ロス五輪に大谷の参戦は叶うのか(C)Getty Images 果たして大谷翔平がオリンピックの舞台に立つことはあるのだろうか。2028年ロサンゼルス五輪へのメジャーリーガーの出場を巡って、米国で大きな動きがあった。【画像】笑顔で登場…

ロス五輪に大谷の参戦は叶うのか(C)Getty Images

 果たして大谷翔平がオリンピックの舞台に立つことはあるのだろうか。2028年ロサンゼルス五輪へのメジャーリーガーの出場を巡って、米国で大きな動きがあった。

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 フロリダ州で2月7日に行われたオーナー会議にて、ロス五輪組織委員会がメジャートップ選手の参加のためのプレゼンテーションを実施。複数の米メディアは「一部のオーナーたちは、選手の派遣へ前向きな姿勢を示している」と伝えた。「昨年のWBCの成功が背景にあり、支持が広がっている」と、侍ジャパンと米国代表が決勝で激闘を繰り広げた昨年3月のワールド・ベースボール・クラシックを経て、国際大会への考え方自体が変わってきているという。

 組織委からの提案は主に以下の4つだったとFOXスポーツが伝えた。

 ①参加チームは6か8
 ②7月中旬に5~6日間のトーナメント形式
 ③オールスターゲームは中止とする可能性もある
 ④レギュラーシーズンは4試合減らして158試合とする

 ロス五輪の大会期間は、7月14~30日となっている。過去の五輪野球は1次ラウンド後にトーナメントへ移り、大会期間をほぼフルに近く使って優勝チームを決めてきた。最初からトーナメント形式とすることで、実施期間を極力短くし、トップ選手出場に伴うMLBレギュラーシーズンの中断への影響を可能な限り少なくする、という狙いがある。

 昨年10月、インド・ムンバイでの国際オリンピック委員会の理事会で、ロス五輪での野球・ソフトボールの追加実施が承認された際には、世界野球ソフトボール連盟のリカルド・フラッカリ会長が、MLB側からトップ選手参加の確約を得ていると明かした。またメジャーリーグ選手会とも合意しているとも付け加えていた。

 もっとも、2月8日のオーナー会議後に会見したMLBのロブ・マンフレッド・コミッショナーは、トップ選手の出場については慎重な姿勢を示した。「シーズンは過酷なものだ。五輪はオールスターゲームの時期に近く、かなり複雑だと思う」とオーナーサイドとは対照的に懐疑的な見方を示した。

 同じく追加競技として実施された2021年の東京五輪には、野球は日本、米国、韓国、ドミニカ共和国、メキシコ、イスラエルの6チームが参加した。3チームずつに分かれ総当たりの1次ラウンドを行い、決勝トーナメントは敗者復活も含めた特殊な形が採用され、全10試合が行われた。7月28日に1試合目が行われ、決勝は8月7日。11日間にわたって競技が実施された。

 それでも当時は6チームという出場チームの少なさが、五輪という舞台にふさわしいのかという批判の声も少なくなかった。出場チームの半数がメダルを手にするからだ。ロス五輪で組織委のプレゼン案が採用されると、出場チーム数はほぼ変わらない。また実施期間圧縮のため一発勝負のトーナメントだけだと、野球という競技との親和性はあまり高くない。

 仮にメジャートップ選手が勢揃いしたとしても、エキシビションマッチやショーアップされた見世物としての側面が強くなる可能性もある。「真の世界一決定戦」という意味ではWBCに及ばず、夏場という実施タイミングである以上、何らかの批判が上がることも想定される。

 今後も2028年の夏季五輪に関しては様々な議論を尽くすことが求められそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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