朝から降り続いていた雨も止み、良いコンディションで迎えることができた今試合。多くの観客の声援に包まれた大和スポーツセンター競技場で、立大との一戦が行われた。試合は前半から明大ペースで試合は展開する。5分にCTB平翔太が初トライを挙げると、…

 朝から降り続いていた雨も止み、良いコンディションで迎えることができた今試合。多くの観客の声援に包まれた大和スポーツセンター競技場で、立大との一戦が行われた。試合は前半から明大ペースで試合は展開する。5分にCTB平翔太が初トライを挙げると、平は前半3トライ5ゴールの活躍を見せ、勢いに乗った明大は立大の得点を許さない。40ー0で大きくリードを保ったまま試合を折り返した。後半もこのまま好調を維持し9トライを追加。計15トライの猛攻で、97ー7でノーサイドとなった。

 明大のキックオフで試合を開始すると、5分にFB竹之下仁吾が自陣22メートルライン付近から敵陣まで独走。パスを受けた平がタックルをかわして最初のトライを取る。ここから断続的に攻撃を仕掛けた明大は、15分にCTB秋濱悠太が縦に抜けてゴールポスト左に走り込んで追加点。19分にはWTB安田昂平が敵陣奥深くへ大きくゲインしたボールを左右につなぎ、最後は右サイドでNO・8木戸大士郎がトライラインを割った。22分にもリスタートしたボールをLO山本嶺二郎が即座に持ち出し、PR為房慶次朗がサポートに入ると、左にいた竹之下、安田に回して大外でトライ。怒涛の攻撃で10分間に3トライを奪った明大は、この後さらに勢いに乗る。一方の立大には一切得点を許すことなく、40ー0で前半を終えた。


前半3トライを挙げた平

 後半開始早々、木戸のビックゲインで好機をつかむが、ノックオンで得点には結びつかない。後半最初のトライは敵陣10メートルライン右でのラインアウトから。明大が左に素早くパスを展開すると、安田が大外で受けてそのまま走り込み、タックルを受けながらも力強くインゴールへ倒れ込んだ。12分にモールトライ、15分にも秋濱のディフェンスのギャップをついたキックから速攻し、またも安田がトライ。22分に明大のノックオンから立大へ初トライを献上したものの、集中力は途切れなかった。直後の25分には、立大がキックで作ろうとした好機を明大が奪う。SO伊藤耕太郎がこぼれたボールを拾ってスピードに乗ると、そのまま自らインゴール右へ駆け抜けた。最後まで立大を寄せ付けなかった明大。ここからさらに4トライを追加し、97ー7の大差で勝利を収めた。


トライを決める伊藤耕

 「80分間を通して、一貫性を持ってパフォーマンスできたという意味では、選手たちはよく頑張った」と振り返った神鳥監督。主将が不在の中、今季初めて廣瀬のポジションに代わって背番号12を背負った平がPOMにも選出され、圧倒的な強さを見せつけた。前節までの試合よりもさらに精度を高めてきた明大。ここから続く昨年対抗戦の上位チームとの試合に向け、アタックでもディフェンスでも「1本のトライ」(平)にこだわって練習を積み重ねていく。

 (記事 濵嶋彩加、写真 安藤香穂)

コメント

※記者会見より抜粋

神鳥裕之監督

――本日の総括をお願いします

 本日はどうもありがとうございました。天候の方も試合直前に雨が止み、いいコンディションでお互い試合ができたので良かったです。立教さんという相手もあったのですが、我々としては自分たちのパフォーマンス、今まで積み上げてきたものをしっかり出そうというテーマで試合に臨みました。80分間を通して、一貫性を持ってパフォーマンスできたという意味では、選手たちはよく頑張ったなと思っています。ただ、やはり80分間の中でトライをとられたシーンなど、自分たちがまだレベルアップできるようなシチュエーションはあったので、そういったところは次の試合に向けてまた修正していきたいと思います。

