ついに関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)の幕が切って落とされた。4位以上を目標に掲げる早大。関東学生春季リーグ(春季リーグ)において5位の早大は、春季リーグで完敗した法大と対戦した。法大とのリベンジマッチ、主導権を握ったのはやはり法大だった…

 ついに関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)の幕が切って落とされた。4位以上を目標に掲げる早大。関東学生春季リーグ(春季リーグ)において5位の早大は、春季リーグで完敗した法大と対戦した。法大とのリベンジマッチ、主導権を握ったのはやはり法大だった。試合は法大の4連続得点で始まり、早大は相手のディフェンスに阻まれ思うように攻められない。前半終盤に追いつくが、流れを手繰り寄せることができず10ー14で折り返す。後半さらに点差は広がり、終始法大ペースで試合は進み、なすすべなく再び完敗に終わった。

 秋季リーグ1日目の第1試合ということもあり、ギャラリーには試合を控えた他大学の選手、観客がいつもより多く詰めかけていた。全員が固唾をのんで見守る中、法大のスローオフで試合は始まる。先制点を挙げたのは法大。キーパーからの速攻を決めると、立て続けに4連続得点に成功。それに対し、早大は立ち上がり固さが見られ、最初の1点が遠かった。チーム初得点は前半6分、塚本智宇(スポ4=富山・高岡向陵)の好セーブから外種子田峻汰(スポ2=鹿児島・国分)が速攻を決める。ここから勢いに乗りたい早大だったが、両45に対して高い位置でデェフェンスを仕掛ける法大の守りをなかなか崩すことができない。ディフェンスでは法大の強力なフローター陣の個人技に翻弄(ほんろう)された。四隅にシュートを打ち抜くテクニック、外に流されながらもひっかけのミドルシュートを決める身体能力の高さに圧倒され、早大ディフェンスは手も足も出ない。それでも前半19分に相手が退場した好機を逃さず、3連続得点で前半25分に10ー10と追いつく。リードを奪いたい早大だったが、前半26分に今度は早大が退場者を出してしまい、数的不利な状況に。最後は再び法大の4連続得点で10ー14のビハインドで後半を迎えることとなった。


7mスローを放つ白築

 春季リーグでは後半の修正力で勝利した試合もあり、後半の巻き返しに期待がかかる。しかし、その期待とは裏腹に、法大による一方的な試合展開となった。早大は決定力に欠け、相手キーパーにゴールを阻まれる。法大のキーパーに幾度となくシュートを止められた早大だったが、渡辺航平(人3=神奈川・桐光学園)も負けじとセービングで応戦。後半5分にミドルシュートを止めると、リバウンドのシュートを再びセーブし、さらに後半7分には相手のノーマークシュートを止めて速攻につなげる活躍を見せた。だが、その後も早大のシュートが決まらない。速攻やカットインでシュートまで持っていくが、肝心の最後のシュートが決まらず。後半22分には20ー31と11点差まで広がる。さらに相手のミドルシュートを警戒するあまり、ポストに裏をかかれる悪循環に陥った早大は、セットオフェンスで様々な戦術を展開する法大に得点を重ねられた。後半27分に相手が退場して4連続得点を決めるが、時すでに遅し。27ー33で試合終了のブザーが鳴り響いた。


フェイントをかける田井

 「相手の良い部分が全て出た試合」と田井健志(スポ4=香川中央)が振り返るように、相手のシュートが面白いように決まり、一度もリードを奪うことなく惨敗に終わった開幕戦。しかしサイド切りから45のアウトカットインなど綺麗にセットオフェンスが決まる場面もあった。秋季リーグはまだ始まったばかり。全日本学生選手権(インカレ)に向けて一つ一つのプレーを確認し、精度を上げていくことが重要だ。日大戦はもう明日に迫っている。気持ちを切り替え、一戦必勝で日大戦に臨んでほしい。

(記事 丸山勝央、写真 小島大典 関端健斗 三浦佑亮)

関東学生秋季リーグ

早大2710ー14
17ー19
33法大
GK 塚本智宇(スポ4=富山・高岡向陵)
CP 外種子田峻汰(スポ2=鹿児島・国分)
CP 田井健志(スポ4=香川中央)
CP 小柴創(スポ1=千葉・昭和学院)
CP 狩野直樹(スポ4=埼玉・浦和学院)
CP 西村悠吾(人2=千葉・市川)
CP 白築琢磨(文構3=東京・早実)
コメント

田井健志主将(スポ4=香川中央)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 自分たちが対策してきたことが何もできず、逆に相手の良い部分が全て出た試合になってしまいました。特に自分たちが得意としているディフェンスから速攻の形にもっていくことができず、セットオフェンスで無理にシュートを打たされる展開になってしまったのがしんどかったです。

――どういう作戦を立てていましたか

 強力なフローターがいるチームなので、そこへのマークを厚くしようと。あとは初戦だったので、一つ一つのプレーに一喜一憂せず60分間戦い抜くことを意識していました。

――次戦への意気込みをお願いします

 初戦で失敗してしまった分、2試合目で修正し、良い流れに乗っていけるようにしたいです。精一杯頑張ります。

守屋雄司(スポ2=神奈川・法政二)

――昨春ぶりのリーグ戦となりましたが、プレーしてみていかがでしたか

 秋リーグ初戦で勝ちきれなかったのが悔しいです。

――秋季リーグにおける個人としての目標は何ですか

 一戦必勝です。

――敗因は何でしょうか

 敗因は挙げたらキリがないですが、勝ちに対する気持ちが相手の方が大きかったかと思います。

――ご自身が法政二髙出身ですが、高校時代とのチームメートとの対決は何か意識することはありますか

 負けたくない気持ちはあります。

――次戦への意気込みをお願いします

 勝ちます。