今週の土曜日は、東京競馬場でクイーンカップ(GIII・芝1600m)が行われます。  昨年の勝ち馬ハーパーはオークス2着、秋華賞3着などその後のGI戦線で活躍。それ以前の優勝馬にも21年アカイトリノムスメ(秋華賞・1着)や19年クロノジ…

 今週の土曜日は、東京競馬場でクイーンカップ(GIII・芝1600m)が行われます。

 昨年の勝ち馬ハーパーはオークス2着、秋華賞3着などその後のGI戦線で活躍。それ以前の優勝馬にも21年アカイトリノムスメ(秋華賞・1着)や19年クロノジェネシス(GI・4勝)、16年メジャーエンブレム(NHKマイルC・1着)など錚々たる馬が名を連ねています。

 今後のクラシック戦線を見据えた素質馬が集結する一戦ですし、このようなレースで勝利するためには相当に高い能力が要求されると言えるのではないでしょうか。

 また、前走で出走していた距離にも特徴があります。過去10年のクイーンCでは前走で1600mに出走していた馬が8勝2着9回3着9回と好成績。前走で今回と同じ距離を走った経験が強みとなり、これだけの結果を残している要因と考えられます。

 今年も前走で使われていた距離はしっかりとチェックし予想を組み立てたいところです。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
前走で未勝利戦に出走(ただし、前走が1600mだった馬は除く)
[0-0-0-9]複勝率0%
該当馬:ガビーズシスター、クイーンズウォーク
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。

 上位人気が予想されるクイーンズウォークが該当しました。

 先述したように前走で1600mに使われていた馬が強さを見せる競走。それに加え、前走で1勝クラス以上に出走していた馬が8勝2着7回3着8回と良績を残しています。

 前走で今回のGIIIよりも相当に格下のレースだった馬は不振傾向になっています。特に前走が未勝利戦だった馬は23頭が出走し1着1回2着1回3着1回。複勝率は僅か13.0%ですし、複勝回収率も43%と低調な数字となっています。

 前走の未勝利戦と今回のGIIIではあまりにもレベルが違い過ぎるため、それに戸惑い力を出し切れないケースが多くなるのではないでしょうか。

 ただし、前走が未勝利戦だった馬でもそのレースが1600mだった場合は好走の可能性が残されます。今回と同じ距離を経験している事がアドバンテージとなる事で好走しているのでしょう。

 クイーンズウォークの前走は芝1800mの未勝利戦。2走前の新馬戦も芝1800mでしたので、今回は初めての芝1600mかつ重賞となります。前走の未勝利戦と重賞、芝1800mと芝1600mではメンバーレベルや道中のスピードも違います。これらにキャリア僅か2戦のクイーンズウォークが即座に対応するのは至難の業となりそうです。

 前走の走りや血統背景が評価されて人気の一角になりそうですが、不安要素がある事も事実ですのでここは割り引いて考えるのもひとつの手かもしれません。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。