「ダブルヘッダー」という言葉を聞いて、皆様は何を思い浮かべるでしょうか。昔のプロ野球では、よく開催されていたものの、近年は開催されていません。海の向こうメジャーリーグでは珍しいことではなく、昨年は、確か大谷翔平選手が、1試合目に登板し勝利投…

「ダブルヘッダー」という言葉を聞いて、皆様は何を思い浮かべるでしょうか。
昔のプロ野球では、よく開催されていたものの、近年は開催されていません。

海の向こうメジャーリーグでは珍しいことではなく、昨年は、確か大谷翔平選手が、1試合目に登板し勝利投手。数十分後に始まった第2試合で、ホームランを放つ活躍を見せたのは、ダブルヘッダーならでは。


野球観戦を嗜むという方は、このワードを聞いたことがあるかもしれません。

「10.19 ロッテ・近鉄ダブルヘッダー」

1988年10月19日、この年のパ・リーグ優勝がかかったロッテ-近鉄のダブルヘッダー。



場所は川崎球場。川崎競輪場の隣にあり、今はアメリカンフットボール場として生まれ変わっています。


このダブルヘッダー、近鉄が連勝すれば優勝。しかし、1度でも敗れるか、引き分ければ、西武が優勝するという構図。
近鉄が1試合目に勝利したことで、2試合目は、さらに注目度が増した一戦に。
当時テレビ朝日は試合中継はしていなかったものの、反響の大きさから、急遽、生中継を敢行。21時からのドラマを休止させ(しかもCMなし)、その後に放送の「ニュースステーション」が始まった以降も、試合終了まで中継を続行したそうです。

2試合目は、近鉄は中盤までリードしていたものの、終盤、ロッテに同点に追い付かれ、時間切れという無情な終わり方により、西武の優勝が決まりました。
優勝がなくなったことが確定するも、その後の守備に就かなければならない近鉄の選手たちの失意の表情は、これまで幾度となく特集が組まれたほどでした。


話は変わりまして、先日、川口オートレース場にて「同一レース場による1日2開催」という、公営競技界初の試みとなる開催が行われました。

その名も「川口ダブルヘッダー」。

野球界で馴染みのあるこのフレーズ。まさか公営競技で聞くことになるとは。
3日間という日程で組まれた注目の開催初日は、降雪の影響により4レースまでの開催。夜の部(ナイトレース)は、全レース中止。
雪の止んだ翌日に至っては、昼も夜も中止という残念な形になり、結局、最終日のみ1日2開催・全20レースが実現。
1走も走っていない選手が、昼も夜も優勝戦メンバーという、非常にイレギュラーな1日となりました。

昼の部の優勝戦は、0mオープン戦から中村雅人選手(川口28期)が1枠からの逃走劇を披露。
人気の永井大介選手(川口25期)や若井友和選手(川口25期)という同期の人気両者が敗れたこともあり、3連単44万円超えの大波乱決着。

※昼の部のレポートはこちら

昼の部で優勝した中村選手は、夜の部でも優勝戦メンバーに名を連ねており、これまた、なかなか見られない「1日2回優勝」の可能性を残していました。

そんな夜の部は、平田雅崇選手(川口29期)の好展開を、レース終盤に加賀谷建明選手(川口27期)がとらえて優勝。
加賀谷選手も、昼の部の優勝戦メンバーでしたが、昼はスタートが決まらず3着に。
逆に、平田選手は昼の部で8枠ながら、終盤上位に絡みそうな動きをしていただけに、夜も注目の1車でした。

夜の部のリポートはこちら

1走もしていない中で、最終日を迎えた選手も多く、エンジン状態を把握するにも一苦労あった印象。
それでも選手への負担、運営面など、今後に活かせるデータは出てきたのではないかと思います。

筆者の知人に、他競技のレース場関係者がいるのですが、その方にダブルヘッダーの話をしたところ、
「それは正気の沙汰じゃないね(笑)」
と言われてしまいました(苦笑)。

話をしていると、その方は決して否定はしなかったものの、選手負担、運営面、事業面での公営競技におけるダブルヘッダーのイメージが湧きにくかったそうです。
そういう意味でも「まだ誰もやったことのない」ことに足を踏み入れられた事実。
オートレースがさらに注目されるためにも、これは大きなものを手に入れたのではないかと思います。

