中国でも「スーパースター」として知られている伊藤。彼女のリスタートには注目が集まっている。(C)Getty Images 日本女子卓球界の“大魔王”の再出発に注目が集まっている。 現地時間2月17日、韓国・釜山で開催中の世界卓球で、女子団体…

中国でも「スーパースター」として知られている伊藤。彼女のリスタートには注目が集まっている。(C)Getty Images

 日本女子卓球界の“大魔王”の再出発に注目が集まっている。

 現地時間2月17日、韓国・釜山で開催中の世界卓球で、女子団体戦の1次リーグ第2戦が行われ、世界チームランク2位の日本は同35位のイランを3-0で撃破。伊藤美誠(スターツ)、平野美宇(木下グループ)、早田ひな(日本生命)の“黄金世代”で臨み、開幕2連勝とした。

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 この一戦で各国の熱視線が注がれたのは伊藤だった。パリ五輪のシングルス代表を逃した1月26日の全日本選手権以来の実戦となった23歳は、第1試合に登場すると、シャハサビリを3―0のストレートで危なげなく退けた。

 パリ五輪は団体戦要員の3枠目からも外れて3大会連続出場を逃した。その失意の知らせから立ち直るかのように笑顔でプレーした伊藤には“卓球大国”のメディアも注目する。中国のスポーツポータルサイト『捜狐』は、「相手との実力差がありすぎて、伊藤にとっては楽勝だった」と試合を振り返り、「日本で今一番調子が良いのは早田だ。それは紛れもない事実である」と強調。元金メダリストに“過去”をクローズアップしている。

「誰もであっても良い時代は長くは続かない。ただ、伊藤美誠がパリ五輪のメンバーから漏れたのには不意を突かれた。この卓球界のスーパースターが欠場するなんていまだに信じられない。かつての栄光を思うと少し寂しさすらある。東京オリンピックでの伊藤は、中国代表の主力選手にも堂々と対峙していた」

 そのうえで同メディアは、今後に向け、伊藤に期待を寄せている。

「こんなに早くも代表から後退することは想像できなかった。それほど日本卓球界の力が増しているということなのだろう。ただ、オリンピックに日本代表になれなかった悔しさはあったものの、伊藤は諦めずに世界一を目指して気持ちをリセットしている様子だ。彼女の精神力は、困難に直面したときの日本の粘り強さと忍耐力を示している」

 中国では「大魔王」の異名で、知れた存在となっている伊藤。彼女がいかに復活を遂げるかは今後も小さくない話題を集めそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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