第1回は未来の早大剣道部を担う1年生コンビの指本悠稀(スポ1=石川・金沢桜丘)と横山冬馬(スポ1=宮崎・日章学園)にお話を伺った。 ※この対談は10月25日に対面で行われました。スーパースター関東学生優勝大会でメンを決めた横山――他己紹介…

 第1回は未来の早大剣道部を担う1年生コンビの指本悠稀(スポ1=石川・金沢桜丘)と横山冬馬(スポ1=宮崎・日章学園)にお話を伺った。 ※この対談は10月25日に対面で行われました。

スーパースター


関東学生優勝大会でメンを決めた横山

――他己紹介をお願いします

指本 横山選手は高校時代、高校剣道界のスーパースターでした。スーパースターが早稲田に来てくれて私も心強いです。普段はちょっと抜けてるアホなんですけど、剣道になると頼れる男だと思います。

――横山選手は聞いてみていかがですか

横山 スーパースターはちょっと言い過ぎだと思うんですけど(笑)。頼れるって言われてちょっと嬉しいです。

――横山選手からもお願いします

横山 指本選手は私からしても高校時代のスーパースター。2年生で全国3位になってて、私からはこの人を倒すことを目標に高校で剣道をやっていたので、こういう人と剣道ができてめっちゃ楽しいです。普段はちょっと透かしている感じなのですが、実は甘い部分が魅力です(笑)。

――指本選手は聞いてみていかがですか

指本 半分以上間違ってる(笑)。まだ出会って半年ぐらいなので。まだ私のことを理解してないから、

横山 そんな悲しいこと言うなよ(笑)。

指本 これからもっと理解してもらえるように頑張ります(笑)。

――高校時代は直接面識はありましたか

指本 面識もあったし試合したこともありました。私は(横山選手は)スーパースターなので負けました。

横山 おい(笑)。

指本 インターハイの個人戦で。

――その一試合のみですか

指本 国体でも直接対決はしていないのですが、チームとかではありました。

――部外でのお二人の関係性は

指本 いつも彼は1人で行動できないので、毎回、私や他の部員と遊びに行ったり飯行ったりとか基本的に1人じゃ行動できないんです。私は1人の時間も欲しいタイプなんで鬱陶しいなって思う時もあるのですが、そういうところが可愛いと思います。

横山 彼はつんつんしてるんですけど、たまに特大のデレがあってLINEでも急に好きとか送ってきて(笑)。実はツンデレです(笑)。

――早稲田大学に入学しようと思ったのはなぜですか

横山 私は高校2年生の時に早稲田の試合を見て、早稲田は超強豪ではないのですが1番強いような超強豪校を倒してる、下克上してる姿見てかっこいいなって思って、行きたいなと思いました。

指本 早稲田の特徴として、自主性というか上の人にやれやれって言われるのではなくて、自分たちで考えてやるっていうのがあります。大学生なので、今までずっと指導者に言われてやってきたことを自分で考えて自分で成長できる環境だと思ったので、早稲田いいなと思って入りました。

――大学に入学して半年が経ちましたが、大学生活はいかがですか

横山 私は春学期に一限が4つ入ってて、朝起きれなくてそのせいでめちゃくちゃ寝坊しました。

指本 私は1限がきついのは知っていたのでオンデマンド授業を入れまくりました。ギリギリ前期はできたのですが、オンデマンドで楽しようと思うと(受講を)忘れて危ういところが結構ありました。なので、しっかり座学を受けようと思います。

――高校と大学で剣道部の違いは何かありますか

横山 練習を自分たちで考えてるんで、考えるのが大事だなと感じました。あと、高校みたいに長時間やるのではなく、短時間で質の高い練習を目指してやるので充実しています。

――週何時間練習してますか

横山 6日稽古2時間ですね。授業があって行けない時は、授業優先みたいな感じなので全然学業を優先してきました。

――指本選手はいかがですか

指本 指導者に言われるのではなくて、大学生同士で教え合ったり、大学生同士でお互いきついことしあったり、そういうのあんまり高校時代なかったです。大学生同士で高め合ってるっていうのは、高校時代よりも大学の方がその印象が強いです。

――お二人の得意とする技はなんですか

横山 出頭メンと返しドウです。団体戦の関東大会(関東学生剣道優勝大会)では調子悪くて、全然上手くいかなくて出なかったのですが。

指本 私も出頭メンです。基本的にメン技です。コテとドウはもっと磨いていきたいです。

――8月には夏合宿を行われたましたが、その夏合宿の中で1番記憶に残ってる練習はありますか

指本 私は記憶に残ってるのは追い込みです。普段だったら一往復を何回も何回もやるのですが、夏合宿は体育館なのでちょっと広くて。普段よりもきついのですが、一気に3往復やる練習があって、地獄のように暑いし足も動かなくなってきて息も続かない、それが1番きつくて印象に残ってます。

横山 私も一緒です。(体育館が)めっちゃ広くて、気温が37度、38度くらい。ありえんぐらい暑くて、防具もつけてますし。私のペアがキャプテンの門間さん(門間光児主将(社4=熊本・九州学院))で、追い込みの動くスピードがめちゃくちゃ早くてついてくのに精いっぱい。必死すぎてほんとに死にかけました。

