米地元紙『ロサンゼルス・タイムズ』は2日(日本時間3日)、「大谷翔平はどのようにしてドジャースを400万人集める最後のMLBチームにするのか」と題して記事を公開。“大谷効果”によって本拠地ドジャースタジアムの観客動員が、球団史上初となる40…

米地元紙『ロサンゼルス・タイムズ』は2日(日本時間3日)、「大谷翔平はどのようにしてドジャースを400万人集める最後のMLBチームにするのか」と題して記事を公開。“大谷効果”によって本拠地ドジャースタジアムの観客動員が、球団史上初となる400万人を超える可能性について言及した。

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■「LAは誇りに思うべき」

記事によると、これまで年間400万人を動員したチームはブルージェイズ(1991~93年)、ロッキーズ(93年)、ヤンキース(05~08年)、メッツ(08年)の4チーム。ドジャースはこの“聖域”に達したことがない。

ただ、ドジャースもあと一歩のところまでは来ている。19年は397万4309人で、400万人まであと2万5691人に迫った。過去10年では新型コロナウイルスの影響で短縮された21年シーズンを除けば、年間観客動員数は平均381万人を記録しており、メジャートップクラスだ。

そこで、年間400万人突破へ最後の一押しとして期待されているのが、大谷翔平投手の加入効果だ。

記事は「オオタニは問題を解決するために来た。野球界でもっとも魅力的な選手の加入により、ドジャースは球団史上初めて入場者数400万人を達成するかもしれない」と指摘。球団の上席副社長を務めるジャネット・マリー・スミス氏の「街は普通の状態ではありません。(野球を通じて)活気と情熱と団結があることに本当にワクワクしています。それは驚異的です。LAは誇りに思うべきです」というコメントを紹介し、大谷加入によって盛り上がるロサンゼルスの様子を伝えた。

また、球団CEOのスタン・カステン氏は「年間の平均観客数は380万人を軸に、370万人から390万人くらいの間で一貫している。たぶん、今季はそれより良くなると思う」との見通しを述べた。その上で「そのためには試合で高いパフォーマンスを発揮し、良い成績を収める必要がある」とし、勝利を重ねることが観客増につながるとした。

また、同氏は昨季までエンゼルスタジアムに多くの日本人ファンが駆け付けていたことを念頭に「日本のファンはすでに私たちのグッズストアにたくさん来ているよ」と話し、早くも大谷効果を実感しているようだった。

■バルサでも160万人

MLBと日本の大手旅行会社JTBが提携したことも追い風になり、今季はロサンゼルスに多くの日本人ファンが詰めかけることが予想される。街の熱狂に支えられた大谷が活躍し、さらに日本からの観戦希望者が増えれば400万人突破は実現可能なはずだ。

ちなみに、見出しにある「最後のMLBチーム」というのは、近年の環境変化を踏まえたもの。記事の言葉を借りれば、かつてのファンは観戦のお供にホットドッグとビール、コーラがあれば良かったが、現在は食事やショッピングなど娯楽施設の併設も求められるようになり、そのスペースを生み出すために座席数を削る傾向にあるという。

実際、アスレチックスやレイズの新球場はいずれも座席数が4万に満たず、収容数5万6000人を誇るドジャースタジアムとの差は明らか。このようにスタジアムの縮小化が進む現状では、今後400万人をクリアできる球団はドジャースを置いて他にないため、見出しに「最後」が付いた。

世界的な人気サッカークラブ、FCバルセロナは昨季、1試合平均8万3498人を動員したが、試合数自体がメジャーリーグより少ないため、トータルでは160万人にとどまる。ドジャースが叩き出すであろう400万人という数字がいかに驚異的か。いずれにせよ、大谷フィーバーが大台突破のカギとなることは間違いない。

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文●SPREAD編集部