決勝を前に、日本、韓国、イランといった強豪が姿を消した2024年のアジアカップは、この大会の奥深さを思い知らせた。サッ…
決勝を前に、日本、韓国、イランといった強豪が姿を消した2024年のアジアカップは、この大会の奥深さを思い知らせた。サッカー日本代表はこれまでも、この興味深い大会を何度も戦ってきた。今回、蹴球放浪家・後藤健生が思い出すのは、ちょうど20年前の大会だ。
■ジーコジャパンが戦った四川の兄弟都市
さて、この大会、ジーコ監督率いる日本代表はグループDに入り、重慶で戦っていたのですが、グループCの試合は成都市の竜泉駅足球場が会場でした。
成都は四川省の省都。人口は重慶直轄市の約半分の1600万人ほどの大都会です。「三国志」の蜀の都で、諸葛孔明の廟である武侯祠とか、泯江という川の水利施設、都江堰といった古代に造られた建築物がたくさん残っています。紀元前3世紀に建造された都江堰は、現代でも使用されています。
今は、重慶は独立した直轄市に格上げされていますが、1997年までは四川省の一部でしたから、重慶と成都は兄弟都市。まさに「二都」と呼んでいいでしょう。
■成都に着いての第一印象は…
重慶から成都までは、約250キロ。バスが頻繁に行き来しています。
重慶のホテルから成都のホテルまで直行バスが出ているのです。同じ系列だったり、提携関係にあるホテル同士です。つまり、重慶のホテルに泊まった客を、成都の系列ホテルに取り込もうというシステムなのです。
しかし、別に成都に着いてから別のホテルまで歩いて行っても、タクシーに乗って行ってもいいわけです。いずれにしても、わざわざバス・ターミナルまで行かなくてもホテルの前からバスに乗れるので、これはとても便利でした。
そこで、僕はグループリーグの2日目、7月22日に成都に行ってみることにしました。竜泉駅足球場ではトルクメニスタン対イラク、ウズベキスタン対サウジアラビアという好カードを観戦することができました。
成都に着いての第一印象は、「なんと平らなんだろう!」というものでした。
坂道と階段だらけの重慶と違って、成都は平原の真っ只中にあるので平坦なのです。市内には泯江の支流が流れていますが、重慶市内の谷をえぐって荒々しく流れる長江や嘉陵江とは違い、川幅も狭く、ゆったりと流れています。
■四川料理の本場で「風味魚」を食す
河畔には、やはりレストランがあったので入ってみました。
中国では何でも漢字で書いてありますから、レストランでメニューを見ても、だいたいどんなものか察しがつくので注文も楽です。「風味魚」と書いてありました。おいしそうではありませんか! で、その「風味魚」を注文したのですが、そう、ここは四川料理の本場です。辛くないはずはありません。
揚げた小魚に唐辛子や山椒の実がたくさん絡まっています……。いや、もう少し正確に言うと、唐辛子や山椒の実の山の中に小魚が隠れているくらいの感じです。しかし、僕は辛い物は大好きなので、ビールを片手に悠々と流れる泯江を見ながら、「風味魚」をゆっくりと味わいました。
平坦な成都市……。ここでは、中国のイメージの通り、どこの通りも自転車の大群に埋め尽くされていました。