青年指揮官がどんなタクトをふるうかが注目となりそうだ(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext  球団初のリーグ連覇を狙う阪神キャンプが充実していると評判になっている。チームは昨年躍進したVメンバーに加え、…

 

青年指揮官がどんなタクトをふるうかが注目となりそうだ(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 

 球団初のリーグ連覇を狙う阪神キャンプが充実していると評判になっている。チームは昨年躍進したVメンバーに加え、今季は助っ人で強力なセットアッパー候補、ハビー・ゲラや足が魅力の育成・福島圭音も注目されるなど、目指す連覇へ向け、着々と足固めを進めている。

【キャンプ前半終了‼︎】最も脅威になるのは‼︎その理由は”読めない?”キャンプ前半を終えて脅威になりそうな球団について語ります

 

 一方、昨年独走を許した阪神に対し、他球団が虎視眈々とその座を狙うのも当然といえる。今季のセ・リーグの戦いについて球界内からも様々な考察の声が出ている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務め、現在は野球評論家として活躍する高木豊氏は2月16日に自身のYouTubeチャンネルに「【キャンプ前半終了!!】最も脅威になるのは!!その理由は〝読めない?〟キャンプ前半を終えて脅威になりそうな球団について語ります【プロ野球】」と題した動画を更新。各球団のキャンプ視察を行った印象などを踏まえ、今季のセ・リーグの覇権争いを占っている。

 まずV争い、筆頭候補となるのは阪神だとした。昨年のVメンバーも20代後半とまだまだ若く、伸びしろもあり、これから常勝軍団に向かっていくといわれる猛虎軍団を筆頭にあげた。

 その上で「まだわからない」と前置きしながら、「(阪神の)脅威になるのは巨人かな」と予想した。理由としては「阿部監督がどんな野球がやるかという、1つのポイントもあると思う」とコメント。

 他のヤクルト、DeNA、中日、広島4球団が昨年と同じ指揮官でどういった戦い方をしてくるのかはある程度把握している中で、巨人だけが監督交代となったことで、阿部野球の進め方をつかみ切れていないことが利点として働くのではと推測した。

 実際に高木氏はキャンプで岡田監督とも話を交わしたとした上で、昨季の巨人の戦いの印象について「動きそうで動かなかったな」と話していたという。智将といわれる岡田監督は様々なデータを頭に入れた上で的確な分析力で知られる。他球団に関しても特徴をしっかりつかんだ上で戦いに生かしていた中、新監督ということもあり、今季に関しては「特徴をつかみきれていないのは巨人」と高木氏はこの点が巨人には有利に働くと見る。

 さらに巨人にとって上積みとなるのは、強力な内野布陣にもある。一塁・岡本和真、二塁・吉川尚輝、三塁・坂本勇人、遊撃・門脇誠と、「内野手が鉄板的に決まっている」(高木氏)こともプラスに働くと予想した。

 先発陣に関しても開幕投手を任された戸郷翔征、復活が期待される菅野智之、昨季10勝をマークした山崎伊織など核がしっかり定まってきたことで「ある程度戦えるメンバーはいる」と断言。

 現在、巨人では守護神候補の大勢が故障したことを不安視する向きもあるが、オフには救援陣の充実をはかったことで、他球団にとって巨人は「嫌だと思う、不気味だと思う」とした。

 さらに巨人の戦い方としては「今まで通り、どっしりして打つのを待つとやっていたら、これは(岡田監督の)術中にはまってくると思う」とした上で、阪神を上回るためには「その計算を狂わせるような采配が阿部監督はできるかどうか」と指揮官どうしの〝頭脳対決〟になるとも語った。

 昨年の巨人、対阪神の戦績は6勝18敗(1分け)と歴史的な惨敗に終わった。巨人にとっては9月14日に行われた甲子園の試合では主砲の岡本和真が意地の39号を放つも、3-4と敗れ眼前で優勝を決められるなど、これ以上ない屈辱も味わった。「打倒・阪神」はチーム全員が持つテーマでもあり、ファンにとっても伝統の一戦が盛り上がることは期待されている。

 2年連続Bクラスからの浮上を果たせるか。青年監督の采配に注目が高まりそうだ。

 

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

【関連記事】阪神・大竹耕太郎が考察 なぜ阪神投手陣は与四球が少ない? 古巣・ソフトバンクとの「文化の違い」【独占】

【関連記事】【巨人】ポスト大勢は誰に? 注目集める守護神争いの「本命」とは

【関連記事】【巨人】宮崎居残り組 巻き返しが期待される選手たち ”ポスト坂本”、ベテラン捕手の存在とは