先週、強豪・東女体大に勝利し、勢いに乗る早大。関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)第4戦は、2部から上がってきた法大と対戦した。前半はなかなか自分たちのリズムをつくることができないまま11-7で前半を折り返す。後半、切り替えた早大は速攻を中心…

 先週、強豪・東女体大に勝利し、勢いに乗る早大。関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)第4戦は、2部から上がってきた法大と対戦した。前半はなかなか自分たちのリズムをつくることができないまま11-7で前半を折り返す。後半、切り替えた早大は速攻を中心に得点を重ね、途中出場したメンバーの活躍も光り、28-11で完勝した。

 「前半の立ち上がりがあまり良くないことがチームの反省」と鶴田文乃(スポ3=山梨・日川)が振り返ったように、立ち上がりは一進一退の攻防が続いた。まず主将村上楓(スポ4=福岡・明光学園)のミドルシュートで早大が先制、直後法大がポストシュートですぐさま同点とする。その後キーパー川村夏希副将(スポ4=東京・佼成学園女)が相手のペナルティスローを右足で止めナイスセーブをみせるなど、ロースコアの競った展開が続いた。この流れを変えたのは山本桃虹(スポ3=東京・佼成学園女)、前半9分から12分にかけて倒れ込みながらのシュートで3連続ゴールを決めた。これで勢いに乗った早大は速攻で得点を重ねる。集中した粘り強いディフェンスを続け、法大のオフェンスにリズムをつくらせず苦しいところからのシュートやパスミスを誘い込んだ。前半19分には浦野詩織副将(スポ4=愛知・旭丘)が相手のルーズボールに反応して速攻につなげ、村上が華麗にシュートを決める場面もあった。しかし前半終盤に差し掛かると、速攻でのパスミスや最後のシュートを相手キーパーに阻まれ、チャンスをものにできない場面が見られるようになる。そのような展開の中で前半27分、井橋萌奈(スポ1=東京・白梅学園)が体を張ったプレーで法大選手の退場を引き出すと、そのままペナルティスローを決め1点をもぎ取った。このプレーで早大が再び流れをつかんだかと思われたが、村上が退場となると法大がスピードに乗ったオフェンスを仕掛け、早大は連続得点を許す。前半終了間際法大の猛攻を受けるもなんとか逃げ切り、11ー7で前半を折り返した。


シュートを放つ鶴田 ケガから復帰した鶴田のさらなる活躍に期待がかかる 

 流れを変えたい後半は、法大のパスミスから村上が速攻で先制点を挙げる。杉浦亜優(スポ2=愛知・名経大市邨)のパスカットから青木里奈(スポ4=東京・白梅学園)が速攻を決め、法政大のミスを誘発し次々と点を奪う。また、川村の好セーブもあり、早大は安定感のある守りで、後半9分までは前半の流れとは変わり法政大に一点も許さない展開。後半中盤には選手が交代し、途中出場の鶴田文乃(スポ3=山梨・日川)が速攻を決め、早大の勢いは止まらない。「スピードが持ち味だから速攻はミスしてもいいから積極的に攻めにいこう」とコーチから言われていたという山田梨央(スポ2=千葉・昭和学院) も、速攻の流れから勢いのあるミドルシュートで得点。後半終了間際には山野紗由(スポ2=北海道・釧路江南)が華麗なカットインでゴールを奪うと村上が速攻を決め、早稲田が流れをつかんだまま、大きく点差を離し、28-11で勝利した。


 シュートを放つ青木

 前半流れは悪かったものの、後半には法大を圧倒し快勝を収めた。後半にメンバーやポジションを完全に入れ替え完勝したこの白星は、チーム全員で勝ち取った勝利と言えるだろう。次戦の相手は春季リーグで引き分けている桐蔭横浜大だ。秋季リーグこそは勝ち切り、優勝に向けて弾みをつけたい。

(記事 片山和香、北川さくら 写真 髙田凜太郎、永田怜  取材 渡辺詩乃)

 

関東学生秋季リーグ
早大2811-7
17-4
11法大
スタメン
GK 川村夏希(スポ4=東京・佼成学園女)
LW 井橋萌奈(スポ1=東京・白梅学園)
LB 浦野詩織(スポ4=愛知・旭丘)
PV 杉浦亜優(スポ2=愛知・名経大市邨)
CB 村上楓(スポ4=福岡・明光学園)
RB 山本桃虹(スポ3=東京・佼成学園女)
RW 青木里奈(スポ4=東京・白梅学園)
途中出場
 鶴田文乃(スポ3=山梨・日川)
山田梨央(スポ2=千葉・昭和学院)
山野紗由(スポ2=北海道・釧路江南)
後藤明香里(スポ2=東京学芸大付)
小原彩理(スポ2=東京・成蹊)
石坂美紀(スポ1=千葉・昭和学院)
里村采音(商1=岩手・不来方)
江頭理沙(スポ1=東京・ICU)
 
コメント

鶴田文乃(スポ3=山梨・日川)

――3連勝となりました。試合を振り返って

 前半の立ち上がりがあまり良くないことがチームの反省として出たので、そこは大きな反省点でした。

――立ち上がりが悪くなってしまった要因は

 普段はしないような判断ミスだったり、パフミスが多かったと思います。

――個人のプレーを振り返って

 ずっとケガをしていて、3年生になって初めてリーグ戦に出たのですが、秋リーグに入ってからシュートが全然入らなくてチームに貢献できていなかったので今日はシュートを決められて良かったです。

――次戦への意気込みをお願いします

 次は桐蔭横浜大と、順大との対戦ですが、しっかり勝ち切って目標である秋リーグ優勝に向けて、少しでも貢献できるように頑張りたいと思います。

山田梨央(スポ2=千葉・昭和学院)

――今日の法大戦を振り返って

 前半チームの流れが良くなかったので、後半自分の出番が来た時に、きちんと自分のやることをやろうと思っていました。最初はディフェンスだけでしたが、きちんと守れたのでよかったです。

――3連勝となりました

 前回の試合で自分自身は出る機会はなかったのですが、ベンチも一緒になって楽しんで勝てた試合でした。チームとしても良い流れができているので、このまま連勝したいです。

――後半本業であるフローターからも得点しました。個人のプレーを振り返って

 「スピードが持ち味だから速攻はミスしてもいいから積極的に攻めにいこう」とコーチから言われていたので、今日はそこを意識していました。速攻の流れでしっかり空いているところに打てたのでよかったです。

――次戦への意気込みをお願いします

 今日の反省点で、練習から試合を意識してやって行こうという話があったので、自分が試合に出る出ないに関わらず、チームを盛り上げて勝利に貢献したいです。