主力が合宿明けの2月17日、曇り空の下で早大競技会が開催された。この日は1万メートルに22名の選手が出場。伊藤大志駅伝主将(スポ3=長野・佐久長聖)が自己ベストを大幅に更新したほか、計10名が自己新を叩き出した。&…

 

 

 主力が合宿明けの2月17日、曇り空の下で早大競技会が開催された。この日は1万メートルに22名の選手が出場。伊藤大志駅伝主将(スポ3=長野・佐久長聖)が自己ベストを大幅に更新したほか、計10名が自己新を叩き出した。

 


ハイペースを刻む山口と伊藤大志

 レース開始直後から集団から飛び出していた山口智規(スポ2=福島・学法石川)と伊藤大志。二人は後続を大きく引き離し、5000メートルを14分14秒で通過した。以降も順調にペースを刻み、先頭の山口は28分36秒でゴール。続く伊藤大志は28分37秒と自己記録を57秒更新し、調子の良さがうかがえる走りとなった。「山口を追いながら、次はもう少しタイムを狙っていきたい」。現状の走りに満足せず、さらなる高みを見据えた。

 


レースを走る山﨑

 その他の選手はいくつかの集団に分かれてレースを進めた。石塚陽士(教3=東京・早実)、山﨑一吹(スポ1=福島・学法石川)らが第二集団を形成していたが、中盤で山﨑が単独走に。「前半動きが悪い中走って後半耐え切ることができた」と合宿明けの疲労でコンディションが悪い中でも山﨑は29分39秒で走り、自己ベストを更新した。また後方の集団は終盤まで間瀬田純平(スポ2=佐賀・鳥栖工)が引っ張るかたちに。その集団の中で、終始レースを進めた武田知典(法1=東京・早実)や和田悠都(先理3=東京・早実)らは自己新を記録。チームとして底上げが進んでいることを示した。

 


スパートをかける伊藤幸太郎(スポ2=埼玉・春日部)と和田

 1月末の早大競技会に引き続き、多くの選手が自己記録を更新した今回の競技会。伊藤大志は「この流れを上手く学生ハーフ(日本学生ハーフマラソン選手権)やトラックシーズンにつなげていくために今後の練習やチームの雰囲気を上手く締めていきたい」と意気込みを語った。好調のワセダは、チーム一丸となって学生ハーフ・トラックシーズンへと向かっていく。

(記事 會川実佑、写真 植村皓大、佐藤結、髙杉菜々子)

結果

▽男子1万メートル

山口智規(スポ2=福島・学法石川)  28分36秒68 (1着)

伊藤大志(スポ3=長野・佐久長聖)  28分37秒34 (2着)自己新

山﨑 一吹(スポ1=福島・学法石川)  29分39秒35 (4着)自己新

武田 知典(法1=東京・早実)  29分41秒30 (6着)自己新

和田悠都(先理3=東京・早実)  29分44秒18 (7着)自己新

伊藤幸太郎(スポ2=埼玉・春日部)  29分44秒34 (8着)自己新

工藤慎作(スポ1=千葉・八千代松陰)  29分48秒81 (9着)

藤本進次郎(教2=大阪・清風)  29分51秒96 (10着)

草野洸正(商3=埼玉・浦和)  29分52秒65 (11着)自己新

宮本 優希(人1=智辯学園和歌山 )  29分57秒69 (12着)自己新

小平敦之(政経1=東京・早実)  30分29秒26 (15着)

須山向陽(スポ2=鹿児島城西)  30分33秒06 (17着)自己新

髙尾啓太朗(商1=千葉・佐倉)  30分41秒01 (18着)

安江 悠登(法1=埼玉・西武文理)  31分02秒90 (20着)自己新

川端春叶(スポ1=北海道・北見北斗)  31分03秒47 (21着)

宮岡凜太(商2=神奈川・鎌倉学園)  31分05秒62 (22着)

栗原周平(創理1=栃木・真岡)  31分05秒71 (23着)自己新

門馬海成(政経2=福島・会津)  31分39秒28 (24着)

増永峰土(商2=神奈川・逗子開成)  32分52秒44 (26着)

間瀬田純平(スポ2=佐賀・鳥栖工)  途中棄権

石塚陽士(教3=東京・早実)  途中棄権

菅野雄太(教3=埼玉・西武学園文理)  途中棄権

長屋 匡起(スポ1=長野・佐久長聖)  棄権

日野斗馬(商3=愛媛・松山東)  棄権

 

コメント

伊藤大志駅伝主将(スポ3=長野・佐久長聖)

――合宿明けで疲労もあったと思いますが、今日の調子はいかがでしたか

 合宿では満足な練習をこなすことができていました。疲労はもちろんありましたが、自信が少しずつついてきた状態で臨むことができました。

――今日のレースプランを教えてください

 練習の一環として、3000メートルまでの速いペースとそれ以降のペース設定を花田さんから出してもらっていました。僕はまだ1万メートルであまりタイムを持っていなかったので山口(智規、スポ2=福島・学法石川)に上手く引っ張ってもらって最後にペースアップしたかたちです。

――自己ベスト更新となりましたがタイムについてはどのように感じまし

 とりあえず1万メートルのちゃんとした記録が出来て良かったと思っています(笑)。同じタイムでも山口の方が余裕がありそうだったので、とにかく山口を追いながら、次はもう少しタイムを狙っていきたいです。

――今日のレース全体を振り返っていかがですか

 多くの者が設定通り、もしくはそれ以上の走りをしてくれたり、気持ちの入ったスパートを見せてくれた者もいたりと、チームとしてのプラスが多かったと思っています。この流れを上手く学生ハーフ(日本学生ハーフマラソン選手権)やトラックシーズンにつなげていくために、今後の練習やチームの雰囲気を上手く締めていきたいです。

 

山﨑 一吹(スポ1=福島・学法石川)

――今日のコンディションはいかがでしたか

 ケガをしている中で合宿に行って、結構きつくて。疲労もあってコンディションは悪かったのですが、前半動きが悪い中走って、後半耐え切ることができたので、そこはよかったと思います。

――合宿での収穫を教えてください

 ケガ明けの中でも全部やり切るというのが目標だったので、きつい中でも調子を落とさずに走り切ることができたのが収穫だと思います。

――今日のレースの位置付けはどのようなものでしたか

 疲労がある中でどれだけ走れるか、調子を確認するものでした。

――レースプランはどのように考えていましたか

 花田さん(花田勝彦駅伝監督、平6人卒=滋賀・彦根東)に言われた設定だと、2000メートルまで速く入ってそこから8000メートルは耐えるという練習だったので、そのプラン通りにいけました。

――集団で走っていた時には何を考えていましたか

 いい動きで走り切ろうと考えていました。

――山口竣平(佐久長聖高)選手が飛び出しましたが、ついていこうと思いましたか

 正直、 竣平が出た時は余裕があったのですが、設定通りいこうかなと思っていて、ペースは上げませんでした。

――タイムについていかがですか

 設定通りいけたのでまずまずだと思います。

――最近の練習で意識していることはありますか

 冬の間ずっとケガをしていて、動きが悪かったり、筋力が落ちていたりする部分があるので、補強や筋トレを入れて練習しています。

――トラックシーズンの目標を教えてください

 ケガなく自分の全力を出し切れたらいいと思います。