――廣瀬主将が出ていなかったと思うのですが、どういった理由で

 まだコンディションが万全じゃなかったということで、次に向けて調整しているところです。

LO山本嶺二郎ゲームキャプテン

――本日の総括をお願いします

 今日の試合は『COMPLETE』をテーマにしていましたが、入りから少しタイミングがずれて、細かいミスが多くなってしまい、あまりテンポをつかめませんでした。しかし、一人一人のボールキャリーの強さなどでトライを取りきれるところもあり、そこから流れもつかむことができたので、そこは良かったのかなと思います。ただ、監督もおっしゃったように、トライを取られたシーンで、ディフェンスで少し受けてしまったように、まだまだ課題や修正するところはあるので、次に向けて修正していきたいと思います。

――今日は、FWで圧倒してスペースがあれば展開するという、シーズン前にお話しされていた、今年目指しているプレーのかたちができていたと思うのですが、今の手応えや完成具合はどのように感じていますか

 夏、帝京相手にもスクラムやFWの接点でいい圧力をかけることができていて良かったのですが、今日の試合は、立教さんのスクラムのところで、クイックボールやダイレクトフッキングがすごく上手で、あまりヤンボールでプレッシャーをかけることができませんでした。しかし、1本マイボールのところでは、しっかり押し込んでBKでトライという良いかたちのトライをとることができたので、理想としているところはできたのかなと思います。

CTB平翔太

――本日の総括をお願いします

 今週のフォーカスである『COMPLETE 80』を1週間やってきましたが、1本トライを取られてしまい、まだまだ改善しなけれないけないところがあるので、またそこを次に向けて修正していきたいと思っています。

――今日インサイドセンターに入られたと思うのですが、秋濱選手と組んでいかがでしたか

 13番より12番の方がボールを持つシーンが多いですし、12番と13番のコミュニケーションをこの1週間大事にしてきたので、そこはいいクオリティーでできたのかなと思います。

――ご自身で特に手応えを感じた部分は

 自分の強みであるキャリーがたくさんできましたし、スペースが広く空いていたので、自分でもしっかり持ち込んで、トライにつなげられたと思います。

 

関東大学対抗戦
明大スコア立大
前半後半得点前半後半
4057
97合計
【得点】▽トライ 平(4T)、秋濱、木戸、安田(4T)、松下、伊藤(3T)、山田 ▽ゴール 平(5G)、伊藤(6G)
※得点者は明大のみ記載
 
関東大学対抗戦Aグループ星取表
 帝京大明大早大慶大筑波大立大青学大成蹊大
帝京大11/19 14:00秩父宮11/5 14:00秩父宮12/2 14:00秩父宮◯73-011T9G◯83-013T9G〇80-012T10G〇117-519T11G
明大11/19 14:00秩父宮12/3 14:00国立11/5 14:00熊谷◯40-216T5G◯97-715T11G〇87-713T11G〇93-1215T9G
早大11/5 14:00秩父宮12/3 14:00国立11/23 14:00国立〇38-356T4G〇64-710T7G◯54-178T7G◯70-710T10G
慶大12/2 14:00秩父宮11/5 14:00熊谷11/23 14:00国立●18-213T1PG〇28-213T2G3PG◯31-204T4G1PG10/22 13:00ウエスタンデジタルスタジアムきたかみ
筑波大●0-730T0G●21-403T3G●35-385T5G〇21-183T3G12/2 14:00熊谷11/19 14:00AGF11/5 11:30熊谷
立大●0-800T0G●7-971T1G●7-641T1G●21-283T3G12/2 14:00熊谷11/5 11:30秩父宮11/19 11:30AGF
青学大●0-800T0G●7-871T1G●7-871T1G●20-314T4G11/19 14:00AGF11/5 11:30秩父宮12/2 11:30熊谷
成蹊大●5-1171T0G●12-932T1G●7-701T1G10/22 13:00ウエスタンデジタルスタジアムきたかみ11/5 11:30熊谷11/19 11:30AGF12/2 11:30熊谷

※秩父宮は秩父宮ラグビー場、国立は国立競技場、熊谷は熊谷ラグビー場、敷島は群馬・アースケア敷島サッカー・ラグビー場、小田原は神奈川・小田原市城山陸上競技場、大和は神奈川・大和スポーツセンター競技場、駒沢は駒沢オリンピック公園陸上競技場、AGFはAGFフィールド。