そして、川口から数十キロ離れた別の場所でも「まだ誰もやったことのない」という言葉に揺さぶられた者たちが__。
オートレース番組として、すっかりお馴染みとなりました「チャリロト劇場 燃えろ!!オートレース」。
この番組の主要メンバーのうち、私とARISA氏。
今回の川口ダブルヘッダーと、我々の放送日が同じ日程だと知るや否や、
「うちの番組が先手を打って、我々もダブルヘッダーを敢行し、オートレースを盛り上げたい!」。
そんな我々の想いを汲んだ車券職人(うどぅん)さんが、チャリロト本社に直談判。
それが実り、開催最終日に番組としては4年半ぶりとなる、1日2開催放送。もちろん、同一レース場による2開催は初めて(その4年半前は、昼間の一般開催、そして飯塚ミッドナイトレースという構成でした)。

当日は、昼夜を問わず、多くの方々にご視聴をいただきました。
この場を借りて、改めて御礼を申し上げます。
皆様と共に機運を高めていき、今後のダブルヘッダー放送を増やしていければと思っております。

※なお、次の川口ダブルヘッダーは3月17日~19日に開催予定。

【チャリロト劇場「燃えろ!!オートレース」】

「チャリロト劇場 燃えろ!!オートレース」
(チャンネル登録されると放送日程が分かりやすくなります)

この番組は、出演陣と視聴者による対決形式のオートレース予想番組!
オートレースの認知度向上、そして出演陣と視聴者がオートレースに関する情報交換し、毎レース車券対決していく番組です。出演陣に見事勝利された方は、キャッシュバックプレゼントを獲得することができます(※チャリカID所持の方が対象)

初めてご覧になる方は、こちらからエントリーをお願い致します!(初回1回のみで結構です)

ルールはこちら

※今後の放送予定
いずれもデイレース、朝10時から生放送!

・2月22日(木)~2月25日(日)
川口オート/SG全日本選抜オートレース

・3月8日(金)~3月10日(日)
川口オート/G1グランプリレース

・3月22日(金)~3月24日(日)
山陽オート/特別G1共同通信社杯プレミアムカップ

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【車券職人のオートnight2本 supported by チャリロト】

チャリロト劇場「燃えろ!!オートレース」でもお馴染み!車券職人(うどん)さんが、ミッドナイトレースを中心に予想を展開する番組です。
毎レース、視聴者の皆さんに1点予想を考えていただき、予想に参加する新企画「ITTEN グランプリ」が好評を博しており、見事上位にランクインされた方にはチャリカ(軍資金)をプレゼント!

1位:チャリカ10,000円分
2位:チャリカ5,000円分
3位:チャリカ2,000円分

今後も多くの方のご参加をお待ちしております。

※今後の出演予定
・2月19日(月)
山陽オート/最終日

・2月20日(火)
飯塚オート/初日

※19時30分放送開始

真夜中のオートレースも、共に盛り上がっていきましょう!

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【オートレース/今後の記念レース日程】

2月20日~25日
SG第37回全日本選抜オートレース(川口・デイ)

2月28日~3月3日
G2ミッドナイトチャンピオンカップ(山陽・ミッド)

3月6日~3月10日
G1グランプリレース(川口・デイ)

3月20日~3月24日
特別G1共同通信社杯プレミアムカップ(山陽・デイ)
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【過去のコラムはこちら】
Vol.103「防災拠点としての公営競技場」
Vol.102「SSトライアル選手紹介(後編)」
Vol.101「SSトライアル選手紹介(前編)」
Vol.100「連載100回目」
Vol.99「ガールズレーサーの活躍」
Vol.98「SSトライアル戦への攻防」
Vol.97「現地の良さ」
Vol.96「注目の36期生」

【略歴】



森泉宏一(もりいずみ・こういち)
1984年5月8日生まれ
東京都出身 広島県・富山県育ち

生まれは東京、育ちは広島、富山。学生時代に喋りの仕事を志し、2009年にボートレース実況でアナウンサーデビュー。2017年からはオートレース実況も始める。現在はYouTube配信番組などの出演も多く、「チャリロト劇場 燃えろ!!オートレース」出演時はMCも務める。パーフェクタナビでは「森泉宏一の実況天国」コラム連載中。プライベートでは2022年に年間100本の万車券的中を達成。試走タイムが出ない選手や逃げが得意の選手を好む傾向にある。