指本 (横山が)足攣ってました。疲労でやばいことになってました。

――合宿で練習以外の思い出はありますか

横山 (関東学生剣道優勝大会の)メンバーの発表があって自分の名前が呼ばれてめちゃくちゃ嬉しかったです。

指本 私は合宿が終わった後のバーベキューですね。全部終わって解放されて、次の日も練習ないし帰るだけみたいな状態でバーベキューやったのが印象深いです。

「1年生なので思いっ切り」(指本)


構える指本

――9月の関東学生優勝大会では、ベスト8での全日出場を決めました。振り返っていかがですか

横山 私は調子が悪かったっていうのは言い訳にならないのですが、ずっとうまくいかなくて、全然勝てなくて。負けたり1本取られたりする場面が多くて、チームに迷惑かけたなというのは印象に残ってます。

指本 私のポジション(五将)的にも前が2人しかいないので、どんな形で来ても後ろにいい形でつなぐっていうことを考えてました。負けは許されないと思うのですが、勝ちであっても引き分けであっても、いい形で回せるようにっていうのを意識しました。それが上手くいった試合もあれば、上手くいかなかった試合もあったので、全日ではミスが許されないと思うので、そこはもっと詰めて、自分のポジションの役割をしっかり果たせるようにしないといけないと思いました。

――指本さんが五将で横山さんがその前のポジションで出場されましたが、お互いの試合を見ていかがでしたか

指本 正直言うと準備してたのであんまり見てなくて。自分の準備で精一杯で、そんなしっかり見れてないんですけど、

横山 気づいたら負けてたみたいなのあったよな(笑)。

一同 (笑)。

指本 (横山は)先鋒が多かったと思うのですが、先鋒、次鋒は勢いが必要というか、チームに勢いをもたらすっていう意味では横山はそういう力を持ってると思います。そういう試合をしてチームに勢いを与えてくれてたと思います。

横山 指本選手は落ち着いた試合展開で自分が負けた後とか安心して見れて頼りがいがありました。

――4回戦の駒澤大学戦では、全戦引き分けの末、代表戦で門間主将が試合を決めましたが試合を見ていていかがでしたか

横山 最初(一本を)取られた時、やべえって思ったのですが、すぐ取り返してくれて引き分けて、代表戦に行ってくれて。代表戦では絶対勝ってくれるなという感じはしたので、私としてはずっと安心して見てました。かっこよかったです。

指本 大将戦が終わって、(門間主将が)戻ってきた時になんて言ってたかあまり覚えていないのですが、門間さんが時間かかりすぎたなみたいな。代表戦の前も負けるという感じは全くなくて、これ、いけるなみたいなことをポロって言っていたので、そこは安心して、特に不安もなく見てました。

――お互いに全日ではどのような試合をされることを期待しますか

指本 まだポジションも分からないのですが、横山は勢いと力強さが特長だと思うので、それを全開に出してもらいたいです。私もそうなのですが、1年生なので思いっきりやってもらって、普通にやれば勝ってくれると思うのでチームの特攻隊長的なポジション。とにかく勢いを早稲田に持ってきてくれるような試合を期待したいと思います。

横山 1回戦からめちゃくちゃ強いとこと当たるので、指本君にはいつも通り落ち着いた試合で相手を翻弄して、鹿屋体育大学とか強豪校がいるのですが、指本君には全部ぶっ潰してほしいです。

指本 すみません、バカが出てます(笑)。

――ご自身の試合の注目ポイントはありますか

指本 私はどちらかというとガンガン打ち崩していくタイプっていうよりも、様子を見ながら相手をさばいて、相手が何したらいいか分からなくなったり、迷いが生じた時に打つっていうのが自分は得意です。強い相手に対しても自分の剣道を変えずに貫いて、ここっていうポイントのところでしっかり1本取れるようにしたいです。

横山 私はポジションが多分前で相手がガンガン来ると思うのですが、得意技は相手が(打ちに)来るところなので、自分が行きたい行きたいってなってガンガン行くんじゃなくて、 我慢して相手が来るところを打ちたいと思います。そこを見て欲しいです。

――最後に全日への意気込みをお願いします

横山 2人の1年生で早稲田に勢いをもたらして、目指せ優勝で頑張っていきます。

指本 1回戦の相手が優勝候補なので、そこに勝てば勢いのままいけると思うんで、とにかく1試合目から集中して優勝目指して頑張りたいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集:小島大典 写真:植村皓大、富澤奈央)


◆指本悠稀(さしもと・ゆうき)(※写真右)

石川県・金沢桜ケ丘高出身。スポーツ科学部1年。1人暮らしなので健康に気を使って自炊をしているそうです!

◆横山冬馬(よこやま・とうま)(※写真左)

宮崎県・日章学園出身。スポーツ科学部1年。同期とカラオケに行くことが多いそうで、ランキングトップ100にある曲をよく歌うそうです!