秋季関東学生リーグ戦(秋季リーグ戦)は12日、大会3日目を迎えた。前半の2日間を終えて1勝1敗としていた早大は、専大、中大の2校と対戦した。専大戦は各試合接戦となる中、杉田陽南(スポ3=大阪・香ヶ丘リベルテ)ら3年生3人の勝利で7番勝負に…

 秋季関東学生リーグ戦(秋季リーグ戦)は12日、大会3日目を迎えた。前半の2日間を終えて1勝1敗としていた早大は、専大、中大の2校と対戦した。専大戦は各試合接戦となる中、杉田陽南(スポ3=大阪・香ヶ丘リベルテ)ら3年生3人の勝利で7番勝負に持ち込み、粘りを見せた。一方の中大戦では、福岡乃愛(スポ3=兵庫・三田学園)がフルゲームを勝ち抜くなど土壇場での強さを発揮。2試合とも敗れはしたものの、春季関東学生リーグ戦(春季リーグ戦)準優勝、優勝の2校に対してチーム力の高さを示した。


  この日2戦2勝の福岡

  この日1試合目の専大戦は、1番手の里川奈優奈優主将(スポ4=高知・明徳義塾)の試合から激戦となる。第1、3ゲームを里川が奪ったのに対して、相手は第2、4ゲームを取り、勝負は最終ゲームへ突入した。中盤以降、サービス周りから流れをつくり、10-8でマッチポイントを握った里川。その後も果敢に攻めたが、4連続失点で逆転負けを喫した。続く杉田、顧琳婧(スポ3=愛知・桜丘)はともにストレートで勝利。杉田と宮脇心和子(社2=鳥取敬愛)のダブルスは、相手のコースを突いた連続攻撃に苦しんだ一方、息の合ったプレーで相手を崩して得点を重ねた。2ゲームずつを取り合って迎えた第5ゲームも、杉田のサーブから宮脇が3球目攻撃を決めるなど粘ったが、最後は相手に軍配が上がった。2勝2敗となり、5番手で出場した福岡は、第1ゲームを落としたものの、その後はサーブからラリーの主導権をつかみ、3ゲームを連取。早大の勝利まであと1勝とした。しかし、その後のシングルス勢の粘りも実らず、7番勝負に及ぶ接戦の末、3勝4敗で敗れた。

 

 専大戦から約1時間を空けて中大戦が行われた。ここまでシングルス2戦2勝の杉田、顧を前半に起用した早大だったが、ともにストレートで敗れ流れに乗り切れない。続く3番手には福岡が登場した。ゲームカウント2-2の最終ゲームでは、いきなり4点を連取され、3-7と点差を縮められないまま後半へ。しかし、この場面で福岡は「カットマンらしく、変化をつけながら、1本ずつ巻き返す」(福岡)という意識を持っていた。長いラリーの中で相手のミスやチャンス球を誘い、10-9でついに逆転。最後はバックハンドが決まり、11点目をつかんだ。続くダブルスは、相手の攻撃力の前に本来のプレーを発揮できずに敗戦。後がない5番の深谷は第1ゲームを落としたが、後半は粘り強くカットを続け、3ゲームを連取した。この勝利に続きたい6番手の宮脇だったが、相手のサービスやラリー戦での強さに苦しんだ。ストレートで敗戦し、早大の今季3敗目が確定した。


  中大戦で粘りを見せる深谷

 この日は上位校との連戦となり、早大にとっては苦しい試合が続いた。それでも、要所での粘り強さや、最後までベンチ全員で応援し続ける姿からは、チーム力の高まりが感じられた。秋季リーグ戦も残すところあと2日となった。専大や日体大を倒して勢いに乗る筑波大をはじめ、強敵との対戦が続くが、これまでに磨いてきたチーム力を武器に、最後まで戦い抜いてほしい。

(記事・写真 是津直子)

結果

▽第3試合 対専大 ●3-4

●里川2-3船場

〇杉田3-0福田

〇顧3-0陳ヶ尾

●杉田・宮脇組2-3出澤・甲斐組

〇福岡3-1仲本

●宮脇0-3出澤

●深谷1-3立川

▽第4試合 対中大 ●2-4

●杉田0-3枝廣

●顧0-3高橋

〇福岡3-2吉松

●杉田・宮脇組1-3工藤・枝廣組

〇深谷3-1川北

●宮脇0-3工藤

里川 武山

コメント

福岡乃愛(スポ3=兵庫・三田学園)

――今日の試合2試合とも勝利でしたが、調子は良かったのでしょうか

 調子が良かったというわけではないのですが、前半戦よりも冷静にプレーができていたのではないかと思います。

――専大戦、中大戦それぞれで良かったところはどこですか

 専大戦では、練習していたサーブが要所で効いたので良かったです。また、中大戦では、攻守のバランスが良く、リスクなく点が取れた場面が多かったので良かったです。

――中大戦の最終ゲーム、序盤は負けていたところから巻き返しましたが、戦術や意識で変えたところはありますか

 カットマンらしく、変化をつけながら、1本ずつ巻き返すという意識でした。長いラリーで点を取る練習も増やしていたので、自信を持って粘ろうと考えていました。

――勝利が決まった時の心境はいかがでしたか

 自分の役割を果たせたので、ほっとしました。