金井　野安（ＦＷ共田野安、国教１＝カナダ・ジョージエリオットセカンダリースクール）かな。一緒にいる期間が短くて、結構話したけどまだ知らないところがありそうな気がするから、もっと知りたいですね。

鎌田　後輩全員です。特に挙げるとしたら恵祐（ＤＦ沼田恵祐、文３＝青森・八戸）かな。恵祐が１番俺のギャグ線に付いてきてくれそう。

金井　間違いない。

鎌田　あいつを俺のツッコミマシーンに育てたい（笑）。

金井　鎌田は（後輩たちを）待ってるよというか。やっぱ（鎌田は）怖いんですよ。

鎌田　俺はそれが納得できないんだけどさ。

棚橋　自分も１年の入りたての頃、少し怖かったです。

金井　でも、慣れちゃえばこんな感じだからさ。

棚橋　結構寡黙なんだけど。